この公式のポイント
- 太陽の光は平行 → 高さ:影はどれも同じ比
- 電灯の光は広がる → 大小の相似な三角形
- 壁の影はそのまま足す
- 比は①でおいて差で求める
うかるくん
電灯の影も、太陽のときと同じように棒の影の比で求めていいの?
合格先生
電灯の光は広がるから、比は使い回せない。大小2つの相似な三角形で解くんだ。
影の長さの公式
影の問題は、光の線・物・影でできる直角三角形を見つけて、相似(同じ形で大きさだけちがう図形)を使って解きます。光が太陽か電灯かで、考え方が変わります。
影の長さの公式
- 太陽の光(平行な光):同じ時刻なら、どの物も高さ:影の長さが同じ比
- 電灯の光(1点から広がる光):電灯の高さ:物の高さ=(電灯から影の先まで):(物から影の先まで)
- 壁や段にかかる影:地面の部分だけを比で高さに直し、壁にうつった長さはそのまま足す
なぜそうなるのか
太陽の光:高さと影の比が同じになるわけ
太陽はとても遠いので、地上にとどく光はどれも平行と考えられます。物を立てると「物・影・光の線」で直角三角形ができ、光の線のかたむきはどれも同じです。かたむきが同じ直角三角形は同じ形(相似)なので、高さ:影の長さがどれも同じ比になります。
図1では、棒 1 m の影が 1.5 m なので、高さ:影=1:1.5。木の影が 9 m なら、木の高さは 9÷1.5=6 m です。
電灯の光:大小2つの三角形を使うわけ
電灯の光は1点から広がるので、物の位置によって光のかたむきが変わります。だから太陽のように「高さ:影」を他の物に使い回すことはできません。そのかわり、電灯・影の先でできる大きな直角三角形と、人・影の先でできる小さな直角三角形が、影の先の角を共有する相似になります。
図2では、高さの比が 4.5:1.5=3:1。だから「電灯から影の先まで」と「人から影の先まで(影の長さ)」も 3:1。影を ① とすると、電灯から影の先までは ③。その差 ②=6 m なので、①=3 m です。
壁にかかる影
影の先が壁にあたると、影は壁を上へのぼります。このとき、木を「壁の影と同じ高さの部分」と「その上の部分」に分けます。上の部分と地面の影は、太陽の光でできる直角三角形なので、高さ:影=1:1.5 が使えます。下の部分は壁の影と同じ長さです。
中学受験(算数)での使い方
例題1(太陽の影)
解き方
高さ:影=1:1.5 は、どの物でも同じ。木の高さは 9÷1.5=6 m。
答え 6 m
例題2(電灯の影)
解き方
高さの比 4.5:1.5=3:1。影を ①、電灯から影の先までを ③ とすると、③−①=②=6 m。
①=3 m。
答え 3 m
例題3(壁にかかる影)
解き方
地面の影 6 m は、高さにすると 6÷1.5=4 m。
壁にうつった 1.2 m はそのまま足して、4+1.2=5.2 m。
答え 5.2 m
高校受験(中学数学)での使い方
例題4(影の先の速さ)
解き方
人が電灯から m の所にいるとき、影の先までの長さを m とする。相似より 。
より 。人が毎秒 1 m 進むと、影の先は毎秒 1.5 m 進む。
答え 毎秒 1.5 m
よくある間違い

合格先生
壁にうつった影は、そのまま高さになる。比で直すのは地面の影だけだぞ。
- 電灯なのに「高さ:影」を使い回す:電灯の光は広がるので、物の位置で比が変わる。大小の相似な三角形を使う。
- 壁の影まで比で直してしまう:壁にうつった長さは高さそのもの。比で直すのは地面の影だけ。
- 電灯から影の先までの長さを、影の長さとまちがえる:影の長さは「人から影の先まで」。
練習問題

サクラちゃん
光の線をひいて、三角形を見つけよう!
- 中学受験 1.2 m の棒の影が 0.8 m のとき、同じ時刻にビルの影が 18 m でした。ビルの高さは何 m ですか。
答えと解説を見る
高さは影の 1.2÷0.8=1.5 倍。18×1.5=27。答え 27 m - 中学受験 高さ 4.5 m の電灯の真下から 9 m はなれた所に、身長 1.5 m の人が立っています。影の長さは何 m ですか。
答えと解説を見る
比は 3:1。③−①=②=9 m なので ①=4.5 m。答え 4.5 m - 中学受験 高さ 3.6 m の電灯の真下から 4 m はなれた所に、身長 1.2 m の子どもが立っています。影の長さは何 m ですか。
答えと解説を見る
3.6:1.2=3:1。②=4 m なので ①=2 m。答え 2 m
関連する公式
よくある質問
太陽の影の問題の解き方は?
太陽の光は平行なので、同じ時刻なら高さと影の長さの比はどの物でも同じです。棒の比を使って、木やビルの高さを求めます。
電灯の影はどう求めますか?
電灯と影の先、人と影の先でできる大小2つの直角三角形が相似なので、高さの比と長さの比が等しいことを使います。
壁にかかる影はどう考えますか?
地面の影だけを比で高さに直し、壁にうつった影の長さはそのまま足します。
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出典・参考
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」算数 第6学年(縮図や拡大図)
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」数学 第3学年(相似な図形)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦


