合格大作戦 数学用語辞典 › 関数
大学受験
対数関数とは
y=logax(a>0、a=1、x>0)の形で表される関数です。指数関数 y=ax の逆関数で、グラフは点 (1, 0) を通り、y 軸が漸近線です。a>1 なら増加、0<a<1 なら減少します。
読み方:たいすうかんすう/英語:logarithmic function/習う学年:数学Ⅱ(指数関数・対数関数)

サクラちゃん
対数と対数関数って、何がちがうんですか?
![合格先生]()
合格先生
log28=3 のような1 つの値が対数。真数を変数 x にして、x を変えると y=log2x がどう変わるかを見るのが対数関数だよ。グラフにすると、性質がひと目でわかるんだ。
この用語のポイント
- 対数関数 = y=logax(a>0、a=1)。指数関数の逆関数
- グラフは点 (1, 0) を通り、y 軸が漸近線。x>0 だけ
- a>1 で増加、0<a<1 で減少。不等式は真数条件と向きに注意
やさしく言うと
対数関数は、「何倍か」を「何段目か」に直す関数です。y=log2x なら、x が 2 倍になるごとに y が 1 ずつふえます。何十倍・何万倍というちがいを、小さな数のちがいで表せます。
- 音の大きさ(デシベル):音の強さが 10 倍になるごとに、デシベルの値は 10 ずつ上がります。とても小さな音から大きな音まで、はばの広い強さを、0〜100 くらいの数で表せます。
- 酸性・アルカリ性(pH):pH が 1 小さくなると、水素イオンの濃さは 10 倍になります。pH は濃さの対数をもとにした数です。
- けた数:log10x は、x が 10 倍になるごとに 1 ふえます。10 は 1、100 は 2、1000 は 3。だいたい「けた数 − 1」を表しています。
対数の目もりでは、1、10、100、1000 が等しい間かくでならぶまとめると、対数関数は「かけ算で大きくなる量を、たし算のものさしで測る関数」です。指数関数 y=2x が「何段目 → 何倍」なら、対数関数 y=log2x はその逆の「何倍 → 何段目」です。
![ひらめいたサクラちゃん]()
サクラちゃん
指数関数を逆向きに読んだのが対数関数なのね!
対数関数の例と、対数関数ではないもの
○ 対数関数(とその仲間)
- y=log2x(底 2。増加)
- y=log21x(底 21。減少)
- y=log10x(常用対数の関数)
- y=log2(x−1)(y=log2x を右へ 1 平行移動)
- y=log33x(=1+log3x。上へ 1 平行移動)
× 対数関数ではないもの
- y=log1x(底が 1。対数が定まらない)
- y=log−2x(底が負の数)
- y=2x(指数関数。対数関数の逆関数)
- y=(log23)x(log23 はただの定数。一次関数)
- y=x2(二次関数)
対数関数では、変数 x が log の後ろ(真数)に入っています。y=(log23)x のように、log の部分が決まった数(約 1.585)なら、それはただの係数です。底は a>0、a=1、真数は x>0 です。
図で見る(グラフの形)
どちらも (1, 0) を通り、y 軸が漸近線。底が 1 より大きいと右上がりloga1=0 なので、どの対数関数も点 (1, 0) を通ります。x>0 の部分だけにグラフがあり、x を 0 に近づけると y はどこまでも小さく(底が 1 より小さいときは大きく)なって、y 軸に近づきます。y=logax は y=ax の逆関数なので、2 つのグラフは直線 y=x について対称です(図は対数のページ)。
とてもゆっくりふえる
y=log2x は、x が 2 倍になって、やっと y が 1 ふえる関数です。
x が 1→2→4→8→16 と 2 倍になるごとに、y は 1 ずつしかふえない![うかるくん]()
うかるくん
こんなにゆっくりなら、y=log2x はどこかで止まって、上限があるんじゃないですか?
![合格先生]()
合格先生
ゆっくりだけど、止まらないんだ。y=10 にするには x=210=1024、y=20 なら約 100 万。x をいくらでも大きくすれば、y もいくらでも大きくなる。上限はないよ。
ふえ方がゆっくりなので、x がとても大きな数でも、y は扱いやすい大きさにおさまります。これが、デシベルや pH のように「はばの広い量を表す」のに対数が使われる理由です。
真数条件と不等式
対数関数の方程式・不等式では、真数条件(真数 >0)と底の大きさの 2 つに気をつけます。
log₂x<3 は、グラフが y=3 より下の部分。x>0 とあわせて 0<x<8log2x<3 を解くとき、3=log28 なので「x<8」としたくなります。しかし対数関数のグラフは x>0 の部分にしかありません。だから答えは 0<x<8 です。また、底が 21 のように 1 より小さいときは、グラフが右下がりなので、真数どうしをくらべるときに不等号の向きが逆になります。
テスト・入試ではこう出る
対数関数は高校の数学Ⅱ(指数関数・対数関数)で習います。定期テストや大学入試では、グラフの形と平行移動、対数の大小比較、真数条件をふくむ方程式・不等式、t=log2x とおきかえる最大・最小の問題がよく出ます。常用対数を使ったけた数の問題もよく出ます。
例題1(大小比較)
23、log23、log410 を小さい順にならべなさい。
- 底を 2 にそろえる:23=23log22=log2223=log222。
- log410=log24log210=2log210=log210。
- 真数をくらべる:22=8、3=9、10 なので、8<9<10。
- 底 2 は 1 より大きいので、y=log2x は増加関数。真数の大小がそのまま対数の大小になる。
答え 23<log23<log410(近い値:1.5、約 1.585、約 1.661)
例題2(不等式)
不等式 log21(x−2)>−2 を解きなさい。
- 真数条件:x−2>0 より x>2。
- −2=log21(21)−2=log214 なので、不等式は log21(x−2)>log214。
- 底 21 は 1 より小さいので、不等号の向きが逆になる:x−2<4、x<6。
- ①と③をあわせる。
答え 2<x<6(たしかめ:x=3 なら log211=0>−2 で成り立つ)
![机で勉強するうかるくん]()
うかるくん
まず真数条件、次に底が 1 より大きいか小さいか。この順番で確かめよう!
まちがえやすい点
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
対数関数が通るのは (1, 0)。(0, 1) は指数関数だよ!
- 真数条件を忘れる:log2x<3 の答えを「x<8」とするのは×。真数条件 x>0 をあわせて 0<x<8 です。
- 底が 1 より小さいときの不等号:log21x>log214 は x>4 ではなく 0<x<4 です。減少関数なので向きが逆になります。
- 通る点を (0, 1) と覚える:(0, 1) を通るのは指数関数 y=ax。対数関数 y=logax が通るのは (1, 0) です。x=0 では対数関数は定義されません。
- 平行移動したときの漸近線:y=log2(x−1) の漸近線は y 軸ではなく、直線 x=1 です。グラフ全体が右へ 1 ずれています。
- ゆっくりだから上限があると思う:y=log2x はどこまでも大きくなります。「漸近線があるのは y 軸の方向(x→0)だけ」です。
ことばの由来
対数は、指数と「対(つい)」になる数、という意味でとらえると覚えやすい言葉です。英語では logarithmic function(ロガリズミック ファンクション)といい、logarithm(対数)の形容詞です。ことばと歴史のくわしい話は対数のページにまとめています。
ミニ問題
問題1 対数関数 y=log3x で、x=27 のときと x=91 のときの y の値を求めましょう。
答えと解き方を見る
x=27 のとき y=3、x=91 のとき y=−2 です。33=27、3−2=91 だからです。x が 1 より小さい正の数のとき、y は負になります。
問題2 関数 y=log2(4−x) の定義域(x のとりうる値の範囲)を求めましょう。
答えと解き方を見る
x<4 です。真数 4−x は正でなければならないので、4−x>0 より x<4。x=4 では真数が 0 になり、対数は考えられません。
問題3 1≤x≤8 のとき、関数 y=(log2x)2−2log2x の最大値と最小値を求めましょう。
答えと解き方を見る
最大値 3(x=8 のとき)、最小値 −1(x=2 のとき)です。
- t=log2x とおく。1≤x≤8 より 0≤t≤3(y=log2x は増加関数)。
- y=t2−2t=(t−1)2−1。
- 0≤t≤3 で、t=1 のとき最小値 −1、t=3 のとき最大値 9−6=3。
- t=1 は x=2、t=3 は x=8。
おきかえたら、t の範囲を先に求めるのがポイントです。
関連する公式・用語
公式辞典で、くわしい証明と例題を見る
あわせて覚えたい用語
よくある質問
対数関数とは簡単にいうと何ですか?
y=log_a x の形で表される関数で、指数関数 y=aˣ の逆関数です。y=log₂x なら、x が2倍になるごとに y が1ふえます。
対数関数のグラフの特ちょうは?
点(1, 0)を通り、x>0 の部分だけにあって、y 軸に近づきます。底が1より大きいと右上がり、1より小さいと右下がりです。
対数関数の定義域は?
真数が正でなければならないので、y=log_a x の定義域は x>0 です。y=log₂(x−1) なら x>1 です。
対数不等式で注意することは?
最初に真数条件を確かめることと、底が1より小さいときに不等号の向きが逆になることです。
対数関数に上限はありますか?
ありません。ふえ方はとてもゆっくりですが、x を大きくすれば y はいくらでも大きくなります。
対数関数は何年生で習いますか?
高校の数学Ⅱ(指数関数・対数関数)で習います。底が e の自然対数の関数は数学Ⅲの微分・積分で使います。
出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(指数関数・対数関数)
最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦