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大学受験
Σ(シグマ)とは
数列の和をまとめて書く記号です。k=1∑nak は「k を1から n まで変えて ak を全部たす」、つまり a1+a2+⋯+an を表します。
読み方:しぐま/英語:summation (sigma notation)/習う学年:数学B(数列)
![合格先生]()
合格先生
中身はただのたし算だよ。下の数から上の数まで、k に順に数を入れて、全部たすだけなんだ。
この用語のポイント
- Σ は和をまとめて書く記号。下が始まり、上が終わり、右がたすもの
- ∑k=1nc=nc(定数は n 回たす)。項数は n−m+1
- たし算と定数倍は分けられるが、かけ算は分けられない
やさしく言うと
Σ(シグマ)は、たくさんのたし算を短く書く記号です。「番号 k を1から5まで1つずつ変えて、k を全部たす」を、k=1∑5k と1つにまとめて書きます。たとえで考えてみましょう。
- レシートの「合計」:品物がいくつあっても、レシートの最後には「合計」が1行で書かれます。Σ は、数学の「合計」の記号です。
- 1か月の歩数:1日目から30日目までの歩数を全部たすとき、30個の数を並べて書く代わりに「1日目から30日目までの合計」と言えば一言ですみます。これを式にしたのが k=1∑30ak です。
- 料理のレシピ:「材料を全部入れる」と書けば、1つずつ書かなくても伝わります。Σ は「どこからどこまで、何を」を指定して、まとめてたす指示です。
k=1∑5k は、k=1 から 5 まで k をたすまとめると、Σ は「何を、どこからどこまでたすか」を1つの記号で表したものです。読み方は「シグマ k=1 から 5 まで k」などといいます。
Σの計算の例
○ 正しい計算
- k=1∑42k=2+4+8+16=30
- k=1∑3(2k+1)=3+5+7=15
- k=1∑n3=3n(3を n 回たす)
- k=3∑101=8(項数は 10−3+1)
- k=1∑n5k=5k=1∑nk(定数倍は外に出せる)
× よくあるまちがい
- k=1∑n3=3(k がなくても n 回たす)
- k=3∑101=7(正しくは 8)
- ∑akbk=∑ak×∑bk(かけ算は分けられない)
- k=1∑nk2=(k=1∑nk)2(2乗も分けられない)
- k=1∑n2k に 21n(n+1) の公式を使う(等比数列の和を使う)
![指さして説明するうかるくん]()
うかるくん
k に1, 2, 3, … を順に入れて、出てきた数を全部たせばいいんだね!
図で見る
k に順に数を入れる
Σ の計算は、k に数を入れて値を出す機械を、始まりから終わりまで動かして、出てきた値をたすことです。
k=1, 2, 3, 4 を入れて 3, 5, 7, 9。合計 24奇数の和は平方数
k=1∑n(2k−1) は、1 から始まる奇数を n 個たしたものです。正方形を L 字に分けると、答えが n2 になることがひと目でわかります。
1+3+5+7+9=25=5²![サクラちゃん]()
サクラちゃん
Σの式を見ると、どこから手をつければいいのか迷っちゃいます…
![合格先生]()
合格先生
まず k=1,2,3 を入れて、最初の数項を書き出してみるといいよ。何をたしているのかが見えれば、等差か等比か、どの公式を使うかが決まるんだ。
よく使う公式と性質
k=1∑nk=21n(n+1) は、階段を2つ合わせて長方形にすると見えてきます。
1+2+3+4+5 は、5×6 の長方形の半分で 15また、たし算と定数倍は分けられます:∑(ak+bk)=∑ak+∑bk、∑cak=c∑ak。たとえば
k=1∑n(2k+1)=2⋅21n(n+1)+n=n2+2n
n=3 を入れると 15 で、上の例と一致します。n=4 なら 24 で、図の計算とも一致します。公式の証明は公式辞典「Σの公式」にあります。
項数の数え方
Σ の下が 1 でないときは、項がいくつあるかに注意します。
k=3 から 10 までは 8 個。両はしをふくめるので+1k=m から k=n までの項数は n−m+1 個です。木を植える「植木算」と同じで、ひき算だけでは「間の数」になってしまいます。
テスト・入試ではこう出る
Σ は高校の数学B(数列)で習います。定期テストや大学入試では、公式を使って和を n の式で表す問題、階差数列から一般項を求める問題(an=a1+k=1∑n−1bk)、部分分数に分けて消し合う和などがよく出ます。
例題1(たし算に分ける)
k=1∑n(3k−1) を計算しなさい。
- たし算と定数倍に分ける:k=1∑n(3k−1)=3k=1∑nk−k=1∑n1
- 公式を使う:=3⋅21n(n+1)−n
- 整理する:=23n2+3n−2n=23n2+n=21n(3n+1)
答え 21n(3n+1)(たしかめ:n=2 のとき 2+5=7、21⋅2⋅7=7)
例題2(展開してから分ける)
k=1∑nk(k+1) を計算しなさい。
- 展開する:k(k+1)=k2+k
- 分ける:k=1∑nk2+k=1∑nk=61n(n+1)(2n+1)+21n(n+1)
- 61n(n+1) でくくる:61n(n+1){(2n+1)+3}=61n(n+1)(2n+4)
- =31n(n+1)(n+2)
答え 31n(n+1)(n+2)(たしかめ:n=2 のとき 2+6=8、31⋅2⋅3⋅4=8)
![「ここが大事!」と説明する合格先生]()
合格先生
答えが出たら n=1 や n=2 を入れて、書き出した和と一致するか確かめよう!
まちがえやすい点
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
∑k=1n3 は3じゃなくて 3n!
- 定数の和を定数のままにする:k=1∑n3 は「3を n 回たす」ので 3n です。式に k がなくても、回数分たします。
- 項数を数えまちがえる:k=m から k=n までの項数は n−m+1 個です。k=3 から 10 までなら 8個。
- かけ算や2乗を分ける:∑akbk は ∑ak×∑bk になりません。∑k2 も (∑k)2 とはちがいます。分けられるのは、たし算と定数倍だけです。
- 等比数列に ∑k の公式を使う:∑2k のように k が肩(指数)にあるときは、等比数列の和の公式を使います。
- 階差数列で終わりを n にする:an=a1+k=1∑n−1bk の終わりは n−1 です。n にすると1つ多くたしてしまいます。
記号の由来
Σ はギリシャ文字の大文字のシグマで、アルファベットの S にあたります。「和」を表す英語 Sum の頭文字 S と覚えましょう。小文字の σ は、統計では標準偏差を表すのによく使われます。
ミニ問題
問題1 k=1∑4(k2+1) を計算しましょう。
答えと解き方を見る
34 です。k=1,2,3,4 を入れると 2, 5, 10, 17 で、たすと 2+5+10+17=34。分けて計算すると、∑k2=1+4+9+16=30 と k=1∑41=4 で、30+4=34 と同じになります。
問題2 1+2+3+⋯+100 を Σ を使って表し、その値を求めましょう。
答えと解き方を見る
k=1∑100k で、値は 5050 です。公式 k=1∑nk=21n(n+1) に n=100 を入れて、21×100×101=5050。
問題3 k=1∑n2⋅3k−1 を n の式で表しましょう。
答えと解き方を見る
3n−1 です。
- 中身は 2, 6, 18, ⋯ で、初項 2、公比 3 の等比数列の和。
- 等比数列の和の公式より 3−12(3n−1)=3n−1。
たしかめ:n=2 なら 2+6=8、32−1=8 で一致します。等比数列のΣは、∑k の公式ではなく等比数列の和の公式を使います。
関連する公式・用語
公式辞典で、くわしい証明と例題を見る
あわせて覚えたい用語
よくある質問
Σ(シグマ)とは何ですか?
数列の和をまとめて書く記号です。下に始まりの番号、上に終わりの番号、右にたすものを書きます。
Σ の上と下の数字は何を表しますか?
下の k=1 は始まりの番号、上の n は終わりの番号です。k を1からnまで1つずつ変えて、右の式の値を全部たします。
定数のΣはどうなりますか?
k=1からnまでの定数cの和は、cをn回たすので nc です。
Σk、Σk²、Σk³ の公式は?
Σk=n(n+1)/2、Σk²=n(n+1)(2n+1)/6、Σk³={n(n+1)/2}² です。いずれも k=1 から n までの和です。
Σの中のかけ算は分けられますか?
分けられません。分けられるのはたし算と定数倍だけです。k(k+1) のような式は、展開して k²+k にしてから分けます。
なぜΣという記号を使うのですか?
Σはギリシャ文字の大文字シグマで、アルファベットのSにあたります。和を表す英語 Sum の頭文字Sにちなむと覚えるとよいでしょう。
出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学B(数列)
最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦