接線とは?意味と接線の方程式をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

接線とは?意味と接線の方程式をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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接線とは

曲線に1点で触れる直線です。円では、円とただ1点を共有する直線で、接点を通る半径に垂直です。y=f(x)y=f(x) のグラフでは、点 (a, f(a))(a,\ f(a)) を通り傾きが f′(a)f'(a) の直線です。

読み方:せっせん/英語:tangent line/習う学年:中学1年(円の接線と半径)、数学Ⅱ(曲線の接線)

うかるくん

うかるくん

接線って「曲線と1点で交わる直線」ですよね?

合格先生

合格先生

円ならそれでいいけど、放物線だとたての直線も1点で交わるのに接線じゃない。大事なのは触れるだけで、傾きが曲線と同じことなんだ。

この用語のポイント

  • 接線 = 曲線に1点で触れる直線。触れる点が接点
  • 円の接線は接点を通る半径に垂直
  • 曲線の接線:y−f(a)=f′(a)(x−a)y-f(a)=f'(a)(x-a)

やさしく言うと

接線は、曲線に1点でそっと触れる直線です。触れている点を接点といいます。身近なたとえで考えてみましょう。

  • 床とボール:ボールを床に置くと、床はボールに1点で触れます。このときの床が、ボールの断面の円の接線のイメージです。
  • カーブを走る車:カーブの途中でハンドルをまっすぐにすると、車はその場所の進む向きのまま直進します。この向きの直線が、道(曲線)の接線です。
  • ハンマー投げ:ぐるぐる回して手をはなすと、ハンマーは円の接線の向きに飛んでいきます。
中心 接点 接線 接線 ・円と1点だけ共有 ・半径と垂直 灰色の線は2点で 交わる(接線でない)
円の接線は、接点を通る半径に垂直

まとめると、接線はその点での曲線の「向き」を表す直線です。

円の接線(中学校)

円と直線が1点だけを共有するとき、その直線を円の接線といいます。円の接線には、次の大事な性質があります。

  • 接線は、接点を通る半径に垂直です。
  • 円の外の点から引いた2本の接線の、接点までの長さは等しいです。

円と直線の位置関係は、中心から直線までの距離 dd と半径 rr で決まります。d<rd<r なら 2 点で交わり、d=rd=r なら接し、d>rd>r なら共有点はありません。

笑顔のうかるくん

うかるくん

円の接線は、接点を通る半径と垂直になるんだよね!

曲線の接線(高校)

y=f(x)y=f(x) のグラフの、点 (a, f(a))(a,\ f(a)) での接線は、傾きが微分係数 f′(a)f'(a) の直線です。

接線の方程式

y−f(a)=f′(a)(x−a)y-f(a)=f'(a)(x-a)

例:y=x2y=x^2 の点 (1, 1)(1,\ 1) での接線。f′(x)=2xf'(x)=2x より f′(1)=2f'(1)=2。y−1=2(x−1)y-1=2(x-1) で、y=2x−1y=2x-1。

xyO (1, 1) y=2x−1 x=1 接線:触れるだけ x=1:1点で 交わるが、 つきぬける
y=2x−1 は接線。x=1 も1点で交わるが接線ではない

接線・接線ではない直線

○ 接線

  • y=2x−1y=2x-1(y=x2y=x^2 の (1, 1)(1,\ 1) で触れる)
  • y=0y=0(xx 軸。y=x2y=x^2 に原点で触れる)
  • 円の、接点を通る半径に垂直な直線
  • y=3x−2y=3x-2(y=x3y=x^3 の (1, 1)(1,\ 1) での接線。別の点でも交わるが接線)
  • y=1y=1(y=−x2+1y=-x^2+1 の頂点 (0, 1)(0,\ 1) で触れる)

× 接線ではない

  • x=1x=1(y=x2y=x^2 と1点で交わるが、つきぬける)
  • y=x+2y=x+2(y=x2y=x^2 と2点 (−1, 1)(-1,\ 1)、(2, 4)(2,\ 4) で交わる)
  • 円の中心を通る直線(円と2点で交わる)
  • y=2xy=2x(y=x2y=x^2 の (1, 1)(1,\ 1) を通らない。傾きが同じでも接線ではない)
  • 円と共有点がない直線

接線かどうかは、「接点を通るか」と「傾きが曲線と同じか」の 2 つで決まります。片方だけでは足りません。

図で見る:接線は「近づけた直線」

曲線上の 2 点 P、Q を通る直線を考えます。Q を曲線にそって P に近づけていくと、直線はある 1 本の直線に近づきます。これが P での接線です。

xy P Q Q を P に近づける Q の x=2.5 → 傾き 3.5 Q の x=2 → 傾き 3 Q の x=1.5 → 傾き 2.5 接線 → 傾き 2
Q を P に近づけると、直線の傾きは 3.5 → 3 → 2.5 → … と 2 に近づく

P(1, 1)、Q(1+h, (1+h)2)(1+h,\ (1+h)^2) を通る直線の傾きは (1+h)2−1h=2+h\dfrac{(1+h)^2-1}{h}=2+h です。hh を 0 に近づけると傾きは 2 に近づきます。これが微分係数 f′(1)=2f'(1)=2 で、接線の傾きになります。

うかるくん

うかるくん

接線って、曲線とは接点のところでしか交わらないんですよね?

合格先生

合格先生

それがちがうんだ。y=x3y=x^3 の (1, 1)(1,\ 1) での接線は、遠くの (−2, −8)(-2,\ -8) でまた曲線と交わる。接線かどうかは接点のまわりだけで決まるんだよ。

xyO 接点 (1, 1) (−2, −8) でも交わる y=3x−2 y=x³
y=x³ の接線 y=3x−2 は、接点のほかに (−2, −8) でも曲線と交わる

テスト・入試ではこう出る

円の接線と半径の関係は中学1年(平面図形)で、接線の長さや接弦定理は数学A、曲線の接線の方程式は数学Ⅱ(微分)で習います。よく出るのは次の形です。

  • 曲線上の点での接線の方程式を求める。
  • 傾きが決まった接線や、曲線の外の点から引いた接線を求める(接点を (t, f(t))(t,\ f(t)) とおく)。
  • 円の接線と半径が垂直なことを使い、三平方の定理で長さを求める。
  • 2 つの曲線が接する条件(共通接線)や、接線と曲線で囲まれた面積。

例題1(接線の方程式)

曲線 y=x2−3xy=x^2-3x の、x=2x=2 の点における接線の方程式を求めなさい。

  1. 接点の yy 座標:f(2)=4−6=−2f(2)=4-6=-2。接点は (2, −2)(2,\ -2)。
  2. 微分:f′(x)=2x−3f'(x)=2x-3 より、傾きは f′(2)=1f'(2)=1。
  3. 接線の式:y−(−2)=1⋅(x−2)y-(-2)=1\cdot(x-2) より、y=x−4y=x-4。

答え y=x−4y=x-4

例題2(円の接線の長さ)

中心 O、半径 5 cm の円があります。円の外の点 P から接線を引き、接点を A とします。OP=13 cm のとき、PA の長さを求めなさい。

  1. 接線 PA は、接点 A を通る半径 OA に垂直なので、角 OAP=90°。
  2. 三角形 OAP は直角三角形で、OP が斜辺。三平方の定理より PA2=132−52=169−25=144PA^2=13^2-5^2=169-25=144。
  3. PA>0PA>0 なので PA=12PA=12。

答え 12 cm(もう1本の接線 PB も 12 cm で、長さは等しくなります)

ひらめいたうかるくん

うかるくん

接線の問題は「接点を (t, f(t))(t,\ f(t)) とおく」が合言葉。外の点からでもこれで解ける!

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

「1点で交わる=接線」は円だけ! 曲線では傾きが f′(a)f'(a) かで決まるよ。

  • 「1点で交われば接線」と思う:放物線では、軸に平行な直線(x=1x=1 など)も1点で交わりますが、接線ではありません。「1点だけ共有」で決めてよいのは円(と2次関数で判別式を使う場合)です。
  • 「接線は曲線と接点以外で交わらない」と思う:y=x3y=x^3 の点 (1, 1)(1,\ 1) での接線 y=3x−2y=3x-2 は、別の点 (−2, −8)(-2,\ -8) で曲線と交わります。
  • 導関数の式をそのまま傾きにする:y=x2y=x^2 の (1, 1)(1,\ 1) での接線を「y−1=2x(x−1)y-1=2x(x-1)」とするのは×。傾きは f′(x)=2xf'(x)=2x に x=1x=1 を代入した数 2 です。
  • 外の点を接点とかんちがいする:点 (0, −1)(0,\ -1) から y=x2y=x^2 に引く接線を、x=0x=0 で微分して求めるのは×。(0, −1)(0,\ -1) は曲線の上にないので、接点を別に文字でおきます。
  • 接線と法線をまぜる:法線は、接点を通り接線に垂直な直線です。傾きは −1f′(a)-\dfrac1{f'(a)} です(f′(a)≠0f'(a)\ne0 のとき)。

ことばの由来

「接」は「接する・ふれる」という意味で、接線は「ふれる線」です。英語では tangent line(タンジェント・ライン)といい、tangent はラテン語の「ふれる」ということばがもとになっています。三角関数の tan(タンジェント)も同じことばで、単位円の接線の上の長さとして表せることから、この名前がついています。

ミニ問題

問題1 曲線 y=x3y=x^3 の、点 (1, 1)(1,\ 1) での接線の方程式を求めましょう。

答えと解き方を見る

y=3x−2y=3x-2 です。y′=3x2y'=3x^2 より、x=1x=1 での傾きは 3。y−1=3(x−1)y-1=3(x-1) を整理して y=3x−2y=3x-2。この接線は、上の図のように (−2, −8)(-2,\ -8) でもう一度曲線と交わります。

問題2 放物線 y=x2y=x^2 の接線のうち、傾きが 4 のものを求めましょう。

答えと解き方を見る

y=4x−4y=4x-4(接点 (2, 4)(2,\ 4))です。接点の xx 座標を aa とすると、傾きは 2a2a。2a=42a=4 より a=2a=2、接点は (2, 4)(2,\ 4)。y−4=4(x−2)y-4=4(x-2) より y=4x−4y=4x-4 です。

問題3 点 (0, −1)(0,\ -1) から放物線 y=x2y=x^2 に引いた接線の方程式を、すべて求めましょう。

答えと解き方を見る

y=2x−1y=2x-1 と y=−2x−1y=-2x-1 の 2 本です。

  1. 接点を (t, t2)(t,\ t^2) とおくと、接線は y−t2=2t(x−t)y-t^2=2t(x-t)、つまり y=2tx−t2y=2tx-t^2。
  2. これが点 (0, −1)(0,\ -1) を通るので、−1=−t2-1=-t^2、t=±1t=\pm1。
  3. t=1t=1 なら y=2x−1y=2x-1、t=−1t=-1 なら y=−2x−1y=-2x-1。

(0, −1) は曲線の上の点ではないので、接点を文字でおくのがコツです。

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

接線とはどういう意味ですか?

曲線に1点で触れる直線のことです。触れている点を接点といいます。

接線の方程式の求め方は?

接点の x 座標を a とすると、y−f(a)=f′(a)(x−a) です。傾きは微分係数 f′(a) です。

円の接線と半径にはどんな関係がありますか?

円の接線は、接点を通る半径に垂直です。

接線と法線のちがいは?

接線は曲線に触れる直線、法線は接点を通って接線に垂直な直線です。

曲線の外の点から引いた接線はどう求めますか?

接点を (t, f(t)) とおいて接線の式を作り、それが外の点を通る条件から t を求めます。

接線は何年生で習いますか?

円の接線は中学1年の平面図形で、曲線の接線の方程式は高校の数学Ⅱ(微分)で習います。

出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第1学年(平面図形)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(微分・積分の考え)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦