この公式のポイント
- 中心と直線の距離 d と半径 r をくらべる
- d<r, d=r, d>r は判別式 D>0, D=0, D<0 と同じ
- 弦の長さは 2r2−d2
- 接線の条件は d=r が計算が楽

うかるくん
円と直線が交わるかどうか、判別式を使わなくても分かるの?
![合格先生]()
合格先生
中心と直線の距離 d と半径 r をくらべよう。d<r なら2点で交わるぞ。
円と直線の位置関係
中心と直線の距離 d と、半径 r をくらべる
円の中心から直線までの距離を d、半径を r とすると
- d<r ⇔ 異なる2点で交わる(判別式 D>0)
- d=r ⇔ 接する(D=0)
- d>r ⇔ 共有点をもたない(D<0)
D は、円と直線の式から y(または x)を消した2次方程式の判別式。
弦の長さ(d<r のとき):ℓ=2r2−d2
中心と直線の距離 d が半径 r より小さいか、等しいか、大きいか
d は点と直線の距離の公式 d=a2+b2∣ax0+by0+c∣ で求めます(中心 (x0,y0)、直線 ax+by+c=0)。
証明:なぜ d と r で決まるのか
円の中心を O、O から直線におろした垂線の足を H とすると OH=d。直線上の点 P について、直角三角形 OHP で三平方の定理より
OP2=d2+HP2
P が円の上にある ⇔ OP=r ⇔ HP2=r2−d2。
- r>d なら HP=r2−d2>0。P は H の両側に1つずつ、2点。
- r=d なら HP=0、P=H の1点(接点)。このとき OH⊥直線なので、接線は接点を通る半径に垂直。
- r<d なら HP2<0 となり、そのような P はない。
2点で交わるとき、交点は H から両側に r2−d2 ずつなので、弦の長さは 2r2−d2 です(H は弦の中点)。
円 x2+y2=25 と直線 3x+4y=15:d=3、半分の弦 =25−9=4、弦 =8
判別式との対応
円と直線の共有点の座標は、2つの式の連立方程式の実数解です。直線の式を円の式に代入して y を消すと x の2次方程式になり、実数解の個数=共有点の個数。だから D>0, D=0, D<0 が「2点・接する・なし」に対応し、d<r, d=r, d>r と同じことを表します。
たとえば円 x2+y2=5 と直線 y=2x+k では、代入して 5x2+4kx+k2−5=0、4D=4k2−5(k2−5)=25−k2。一方 d=5∣k∣ で、d<5 ⇔ ∣k∣<5 ⇔ 25−k2>0。2つの方法の答えが一致します。
大学受験(数学Ⅱ)での使い方
大学受験例題1(位置関係の判定)
円
x2+y2=5 と直線
y=2x+k の共有点の個数を、
k の値で分類しなさい。
解き方
直線は 2x−y+k=0。d=4+1∣k∣=5∣k∣、r=5。
d<r ⇔ ∣k∣<5、d=r ⇔ ∣k∣=5、d>r ⇔ ∣k∣>5。(判別式 4D=25−k2 でも同じ)
答え −5<k<5:2個、k=±5:1個、k<−5, 5<k:0個
大学受験例題2(弦の長さ)
円
x2+y2=25 が直線
3x+4y=15 から切り取る弦の長さを求めなさい。
解き方
d=9+16∣0+0−15∣=3。弦の長さ =225−9=2⋅4=8。
(確認:交点は (5,0) と (−57,524) で、距離は 8)
答え 8
大学受験例題3(円外の点からの接線)
点
(4,0) を通り、円
x2+y2=4 に接する直線の方程式を求めなさい。
解き方
x=4 は円に接しないので、傾き m として y=m(x−4)、つまり mx−y−4m=0。
接する ⇔ d=r:m2+1∣−4m∣=2。2乗して 16m2=4m2+4、m2=31、m=±31。
答え y=31(x−4)、y=−31(x−4)
よくある間違い
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
弦の長さを r2−d2 で止めるな。それは半分だ。2倍して 2r2−d2 だ。
- 直線を ax+by+c=0 の形にしないで距離を計算する:y=2x+k は 2x−y+k=0 に直してから。
- 弦の長さを r2−d2 で止める:それは半分。2倍を忘れない。
- 傾きを文字でおいて y 軸に平行な直線を落とす:y=m(x−a)+b では x=a が表せないので、別に調べる。
練習問題
![○の札を持つうかるくん]()
うかるくん
直線は ax+by+c=0 の形にしてから距離を出すよ
- 大学受験 円 x2+y2=4 と直線 x−y+2=0 の位置関係を調べ、交わるなら弦の長さを求めなさい。
答えと解説を見る
d=22=2<2 なので2点で交わる。弦の長さ 24−2=22(交点 (0,2)、(−2,0) で確認できる) - 大学受験 直線 y=x+k が円 x2+y2=8 に接するときの k の値を求めなさい。
答えと解説を見る
x−y+k=0 で d=2∣k∣=22 より ∣k∣=4。答え k=±4 - 大学受験 円 (x−3)2+(y−4)2=r2(r>0)が直線 3x+4y=0 と共有点をもたないような r の範囲を求めなさい。
答えと解説を見る
中心 (3,4) から直線への距離 d=5∣9+16∣=5。d>r より 0<r<5
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よくある質問
円と直線の位置関係はどうやって調べますか?
円の中心から直線までの距離dと半径rをくらべます。d<rなら2点で交わり、d=rなら接し、d>rなら共有点がありません。
判別式を使う方法との違いは?
直線の式を円の式に代入した2次方程式の判別式Dでも判定でき、D>0、D=0、D<0がそれぞれd<r、d=r、d>rに対応します。計算はdを使うほうが楽なことが多いです。
円が直線から切り取る弦の長さは?
中心と直線の距離をd、半径をrとすると、三平方の定理より弦の長さは2√(r²−d²)です。
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出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学Ⅱ(図形と方程式)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦