軌跡と領域|アポロニウスの円の証明(座標・角の二等分線)・不等式の表す領域・領域での最大最小の例題【数学Ⅱ・大学受験】

軌跡と領域|アポロニウスの円の証明(座標・角の二等分線)・不等式の表す領域・領域での最大最小の例題【数学Ⅱ・大学受験】

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大学受験

PA:PB=m:n (m≠n) ⟹ 円(アポロニウスの円)PA:PB=m:n\ (m\neq n)\ \Longrightarrow\ \text{円(アポロニウスの円)}

直径の両はしは、AB を m:nm:n に内分する点と外分する点

この公式のポイント

  • 軌跡は P(x, y)P(x,\ y) とおいて式にする
  • 逆の確認(除く点がないか)を忘れない
  • アポロニウスの円は内分点と外分点が直径の両はし
  • 領域の最大・最小は直線 =k=k を平行移動
うかるくん

うかるくん

軌跡の問題って、何から始めればいいのか分からないよ。

合格先生

合格先生

まず P(x, y)P(x,\ y) とおいて、条件を式にするんだ。最後に除く点がないか確かめるぞ。

軌跡と領域の基本

軌跡の求め方と、アポロニウスの円

軌跡:条件をみたす点 PP 全体が作る図形。

  1. 動く点を P(x, y)P(x,\ y) とおく
  2. 条件を x, yx,\ y の式で表して整理する
  3. 逆に、その図形上の点がすべて条件をみたすか確かめる

アポロニウスの円:2点 A、B からの距離の比が PA:PB=m:nPA:PB=m:n(m≠nm\neq n)である点 P の軌跡は、線分 AB を m:nm:n に内分する点と外分する点を直径の両はしとする円。(m=nm=n なら AB の垂直二等分線)

領域:y>f(x)y>f(x) は曲線の上側、y<f(x)y<f(x) は下側。(x−a)2+(y−b)2<r2(x-a)^2+(y-b)^2<r^2 は円の内部、>r2>r^2 は外部。

A(0,0)B(3,0)CD中心(4,0)P(4,2)PA=2√5PB=√5C:ABを2:1に内分 D:2:1に外分 CDが直径
PA:PB=2:1 の点の軌跡は、C(2,0) と D(6,0) を直径の両はしとする円

証明:アポロニウスの円

方法1:座標で計算する

A(0,0)(0,0)、B(b,0)(b,0)(b>0b>0)、P(x,y)P(x,y) とします。PA:PB=m:nPA:PB=m:n は nPA=mPBnPA=mPB、両辺とも0以上なので2乗しても同じ条件で

n2(x2+y2)=m2{(x−b)2+y2}n^2(x^2+y^2)=m^2\{(x-b)^2+y^2\} (m2−n2)(x2+y2)−2m2bx+m2b2=0(m^2-n^2)(x^2+y^2)-2m^2bx+m^2b^2=0

m≠nm\neq n なので m2−n2m^2-n^2 でわって平方完成すると

(x−m2bm2−n2)2+y2=(mnbm2−n2)2\left(x-\frac{m^2b}{m^2-n^2}\right)^2+y^2=\left(\frac{mnb}{m^2-n^2}\right)^2

となり、中心 (m2bm2−n2, 0)\left(\dfrac{m^2b}{m^2-n^2},\ 0\right)、半径 mnb∣m2−n2∣\dfrac{mnb}{|m^2-n^2|} の円です。式の変形はすべて「同じ条件の言いかえ」なので、逆に円上の点はすべて条件をみたします。中心から半径を引いた点・足した点の xx 座標は mbm+n\dfrac{mb}{m+n}(内分点)と mbm−n\dfrac{mb}{m-n}(外分点)になり、内分点と外分点が直径の両はしだと分かります。

方法2:角の二等分線を使う

P が直線 AB 上にないとき、AB を m:nm:n に内分する点を C、外分する点を D とします。PA:PB=m:n=AC:CBPA:PB=m:n=AC:CB なので、角の二等分線の定理の逆から PC は ∠APB\angle APB の二等分線、同じく PD は外角の二等分線です。内角と外角の二等分線は直交するので ∠CPD=90∘\angle CPD=90^\circ。よって P は CD を直径とする円の上にあります(円周角の定理の逆)。

(2,3) x+y=5 が最大x+y=3x+2y=83x+y=9O3455
領域の頂点 (2,3) で、x+yx+y は最大値5をとる

領域での最大・最小の考え方

x+y=kx+y=k とおくと、これは傾き −1-1、yy 切片 kk の直線です。「領域内の点 (x,y)(x,y) で x+y=kx+y=k となるものがある」⇔「直線 x+y=kx+y=k が領域と共有点をもつ」。だから直線を平行に動かして、領域と共有点をもつ範囲で yy 切片 kk がいちばん大きいところを探します。多角形の領域では、最大・最小は頂点(または辺全体)でとります。

大学受験(数学Ⅱ)での使い方

大学受験

例題1(アポロニウスの円)

2点 A(0,0)(0,0)、B(3,0)(3,0) からの距離の比が PA:PB=2:1PA:PB=2:1 である点 P の軌跡を求めなさい。

解き方

P(x,y)P(x,y) とおくと PA=2PBPA=2PB より x2+y2=4{(x−3)2+y2}x^2+y^2=4\{(x-3)^2+y^2\}。

整理して 3x2+3y2−24x+36=03x^2+3y^2-24x+36=0、x2+y2−8x+12=0x^2+y^2-8x+12=0、(x−4)2+y2=4(x-4)^2+y^2=4。逆にこの円上の点は条件をみたす。

答え 中心 (4,0)(4,0)、半径 22 の円

大学受験

例題2(中点の軌跡)

点 Q が円 x2+y2=4x^2+y^2=4 の上を動くとき、A(6,0)(6,0) と Q を結ぶ線分 AQ の中点 M の軌跡を求めなさい。

解き方

Q(s,t)Q(s,t)、M(x,y)M(x,y) とおくと x=s+62x=\dfrac{s+6}{2}、y=t2y=\dfrac t2 より s=2x−6s=2x-6、t=2yt=2y。

s2+t2=4s^2+t^2=4 に代入して (2x−6)2+(2y)2=4(2x-6)^2+(2y)^2=4、つまり (x−3)2+y2=1(x-3)^2+y^2=1。

答え 中心 (3,0)(3,0)、半径 11 の円

大学受験

例題3(領域での最大)

x≥0x\ge0、y≥0y\ge0、x+2y≤8x+2y\le8、3x+y≤93x+y\le9 のとき、x+yx+y の最大値を求めなさい。

解き方

領域は4点 (0,0)(0,0)、(3,0)(3,0)、(2,3)(2,3)、(0,4)(0,4) を頂点とする四角形((2,3)(2,3) は x+2y=8x+2y=8 と 3x+y=93x+y=9 の交点)。

x+y=kx+y=k の傾き −1-1 は、2つの境界線の傾き −12-\dfrac12 と −3-3 の間なので、直線は頂点 (2,3)(2,3) を通るとき kk が最大。k=5k=5。(頂点で比べても 0, 3, 5, 40,\ 3,\ 5,\ 4 で最大は5)

答え 最大値 55(x=2, y=3x=2,\ y=3 のとき)

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

アポロニウスの円の中心を、ABの中点にするのは×だ。内分点と外分点の中点だぞ。

  • 逆の確認をしない:「点 P が直線 AB 上にない」などの条件があると、軌跡から点が除かれることがあります。
  • アポロニウスの円の中心を AB の中点にする:中心は内分点と外分点の中点で、ふつう AB の中点ではありません。
  • 領域で境界をふくむかを書かない:≤\le なら境界をふくむ、<< ならふくまない。図にも明記します。

練習問題

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

逆の確認まで、必ずやりきろう。

  1. 大学受験 2点 A(−1,0)(-1,0)、B(1,0)(1,0) からの距離の比が PA:PB=3:1PA:PB=3:1 である点 P の軌跡を求めなさい。
    答えと解説を見る(x+1)2+y2=9{(x−1)2+y2}(x+1)^2+y^2=9\{(x-1)^2+y^2\} より x2+y2−52x+1=0x^2+y^2-\dfrac52x+1=0。中心 (54,0)\left(\dfrac54,0\right)、半径 34\dfrac34 の円(内分点 12\dfrac12 と外分点 22 が直径の両はし)
  2. 大学受験 2点 A(0,0)(0,0)、B(4,2)(4,2) から等しい距離にある点 P の軌跡を求めなさい。
    答えと解説を見るx2+y2=(x−4)2+(y−2)2x^2+y^2=(x-4)^2+(y-2)^2 より 8x+4y=208x+4y=20。直線 2x+y=52x+y=5(AB の垂直二等分線)
  3. 大学受験 x2+y2≤2x^2+y^2\le2 のとき、x+yx+y の最大値を求めなさい。
    答えと解説を見る直線 x+y=kx+y=k が円と共有点をもつ条件は、原点からの距離 ∣k∣2≤2\dfrac{|k|}{\sqrt2}\le\sqrt2、つまり ∣k∣≤2|k|\le2。最大値 22(x=y=1x=y=1)

関連する公式

よくある質問

軌跡の求め方は?

動く点をP(x,y)とおき、条件をxとyの式で表して整理します。最後に、その図形上の点がすべて条件をみたすか(除く点がないか)を確かめます。

アポロニウスの円とは?

2点A、Bからの距離の比がm:n(m≠n)である点の軌跡で、ABをm:nに内分する点と外分する点を直径の両はしとする円です。

アポロニウスの円はどうやって証明しますか?

座標でP(x,y)とおき、距離の比の式を2乗して整理すると円の方程式になります。角の二等分線の定理を使い、内角と外角の二等分線が直交することから示す方法もあります。

領域での最大・最小はどう求めますか?

求める式を=kとおいて直線(や曲線)と考え、それが領域と共有点をもつ範囲でkが最大・最小になる位置を探します。多角形の領域なら頂点を調べます。

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出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学Ⅱ(図形と方程式)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦