この公式のポイント
- 角の二等分線は、向かい合う辺をとなりの2辺の比に分ける:BD:DC=AB:AC
- 証明1:C を通る平行線で二等辺三角形を作り、平行線と線分の比
- 証明2:高さが同じ三角形の面積比を2通りで表す
- 外角の二等分線も同じ比(延長上の点)。内心の問題で必須

うかるくん
角の二等分線で分けた BD:DC は、どの2辺の比と同じになるの?
![合格先生]()
合格先生
角をはさむ2辺 AB:AC だ。平行線を引いて二等辺三角形を作ると証明できるぞ。
角の二等分線の定理
角の二等分線と辺の比
三角形 ABC で、∠A の二等分線と辺 BC の交点を D とすると、
BD:DC=AB:AC二等分線は、向かい合う辺をとなりの2辺の比に分けます。(外角の二等分線でも同じ比になります)
例:AB=6、AC=4、BC=5 なら、BD:DC=6:4=3:2 なので BD=5×53=3、DC=2。
証明1:平行線を引いて二等辺三角形を作る
C を通り AD に平行な直線と、BA の延長との交点を E とする
C を通って AD に平行な直線を引き、BA の延長との交点を E とします。
- AD∥EC なので、同位角から ∠BAD=∠AEC、錯角から ∠DAC=∠ACE。
- AD は二等分線なので ∠BAD=∠DAC。よって ∠AEC=∠ACE となり、△ACE は二等辺三角形で AE=AC。
- △BEC で AD∥EC なので、平行線と線分の比より BD:DC=BA:AE。
AE=AC を入れて BD:DC=AB:AC。
証明2:面積の比で考える
△ABD と △ACD は、底辺 BD、DC に対する高さが同じ(A から BC への垂線)なので、面積の比は BD:DC。
一方、D から AB、AC に下ろした垂線の長さは等しい(角の二等分線上の点は2辺から等距離)ので、同じ2つの三角形を底辺 AB、AC で見ると、面積の比は AB:AC。
BD:DC=△ABD:△ACD=AB:AC
(面積の公式 21bcsinA を使っても、21AB⋅ADsin2A:21AC⋅ADsin2A=AB:AC とすぐ分かります)
高校受験での使い方
中学の教科書では発展的な内容として扱われることが多いですが、高校入試の図形問題ではよく使われます。上の証明1は「平行線と線分の比」と「二等辺三角形」を組み合わせた、入試の証明問題の典型です。
高校受験例題1(基本)
三角形 ABC で、AB=8 cm、AC=6 cm、BC=7 cm です。
∠A の二等分線と BC の交点を D とするとき、BD の長さを求めなさい。
解き方
BD:DC=8:6=4:3。BD=7×74=4(cm)。
答え 4 cm
大学受験(数学A)での使い方
数学A「図形の性質」で、内角・外角の二等分線と辺の比を学びます。三角形の内心(内角の二等分線の交点)の位置をベクトルで表す問題や、比を使って面積を求める問題で必須です。
大学受験例題2(内心)
AB=5、
BC=6、
CA=4 の三角形 ABC の内心を I とし、AI の延長と BC の交点を D とします。
AI:ID を求めなさい。
解き方
BD:DC=AB:AC=5:4 より BD=6×95=310。
△ABD で BI は ∠B の二等分線なので、AI:ID=BA:BD=5:310=3:2。
答え 3:2
大学受験例題3(外角の二等分線)
AB=6、
AC=4、
BC=5 の三角形 ABC で、
∠A の外角の二等分線と直線 BC の交点を E とします。CE の長さを求めなさい。
解き方
外角の二等分線でも BE:EC=AB:AC=6:4=3:2(E は BC の延長上で C の外側)。
BE=BC+CE なので (5+CE):CE=3:2、2(5+CE)=3CE、CE=10。
答え 10
例題3の図。外角の二等分線と直線 BC の交点 E は C の外側にあり、BE:EC=15:10=3:2=AB:AC
よくある間違い
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
比の向きを逆にしない。B の側の BD には、B の側の辺 AB が対応するんだ。
- 比の向きを逆にする:B の側の BD は、B の側の辺 AB に対応する。
- 二等分線でないのに使う:∠A を二等分していることを必ず確かめる。
- 外角の二等分線の位置:E は辺 BC 上ではなく延長上にある。
練習問題
![ひらめいたうかるくん]()
うかるくん
辺の比が分かれば、BD の長さも出せるね。
- 高校受験 AB=9、AC=6、BC=10 の三角形で、∠A の二等分線と BC の交点 D について、DC を求めなさい。
答えと解説を見る
BD:DC=9:6=3:2。DC=10×52=4。答え 4 - 大学受験 AB=AC の二等辺三角形で、頂角 A の二等分線は BC をどんな比に分けますか。
答えと解説を見る
BD:DC=AB:AC=1:1。二等分線は底辺の中点を通る。答え 1:1
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よくある質問
角の二等分線の定理とは?
三角形 ABC で ∠A の二等分線が BC と交わる点を D とすると、BD:DC=AB:AC が成り立つという定理です。
角の二等分線の定理はどう証明しますか?
C を通り AD に平行な直線と BA の延長の交点を E とすると、△ACE が二等辺三角形(AE=AC)になり、平行線と線分の比から BD:DC=BA:AE=AB:AC が得られます。
外角の二等分線ではどうなりますか?
∠A の外角の二等分線が直線 BC と交わる点を E とすると、BE:EC=AB:AC になります。E は辺 BC の延長上にあります。
角の二等分線の定理は何年生で習いますか?
中学では発展的な内容として扱われることが多く、高校の数学A「図形の性質」で正式に学びます。
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出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学A(図形の性質)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦