正の数・負の数とは?意味と計算をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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高校受験

正の数・負の数とは

0 より大きい数が正の数、0 より小さい数が負の数です。負の数は −3-3 のように「−」(マイナス)をつけて書きます。0 は正でも負でもありません。気温の −3-3℃ のように、基準より下や反対の向きを表すのに使います。

読み方:せいのかず・ふのかず/英語:positive number / negative number/習う学年:中学1年(正の数・負の数)

うかるくん

うかるくん

(−2)×(−3)(-2)\times(-3) がプラスになるのが、どうしてもなっとくできません…

合格先生

合格先生

−3-3 にかける数を 3, 2, 1, 0 とへらすと、答えは −9,−6,−3,0-9, -6, -3, 0 と 3 ずつふえるよね。その続きだから、−1-1 をかけると +3+3、−2-2 をかけると +6+6 になるんだ。

この用語のポイント

  • 0 より大きい数が正の数、0 より小さい数が負の数。0 はどちらでもない
  • 数直線で右ほど大きい。負の数は絶対値が大きいほど小さい(−5<−2-5<-2)
  • ひき算は符号を変えてたし算に。かけ算は負の数が奇数個なら−

やさしく言うと

正の数は 0 より大きい数、負の数は 0 より小さい数です。負の数には「−」(マイナス)をつけて、−3-3 のように書きます。正の数には「+」(プラス)をつけて +5+5 と書くこともありますが、ふつうは省きます。

負の数は、「基準より下」や「反対の向き」を表すのにとても便利です。

  • 気温:0℃ より 3 度低い気温を「−3-3℃(れい下 3 度)」と表します。
  • 高さ:海面を 0m として、海面より 4m 低い土地を「海抜 −4-4m」と表せます。
  • お金の出入り:おこづかいが 500 円ふえたら +500+500 円、300 円使ったら −300-300 円と表すと、ふえた・へったを 1 つの数で表せます。
  • 東と西:東へ 2km を +2+2km と決めると、西へ 2km は −2-2km です。

まとめると、正の数・負の数は「0 を基準にして、反対の向きの量を、符号(+・−)で区別する」しくみです。0 は正の数でも負の数でもありません。

-50+5+10 0℃ 昼 +5℃ 朝 −3℃ 0℃ より 5 度高い 0℃ より 3 度低い 0 より上が正(+)、下が負(−)
0℃ を基準にして、高いほうを+、低いほうを−で表す
本で説明するサクラちゃん

サクラちゃん

0 がスタートライン。そこから上か下か、右か左かを、+と−で表すのね!

正の数・負の数の例と、まちがった例

○ 正しい

  • +5+5、33、0.70.7、12\dfrac12(0 より大きいので正の数)
  • −3-3、−0.5-0.5、−23-\dfrac23(0 より小さいので負の数)
  • 「500 円の支出」を −500-500 円と表す
  • −5<−2-5<-2(数直線で左にあるほうが小さい)
  • ∣−4∣=4|-4|=4(絶対値は 0 からの距離)
  • (−3)2=9(-3)^2=9(負の数を 2 回かけると正)

× まちがい

  • 0 を正の数(または負の数)とする(0 はどちらでもない)
  • −5>−2-5>-2 とする(5 のほうが大きいからとかんちがい)
  • −32=9-3^2=9 とする(正しくは −9-9)
  • (−2)×(−3)=−6(-2)\times(-3)=-6 とする(正しくは +6+6)
  • 5−(−2)=35-(-2)=3 とする(正しくは 77)
  • 「−」がついていれば、どんな式でも負の数と思う(−(−4)=4-(-4)=4 は正)

負の数でとくにまちがえやすいのは、大小と符号です。−5-5 と −2-2 では、「5 のほうが大きい」から −5-5 が大きいと思いがちですが、数直線では −5-5 のほうが左にあるので小さいのです。

図で見る

正の数・負の数は、数直線で考えるとわかりやすくなります。0 を中心に、右が正の数、左が負の数です。

負の数 正の数 -5-4-3-2-1012345 −4−1.5+3 距離 4 → |−4|=4 距離 3 右にあるほど大きい:−4 < −1.5 < 0 < +3
数直線では右にあるほど大きい。絶対値は 0 からの距離

0 からの距離を絶対値といいます。−4-4 の絶対値は 4、+3+3 の絶対値は 3 です。負の数は、絶対値が大きいほど小さくなります。借金にたとえると、4000 円の借金(−4000-4000 円)は、1500 円の借金(−1500-1500 円)より「持っているお金」が少ないのと同じです。

うかるくん

うかるくん

マイナスどうしのくらべっこ、どうしても逆にしちゃうんです…

合格先生

合格先生

気温で考えるといいよ。−5-5℃ と −2-2℃、どっちが寒い? −5-5℃ のほうが寒い、つまり温度が低い(小さい)よね。だから −5<−2-5<-2 なんだ。

たし算・ひき算

正の数・負の数のたし算は、数直線の上を動くと考えます。「++ の数をたす」は右へ、「−- の数をたす」は左へ進みます。

-4-3-2-101234 +3(右へ 3) −5(左へ 5) (+3) + (−5) = −2 +は右へ、−は左へ進むと考える
0 から右へ 3、そこから左へ 5 進むと −2

ひき算は、ひく数の符号を変えて、たし算に直します。

5−(−2)=5+(+2)=75-(-2)=5+(+2)=7

「−2-2 をひく」は、「借金 2 を取りのぞく」と考えると、持っているお金は 2 ふえますね。だから +2+2 をたすのと同じです。たし算・ひき算がまじった式は、正の項どうし、負の項どうしをまとめると計算しやすくなります。

かけ算・わり算と符号

かけ算・わり算の答えの符号は、次のように決まります。

計算答えの符号例
正 × 正、正 ÷ 正+(+2)×(+3)=+6(+2)\times(+3)=+6
正 × 負、負 × 正−(+2)×(−3)=−6(+2)\times(-3)=-6
負 × 負、負 ÷ 負+(−2)×(−3)=+6(-2)\times(-3)=+6
いくつもかけるとき負の数が偶数個なら+、奇数個なら−(−1)×(−2)×(−3)=−6(-1)\times(-2)\times(-3)=-6

なぜ「負 × 負 = 正」になるのでしょう。下の表のように、−3-3 にかける数を 1 ずつへらしていくと、答えは 3 ずつふえていきます。この決まりをそのまま続けると、0 の次は +3+3、+6+6 と正の数になります。

かける数を 1 ずつへらしていくと… (−3)×3=-9+3(−3)×2=-6+3(−3)×1=-3+3(−3)×0=0+3(−3)×(-1)=+3+3(−3)×(-2)=+6 負×負 =正 答えは 3 ずつふえ続けるので、0 の次はプラスになる
かける数が 1 へるごとに答えは 3 ふえる。だから (−3)×(−1)=+3(-3)\times(-1)=+3
ひらめいたうかるくん

うかるくん

負の数が何個あるか数えれば、答えの符号はすぐ決まるんだ!

累乗と −3² のちがい

同じ数をくり返しかけたものを累乗といいます。負の数の累乗では、かっこがあるかないかで答えが変わります。

式意味答え
(−3)2(-3)^2(−3)×(−3)(-3)\times(-3)99
−32-3^2−(3×3)-(3\times3)−9-9
(−2)3(-2)^3(−2)×(−2)×(−2)(-2)\times(-2)\times(-2)−8-8

−32-3^2 の「2 乗」は、すぐ左の 3 にだけかかります。−まで 2 乗したいときは、(−3)2(-3)^2 とかっこをつけます。

テスト・入試ではこう出る

正の数・負の数は中学 1 年のはじめに習います。これから先の文字式・方程式・関数は、すべて正の数・負の数を使うので、数学の土台です。高校入試では、最初の計算問題で、符号・累乗・四則(たし算・ひき算・かけ算・わり算)がまじった式がよく出ます。符号のミスは、いちばん多い失点の原因です。また、「基準との差」を正の数・負の数で表して平均を求める問題もよく出ます。

例題1(たし算・ひき算)

−7+3−(−5)-7+3-(-5) を計算しなさい。

  1. ひき算をたし算に直す:−7+3−(−5)=−7+3+5-7+3-(-5)=-7+3+5
  2. 正の数どうし、負の数どうしをまとめる:(+3)+(+5)=8(+3)+(+5)=8、負は −7-7
  3. 8−7=18-7=1

答え 11

例題2(基準との差と平均)

ある 5 日間の最高気温を、20℃ を基準にして、それより高いときは正の数、低いときは負の数で表すと、+3, −2, +1, −4, +7+3,\ -2,\ +1,\ -4,\ +7 でした。5 日間の最高気温の平均は何℃ですか。

  1. 20℃ を基準(0)にして、それぞれの日の「差」を正の数・負の数で表す:+3, −2, +1, −4, +7+3,\ -2,\ +1,\ -4,\ +7
  2. 差の合計:3−2+1−4+7=53-2+1-4+7=5
  3. 差の平均:5÷5=15\div5=1
  4. 基準にもどす:20+1=2120+1=21

答え 21℃(実際の気温 23, 18, 21, 16, 27 の平均を計算しても 105÷5=21105\div5=21 で同じ)

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

−32-3^2 は −9-9、(−3)2(-3)^2 は 99。かっこの有無で答えが変わるよ!

  • 負の数の大小を逆にする:−5>−2-5>-2 は×。数直線で左にあるほど小さいので、−5<−2-5<-2 です。「絶対値が大きい負の数ほど小さい」と覚えましょう。
  • −32-3^2 と (−3)2(-3)^2 を同じにする:−32=−9-3^2=-9、(−3)2=9(-3)^2=9 です。かっこがなければ、2 乗するのは 3 だけです。
  • ひき算で符号を変え忘れる:5−(−2)5-(-2) を 5−2=35-2=3 とするのは×。ひく数の符号を変えて 5+2=75+2=7 です。
  • かけ算の符号を数えまちがえる:(−1)×(−2)×(−3)(-1)\times(-2)\times(-3) は負の数が 3 個(奇数個)なので答えは負で −6-6。とちゅうで「負 × 負 = 正」だけ見て +6+6 にしないよう、最後に負の数の個数を数えましょう。
  • 0 を正の数に入れる:0 は正の数でも負の数でもありません。「正の整数」というと 1, 2, 3, … で、0 は入りません。

ことばの由来・歴史

正と負は、反対の意味をもつ字の組です。「負」は「負債(借金)」の負で、足りない・マイナスのイメージがあります。英語では positive number(ポジティブ)・negative number(ネガティブ)といい、negative はラテン語の「否定する」という言葉から来ています。

中国の古い数学書『九章算術』には、「正」「負」という言葉を使った計算のしかたが書かれています。ヨーロッパでは、負の数はなかなか「数」として認められず、広く使われるようになったのは、ずっとあとのことです。

ミニ問題

問題1 次の数を、小さい順にならべましょう。 −4-4、00、2.52.5、−12-\dfrac12、+3+3

答えと解き方を見る

−4<−12<0<2.5<+3-4<-\dfrac12<0<2.5<+3 です。負の数は、絶対値が大きいほど小さいので、−4-4 は −12-\dfrac12 より小さくなります。数直線で左にあるものから順にならべると考えましょう。

問題2 (−6)−(−9)+(−2)(-6)-(-9)+(-2) を計算しましょう。

答えと解き方を見る

11 です。ひく数の符号を変えてたし算に直すと、(−6)+(+9)+(−2)(-6)+(+9)+(-2)。正の項は +9+9、負の項は −6−2=−8-6-2=-8 なので、9−8=19-8=1 です。

問題3 −22×(−3)−(−4)2÷8-2^2\times(-3)-(-4)^2\div8 を計算しましょう。

答えと解き方を見る

1010 です。

  1. 累乗を先に:−22=−(2×2)=−4-2^2=-(2\times2)=-4、(−4)2=(−4)×(−4)=16(-4)^2=(-4)\times(-4)=16
  2. かけ算・わり算:(−4)×(−3)=12(-4)\times(-3)=12、16÷8=216\div8=2
  3. ひき算:12−2=1012-2=10

−22-2^2 を 44 としてしまうと、答えは −14-14 になってしまいます。

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

0は正の数ですか、負の数ですか?

どちらでもありません。0は正の数と負の数の境目です。

負の数の大小はどう決めますか?

数直線で右にあるほど大きく、左にあるほど小さくなります。負の数どうしでは、絶対値が大きいほど小さく、−5は−2より小さいです。

ひき算はどう計算しますか?

ひく数の符号を変えてたし算に直します。5−(−2)は5+2で7です。

負の数×負の数はなぜ正の数になるのですか?

−3に3、2、1、0とかける数をへらすと、答えは−9、−6、−3、0と3ずつふえます。その続きで−1をかけると+3になるので、負×負は正になります。

−3²と(−3)²のちがいは?

−3²は3だけを2乗してマイナスをつけるので−9、(−3)²は−3を2回かけるので9です。

正の数・負の数は何年生で習いますか?

中学1年のはじめに習います。小学校では負の数は習いません。

出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第1学年 A 数と式(正の数・負の数)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦