扇形(おうぎ形)とは?面積・弧の長さをわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

扇形(おうぎ形)とは?面積・弧の長さをわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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扇形とは

円の2本の半径と、その間の弧で囲まれた図形です(中学の教科書では「おうぎ形」)。半径 rr、中心角 a∘a^\circ なら、弧の長さは 2πr×a3602\pi r\times\dfrac{a}{360}、面積は πr2×a360\pi r^2\times\dfrac{a}{360} です。

読み方:おうぎがた/英語:sector/習う学年:中学1年(おうぎ形の弧の長さと面積)

まなぶくん

まなぶくん

おうぎ形の面積の式、いつもわすれちゃいます…

合格先生

合格先生

式を丸暗記しなくて大丈夫。おうぎ形は円の一部だから、円の面積に「円の何分の1か」をかければいいんだ。中心角60°なら1/6だね。

この用語のポイント

  • おうぎ形 = 円を中心から2本の半径で切った形
  • 中心角 a∘a^\circ なら円の a360\dfrac{a}{360}。弧も面積もこの割合
  • 面積は 弧 × 半径 ÷ 2 でも求まる

やさしく言うと

扇形(おうぎ形)は、円を、中心から2本の半径で切り取った形です。身近なところで探してみましょう。

  • ピザやホールケーキの1切れ:真ん中から切り分けた1切れが、おうぎ形です。8 等分なら、1 切れは中心角 360÷8=45∘360\div8=45^\circ のおうぎ形です。
  • 扇子(せんす):開いた扇子の形に似ているので、「おうぎ形」という名前がついています。
  • 時計の長い針が通ったところ:長い針が 15 分で動くと、通った部分は中心角 90∘90^\circ のおうぎ形になります(円の 14\dfrac14)。

2本の半径の間の角を中心角、曲がった線の部分を弧といいます。中学の教科書では「おうぎ形」とひらがなで書くのがふつうです。

60° 中心 半径 6cm 弧 円を、中心から 2本の半径で切った形 中心角 60° は 円の 60/360 = 1/6
半径6cm・中心角60°のおうぎ形は、円の 1/6

まとめると、おうぎ形は「円の一部」で、中心角が「円の何分の1か」を決める形です。

おうぎ形・おうぎ形ではない形

○ おうぎ形

  • ピザを中心から切った1切れ
  • 半円(中心角 180°)
  • 円の 14\dfrac14(中心角 90°)
  • 中心角が 180° より大きい形(パックマンのような形)
  • 円すいの展開図の側面
  • 時計の長い針が通った部分

× おうぎ形ではない

  • 弓形(弦と弧で囲まれた形。中心を通らない)
  • 中心ではない点から2本の線を引いた形
  • 円の一部を直線で切っただけの形
  • 2本の線の長さがちがう形(半径は同じ長さ)
  • だ円を切った形(もとが円ではない)
  • ドーナツを切った形(中心の部分がない)

ポイントは、頂点が円の中心にあることと、2本の辺がどちらも半径(同じ長さ)であることです。

図で見る

おうぎ形の大きさは、中心角 ÷ 360 で「円の何分の1か」がわかります。よく出る角は、すぐ分数にできるようにしておきましょう。

中心角 ÷ 360 = 円の何分の1か 90°円の 1/490÷360120°円の 1/3120÷360180°円の 1/2180÷360
90°は1/4、120°は1/3、180°は1/2
中心角30°45°60°72°90°120°150°
円の何分の1か112\dfrac{1}{12}18\dfrac1816\dfrac1615\dfrac1514\dfrac1413\dfrac13512\dfrac{5}{12}
ハルちゃん

ハルちゃん

どうして 360 でわるんですか?

合格先生

合格先生

円をひとまわりすると 360∘360^\circ だからだよ。中心角 60∘60^\circ なら、ひとまわりのうちの 60 個分で 60360=16\dfrac{60}{360}=\dfrac16。弧の長さも面積も、この割合だけ円から取り出すんだ。

弧の長さと面積の求め方

おうぎ形は円の一部なので、まず「円の何分の1か」を中心角から考えます。中心角が a∘a^\circ なら、円の a360\dfrac{a}{360} です。

式半径6cm・中心角60°の例
弧の長さ2πr×a3602\pi r\times\dfrac{a}{360}2π×6×60360=2π2\pi\times6\times\dfrac{60}{360}=2\pi(約 6.28cm)
面積πr2×a360\pi r^2\times\dfrac{a}{360}π×62×60360=6π\pi\times6^2\times\dfrac{60}{360}=6\pi(約 18.84cm²)
まわりの長さ弧 + 半径 × 22π+122\pi+12(約 18.28cm)

中学受験の算数では、円周率を 3.14 として計算するのがふつうです(「約」の数は 3.14 で計算した値)。中学・高校では、ふつう π\pi のまま答えます。

指さして説明するハルちゃん

ハルちゃん

まず「円の何分の1か」を考えるのがコツ! 中心角60°なら 60÷360 で 1/6 だね。

135° 4cm 4cm 弧 3π cm まわりの長さ 3π + 4×2 = 3π+8(cm)
まわりの長さは、弧と半径2本をあわせた長さ

面積は「弧 × 半径 ÷ 2」でも求まる

おうぎ形を細く切ると、1切れ1切れはほとんど三角形です。並べ直すと、底辺が弧の長さ、高さが半径の三角形と同じ面積になります。だから、弧の長さ ℓ\ell がわかっていれば S=12ℓrS=\dfrac12\ell r でも求まります。中心角がわからないときに便利です。

ならべ直す 半径6 高さ6 底辺=弧 2π 面積 = 弧 × 半径 ÷ 2 = 2π × 6 ÷ 2 = 6π 細く切るほど、1切れは三角形に近づく
面積=弧×半径÷2。6cm と弧 2π なら 6π

高校の数学Ⅱでは、角をラジアン(弧度法)で表し、中心角 θ\theta のおうぎ形の弧の長さを ℓ=rθ\ell=r\theta、面積を S=12r2θS=\dfrac12r^2\theta と書きます。ℓ=rθ\ell=r\theta を S=12ℓrS=\dfrac12\ell r に入れると、同じ式になります。

中心角を求める(逆算)

弧の長さと半径から中心角を出すときは、弧が円周の何分の1かを考えて、360° にかけます。

中心角=360∘×弧の長さ円周\text{中心角}=360^\circ\times\frac{\text{弧の長さ}}{\text{円周}}

この考え方は、円すいの展開図でよく使います。側面のおうぎ形の弧は、底面の円周と同じ長さです。そのため、中心角は 360∘×底面の半径母線の長さ360^\circ\times\dfrac{\text{底面の半径}}{\text{母線の長さ}} で求められます。

テスト・入試ではこう出る

おうぎ形の弧の長さと面積は、中学 1 年で習います。中学受験の算数でも、円周率 3.14 を使った計算でよく出ます。よく出るのは、弧の長さ・面積・まわりの長さを求める問題、中心角を逆算する問題、円すいの展開図、図形が回転して通った部分の面積を求める問題です。

例題1(まわりの長さと面積)

半径 4cm、中心角 135° のおうぎ形のまわりの長さと面積を求めなさい。円周率は π\pi とします。

  1. 135° は円の 135360=38\dfrac{135}{360}=\dfrac38。
  2. 弧の長さ:2π×4×38=3π2\pi\times4\times\dfrac38=3\pi(cm)
  3. まわりの長さ:弧 + 半径 2 本 = 3π+4×2=3π+83\pi+4\times2=3\pi+8(cm)
  4. 面積:π×42×38=6π\pi\times4^2\times\dfrac38=6\pi(cm²)。たしかめ:弧×半径÷2 = 3π×4÷2=6π3\pi\times4\div2=6\pi で同じ。

答え まわりの長さ 3π+83\pi+8 cm、面積 6π6\pi cm²

例題2(中心角の逆算)

半径 10cm、弧の長さ 15.7cm のおうぎ形があります。中心角と面積を求めなさい。円周率は 3.14 とします。

  1. 半径 10cm の円の円周は 2×10×3.14=62.82\times10\times3.14=62.8(cm)。
  2. 弧 15.7cm は円周の 15.7÷62.8=1415.7\div62.8=\dfrac14。
  3. 中心角は 360×14=90360\times\dfrac14=90(度)。
  4. 面積は「弧×半径÷2」を使うと 15.7×10÷2=78.515.7\times10\div2=78.5(cm²)。

答え 中心角 90°、面積 78.5 cm²

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

まわりの長さは「弧+半径2本」! 弧だけで答えないように。

  • 弧の長さと面積の式をまぜる:弧の長さは円周(2πr2\pi r)の何分の1か、面積は円の面積(πr2\pi r^2)の何分の1かです。弧の長さに r2r^2 を使うのはまちがいです。
  • まわりの長さで半径をたし忘れる:おうぎ形のまわりの長さは、弧だけでなく半径2本もふくみます。半径 6cm・中心角 60° なら、2π2\pi ではなく 2π+122\pi+12(cm)です。
  • 中心角を求めるとき、割合のまま答える:弧が円周の 13\dfrac13 なら、中心角は 13\dfrac13 ではなく 360∘×13=120∘360^\circ\times\dfrac13=120^\circ です。
  • 円すいの展開図で、半径を底面の半径にする:側面のおうぎ形の半径は母線です。底面の半径は、弧の長さを出すのに使います。
  • ラジアンの式に度をそのまま入れる:S=12r2θS=\dfrac12r^2\theta の θ\theta はラジアンです。60° なら θ=π3\theta=\dfrac{\pi}{3} を入れます。

ことばの由来

「扇(おうぎ)」は、あおいで風を送る扇子(せんす)のことです。広げた扇の形に似ているので、この図形を扇形(おうぎ形)と呼びます。扇の骨が中心から広がっている様子は、おうぎ形の半径によく似ています。

英語では sector(セクター)といいます。会社の「部門」などにも使う言葉で、全体を区切った一部分という意味があります。

ミニ問題

問題1 半径 3cm、中心角 120° のおうぎ形の面積を求めましょう。円周率は 3.14 とします。

答えと解き方を見る

120° は円の 120360=13\dfrac{120}{360}=\dfrac13 です。円の面積は 3×3×3.14=28.263\times3\times3.14=28.26(cm²)なので、28.26×13=28.26\times\dfrac13= 9.42 cm² です。

問題2 半径 6cm、弧の長さ 4π4\pi cm のおうぎ形の中心角を求めましょう。

答えと解き方を見る

円周は 2π×6=12π2\pi\times6=12\pi(cm)です。弧は円周の 4π12π=13\dfrac{4\pi}{12\pi}=\dfrac13 なので、中心角は 360∘×13=360^\circ\times\dfrac13= 120∘120^\circ です。

問題3 母線(ななめの辺)の長さが 10cm、底面の半径が 4cm の円すいがあります。展開図の側面のおうぎ形の中心角は何度ですか。

答えと解き方を見る
  1. 側面のおうぎ形の半径は母線で 10cm。弧の長さは、底面の円周と同じで 2π×4=8π2\pi\times4=8\pi(cm)。
  2. 半径 10cm の円の円周は 20π20\pi cm なので、弧は円周の 8π20π=25\dfrac{8\pi}{20\pi}=\dfrac25。
  3. 中心角は 360∘×25=144∘360^\circ\times\dfrac25=144^\circ。

答え 144∘144^\circ(「360×底面の半径母線360\times\dfrac{\text{底面の半径}}{\text{母線}}」で 360×410=144360\times\dfrac{4}{10}=144 と出せます)

100点の答案を掲げるまなぶくん

まなぶくん

中心角÷360で割合を出せば、弧も面積も中心角も、ぜんぶ同じ考え方で解けるね!

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よくある質問

扇形とは簡単にいうと何ですか?

円を中心から2本の半径で切り取った形です。ピザを真ん中から切った1切れのような形で、「おうぎ形」とも書きます。

扇形の面積の求め方は?

円の面積に「中心角÷360」をかけます。半径6cm・中心角60°なら、3.14×6×6×60÷360=18.84cm²です。弧の長さ×半径÷2でも求まります。

扇形の弧の長さの求め方は?

円周の長さに「中心角÷360」をかけます。半径6cm・中心角60°なら、2×3.14×6×60÷360=6.28cmです。

扇形のまわりの長さは?

弧の長さに、半径2本分の長さをたします。弧だけで答えるのはまちがいです。

中心角はどうやって求めますか?

弧の長さが円周の何分の1かを考えて、360°にかけます。円すいの展開図なら、360°×底面の半径÷母線の長さでも求められます。

扇形は何年生で習いますか?

中学1年で、おうぎ形の弧の長さと面積を習います。中学受験の算数でもよく出ます。

出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第1学年 B 図形(おうぎ形の弧の長さと面積)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(弧度法)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦