この公式のポイント
- 辺が通った部分は大きいおうぎ形−小さいおうぎ形
- 半径は回す中心からの長さ(辺の長さではない)
- 回す前と後の図形の部分は同じ形で打ち消しあう
- 正方形は対角線×対角線=面積×2で半径の2乗を出す
ハルちゃん
辺ABが通った部分って曲がった形だよ。どうやって面積を出すの?
合格先生
大きいおうぎ形から小さいおうぎ形を引けばいい。回す前と後の三角形の部分は同じ形で、打ち消しあうからだ。
回転移動で通った部分の面積
図形を1つの点のまわりに回すと、図形の各点は円の弧をえがきます。だから通った部分は、おうぎ形を組み合わせた形になります。いちばん大事なのは次のきまりです。
辺(線)が通った部分の面積
大きいおうぎ形 − 小さいおうぎ形
- :回す中心からいちばん遠い点までの長さ
- :回す中心からいちばん近い点までの長さ
- (角度を回すときは、いちばん遠い点・いちばん近い点が辺のはしにあるとき)
1回転(360°)なら、通った部分はドーナツ形:
図形全体が通った部分は、「回す前の図形の一部+おうぎ形+回した後の図形の一部」に分けて考えます(下の例題3)。
なぜ「おうぎ形−おうぎ形」になるのか
上の図で、辺 AB が通った部分を見ます。そのままでは曲がった形ですが、次のようにたして、ひくと考えます。
- まず、半径 CA のおうぎ形から半径 CB のおうぎ形を取りのぞいたドーナツ形の一部(だいだい色)を考えます。
- 辺 AB が通った部分は、これに、三角形 ABC の中で半径 CB の円より外にある部分(緑)をたし、回したあとの三角形 A′B′C の中の同じ部分(赤のわく)をひいた形です。
- 三角形 A′B′C は三角形 ABC を回しただけなので、緑の部分と赤のわくの部分はまったく同じ形。たした分とひいた分が打ち消しあいます。
だから面積は「大きいおうぎ形−小さいおうぎ形」です。辺 AB の長さ(8cm)は使いません。
別の見方:辺 AB の上の点は、C からの長さが 6cm から 10cm まで1つずつあります。どの点も同じ90°だけ弧をえがくので、通った部分は、半径 6cm〜10cm の弧を全部集めた形=ドーナツ形の一部と同じ面積になります。
式で書くと、角度を 度として
と3.14 をまとめて計算すると速くなります。
中学受験(算数)での使い方
例題1(辺が通った部分)
解き方
C からいちばん遠い点は A(10cm)、いちばん近い点は B(6cm)。
(cm²)
答え 50.24cm²
例題2(1回転・正方形の対角線)
解き方
A からいちばん遠い点は C で、通った部分は半径 AC の円です。AC の長さはわかりませんが、正方形の面積=対角線×対角線÷2 なので、。
円の面積は (cm²)。
答え 100.48cm²
例題3(長方形全体が通った部分)
解き方
通った部分は、回す前の長方形の半分(三角形)、半径 AC の90°のおうぎ形、回したあとの長方形の半分(三角形)に分かれます。
三角形2つで長方形1つ分:。おうぎ形:。
合わせて (cm²)。
答え 126.5cm²
よくある間違い

合格先生
辺の長さを半径にしてはいけない。半径は回す中心からいちばん遠い点、いちばん近い点までの長さだ。
- 辺の長さを半径にする:半径は「回す中心からの長さ」。例題1では辺 AB(8cm)ではなく、CA(10cm)と CB(6cm)を使います。
- いちばん近い点をまちがえる:1回転なら、辺のとちゅうに中心からいちばん近い点(垂線の足)があるときは、その長さが です。頂点だけを見ないようにしましょう。
- 図形全体と辺をごっちゃにする:「辺が通った部分」はおうぎ形の差、「図形全体が通った部分」は、回す前と後の図形の一部も入ります。
練習問題

まなぶくん
3.14 はまとめて最後にかけるよ!
- 中学受験 回す中心から、いちばん近い点までが 2cm、いちばん遠い点までが 5cm の辺(どちらも辺のはし)を、120°回転させました。辺が通った部分の面積は?(円周率3.14)
答えと解説を見る
(cm²) - 中学受験 1辺 6cm の正方形を、1つの頂点を中心に90°回転させました。正方形全体が通った部分の面積は?(円周率3.14)
答えと解説を見る
対角線×対角線=。三角形2つで 、おうぎ形 。合わせて (cm²) - 中学受験 角 B が直角で、CB=3cm、CA=5cm の直角三角形 ABC を、点 C を中心に180°回転させました。辺 AB が通った部分の面積は?(円周率3.14)
答えと解説を見る
(cm²)
関連する公式
この公式に出てくる用語(数学用語辞典)
よくある質問
回転移動で辺が通った部分の面積はどう求めますか?
回転の中心からいちばん遠い点までを半径とするおうぎ形から、いちばん近い点までを半径とするおうぎ形を引いて求めます。
なぜおうぎ形の差になるのですか?
ドーナツ形の一部に、回す前の三角形からはみ出す部分を足し、回した後の三角形の同じ部分を引いた形になっていて、足す部分と引く部分が同じ形で打ち消しあうからです。
正方形を頂点のまわりに回すとき、対角線の長さがわからないときは?
正方形の面積は対角線×対角線÷2なので、対角線×対角線=正方形の面積×2として、円やおうぎ形の面積を計算できます。
あわせて読みたい
出典・参考
- 文部科学省「小学校学習指導要領(平成29年告示)」算数 第6学年(円の面積)
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」数学 第1学年(図形の移動・おうぎ形)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦


