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大学受験
弧度法とは
角の大きさを「弧の長さ ÷ 半径」で表す方法です。単位はラジアンで、半径と同じ長さの弧に対する中心角が1ラジアン(約57.3°)、180∘=π ラジアンです。
読み方:こどほう/英語:radian measure/習う学年:数学Ⅱ(三角関数)

うかるくん
π=180 って覚えていたんですけど、ちがうんですか?
![合格先生]()
合格先生
π はあくまで約3.14という数だよ。正しくは「π ラジアン =180∘」。半円の弧の長さが半径の π 倍だから、こうなるんだ。
この用語のポイント
- 弧度法は角を「弧の長さ÷半径」で測る。単位はラジアン
- 180∘=π ラジアン。1ラジアンは約57.3°
- 弧度法ならl=rθ、S=21r2θ と簡単
やさしく言うと
ふだん角度は「度(°)」で測ります。弧度法は、角度を「弧の長さ ÷ 半径」という長さの比で測る方法です。単位はラジアン(rad)です。たとえで考えてみましょう。
- 円にそって歩く:半径 1 m のひもで円をかき、円周にそって 1 m 歩いたとします。中心から見て進んだ角が 1 ラジアンです。ひとまわりすると 2π m(約 6.28 m)歩くので、360∘ は 2π ラジアンです。
- タイヤが転がる:半径 30 cm のタイヤが 2 ラジアン回ると、地面を 30×2=60 cm 進みます。「回った角 × 半径 = 進んだ長さ」が、かけ算 1 回で出せるのが弧度法の便利なところです。
- 時計の長針:長針は 60 分でひとまわり(2π)なので、15 分では 2π、30 分では π だけ回ります。
半径と同じ長さの弧に対する中心角が1ラジアン(約57.3°)まとめると、弧度法は「半径何本分の長さの弧か」で角を表す方法で、180∘=π ラジアンです。
弧度法の書き方
○ 弧度法で書いた角
- 2π(=90°、直角)
- 6π(=30°)
- 2π(=360°、ひとまわり)
- 1(=約57.3°。単位を書かなければラジアン)
- −4π(=−45°。時計回りの角)
- 67π(=210°。π の前に分数をつけてもよい)
× 弧度法ではないもの・まちがった書き方
- 90∘(これは度数法)
- 「π=180」(π は約3.14。正しくは「π ラジアン=180°」)
- 「2π∘」(ラジアンに度の記号をつけない)
- θ=30 で 30° のつもり(これは 30 ラジアン)
- 「6180 ラジアン」(π が消えている。30° は 6π)
弧度法では、ふつう単位「ラジアン」を書きません。θ=3π と書けば、それは 3π ラジアン(=60°)のことです。弧度法は高校の数学Ⅱ(三角関数)で習います。
図で見る
1 ラジアンは約 57.3° なので、円周に「半径と同じ長さの弧」を並べていくと、6 個と少しでひとまわりします。この「6 個と少し」が 2π≒6.28 です。
1ラジアンの弧を並べると、6個と少しでひとまわり(2π≒6.28)![うかるくん]()
うかるくん
360° はきりのいい数なのに、ひとまわりが 6.28 なんて中途半端じゃないですか?
![合格先生]()
合格先生
360 は人間が決めた数なんだ。ラジアンは「弧の長さ ÷ 半径」だから、円そのものから自然に決まる。中途半端に見えても、計算ではこちらのほうがずっと楽になるんだよ。
「弧の長さ ÷ 半径」は、長さを長さで割ったただの数です。だからラジアンで表した角は、1、2、3 と同じ数直線にのせられます。
π/2 は約1.57、π は約3.14。ラジアンはふつうの数度とラジアンの換え方
もとになるのは 180∘=π ラジアン の1本だけです。
よく使う角は、30°(6π)・45°(4π)・60°(3π)・90°(2π)を土台にして覚えると楽です。たとえば 150° は「30° の 5 つ分」なので 65π、135° は「45° の 3 つ分」なので 43π です。
よく使う角は、目もりのように覚えておくと便利なぜ弧度法を使うのか
弧度法を使うと、おうぎ形の公式がとても簡単になります。半径 r、中心角 θ(ラジアン)なら
l=rθ,S=21r2θ
度数法の l=2πr×360x とくらべると、π や360が消えてすっきりします。さらに数学Ⅲでは、x→0limxsinx=1 や (sinx)′=cosx が、x をラジアンで測ったときだけこの形で成り立ちます。三角関数を微分・積分するときは、必ず弧度法です。
また、三角関数 y=sinx のグラフをかくとき、横軸の x も縦軸の y もふつうの数なので、同じ目もりでかけます。y=sinx の周期が 2π になるのも、弧度法で角を測っているからです。
![「ここが大事!」と説明する合格先生]()
合格先生
角を「長さの比」で測るから、角とふつうの数を同じように計算できるんだ!
テスト・入試ではこう出る
弧度法は、高校の数学Ⅱ(三角関数)の最初で習います。定期テストでは度とラジアンの換算、おうぎ形の弧の長さ・面積がよく出ます。そのあとの三角関数の問題(方程式・不等式・グラフ)は、ほとんど弧度法で書かれます。6π や 43π を見たらすぐ度に直せるようにしておくと、ぐっと楽になります。
例題1(換算)
(1) 225∘ を弧度法で表しなさい。(2) 65π を度数法で表しなさい。
- (1) 度 → ラジアンは ×180π:225×180π=180225π=45π
- (2) ラジアン → 度は、π を 180∘ に置きかえる:65π=65×180∘=150∘
答え (1) 45π (2) 150∘
例題2(おうぎ形)
半径 4、中心角 43π のおうぎ形の、弧の長さと面積を求めなさい。
- 弧の長さ:l=rθ=4×43π=3π
- 面積:S=21r2θ=21×16×43π=6π
- (たしかめ)43π=135∘ なので、度数法でも 2π×4×360135=3π、π×16×360135=6π。
答え 弧の長さ 3π、面積 6π
![ひらめいたうかるくん]()
うかるくん
ラジアンなら弧の長さは rθ。かけ算1回で終わるから速い!
まちがえやすい点
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
「π=180」は×! π ラジアン =180∘ と書こう。
- 「π=180」と書く:π は約3.14という数です。正しくは「π ラジアン =180∘」。式の中で π を180に置きかえてはいけません。
- 度数法の公式にラジアンを入れる:l=2πr×360θ に θ=3π を入れるのは×。ラジアンなら l=rθ を使います。
- 単位を書かない角を「度」と思う:θ=30 は30ラジアン(約1719°)のことです。30°のつもりなら 6π と書きます。
- 約分を忘れる:72∘=18072π で止めるのは×。52π まで約分します。
- 電卓のモードをまちがえる:関数電卓には度(DEG)とラジアン(RAD)の切りかえがあります。ラジアンの角の sin を度のモードで計算すると、まったくちがう値になります。
ことばの由来
「弧度法」は、弧の長さで角の度(大きさ)を表す方法、という意味です。これに対して、ひとまわりを 360 に分けて測る方法を度数法といいます。英語の radian(ラジアン)は、radius(半径)をもとにした言葉です。「半径を単位にして角を測る」という意味が、名前にこめられています。
ミニ問題
問題1 72∘ を弧度法で表しましょう。
答えと解き方を見る
52π です。72×180π=18072π=52π。分数は必ず約分します(72 と 180 は 36 で割れます)。
問題2 47π は何度ですか。
答えと解き方を見る
315∘ です。π を 180∘ に置きかえて、47×180∘=315∘。2π (=360∘) より 4π (=45∘) だけ小さい角、と考えても求められます。
問題3 半径 3、弧の長さ 2π のおうぎ形があります。中心角(ラジアン)と面積を求めましょう。
答えと解き方を見る
中心角 32π、面積 3π です。l=rθ より 2π=3θ、θ=32π。面積は S=21r2θ=21×9×32π=3π。S=21rl=21×3×2π=3π でも求められます。
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よくある質問
弧度法とは何ですか?
角の大きさを「弧の長さ÷半径」で表す方法です。単位はラジアンで、180°がπラジアンにあたります。
1ラジアンは何度ですか?
180÷π で、約57.3°です。半径と同じ長さの弧に対する中心角が1ラジアンです。
度をラジアンに直すにはどうしますか?
π/180 をかけます。たとえば 60° は 60×π/180=π/3 です。逆にラジアンを度に直すときは 180/π をかけます。
なぜ弧度法を使うのですか?
おうぎ形の弧の長さが l=rθ、面積が S=½r²θ と簡単になり、三角関数の微分・積分もきれいな形になるからです。
ラジアンの単位は書かなくてよいのですか?
ふつうは書きません。θ=π/3 のように単位のない角は、ラジアンで表した角と考えます。度で表すときは必ず ° をつけます。
弧度法は何年生で習いますか?
高校の数学Ⅱ(三角関数)で習います。
出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(三角関数)
最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦