二次不等式とは?解き方をグラフでわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

二次不等式とは?解き方をグラフでわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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大学受験

二次不等式とは

ax2+bx+c>0ax^2+bx+c>0(a≠0a\ne0)のように、xx の 2 次式を不等号でつないだ不等式です。y=ax2+bx+cy=ax^2+bx+c のグラフが xx 軸より上(または下)にある xx の範囲が答えになります。

読み方:にじふとうしき/英語:quadratic inequality/習う学年:数学Ⅰ(2次関数)

サクラちゃん

サクラちゃん

二次不等式の答え、「間」になるのか「外側」になるのか、いつも迷います…

合格先生

合格先生

覚えるよりグラフをかくのがいちばんだよ。x2x^2 の係数を正にしておけば、谷の形の放物線。xx 軸より下(<0<0)は谷の中、つまり 2 つの解の間だ。

この用語のポイント

  • 答えは範囲。y=ax2+bx+cy=ax^2+bx+c のグラフが xx 軸より上か下かで読む
  • a>0a>0 なら「<0<0」は解の間、「>0>0」は解の外側
  • x2x^2 の係数が負なら −1-1 をかけて向きを逆に。解がないときは判別式

やさしく言うと

二次不等式は、x2x^2 をふくむ式を、>>・<<・≥\ge・≤\le でつないだ不等式です。ax2+bx+c>0ax^2+bx+c>0(a≠0a\ne0)のような形をしています。答えは「1 つの数」ではなく、「xx の範囲」になります。

  • 投げたボールの高さ:真上に投げたボールの高さが h=−5t2+20th=-5t^2+20t(m)のとき、「高さが 15 m 以上なのは何秒の間?」は、−5t2+20t≥15-5t^2+20t\ge15 という二次不等式です。答えは 1≤t≤31\le t\le3(1 秒後から 3 秒後まで)です。
  • 売り上げが目標をこえる値段:値段を上げると 1 個のもうけはふえますが、売れる数はへります。もうけが二次式になるとき、「目標をこえる値段の範囲」は二次不等式で求めます。
  • グラフの「上」と「下」:x2−3x+2>0x^2-3x+2>0 は、「y=x2−3x+2y=x^2-3x+2 のグラフが xx 軸より上にある xx の範囲は?」という質問と同じです。
t(秒)h(m)O12345101520 15 m 1 ≦ t ≦ 3 h = −5t² + 20t
高さ 15 m 以上なのは、グラフが 15 m の線より上にある 1≦t≦3

まとめると、二次不等式は二次関数のグラフが xx 軸より上か下かを読む問題です。

指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

答えは「範囲」! グラフをかいて、x 軸の上か下かを見ればいいのね。

二次不等式の例

○ 二次不等式

  • x2−3x+2<0x^2-3x+2<0(答え 1<x<21<x<2)
  • x2−3x+2>0x^2-3x+2>0(答え x<1x<1、2<x2<x)
  • x2−4≤0x^2-4\le0(答え −2≤x≤2-2\le x\le2)
  • −x2+2x+3≥0-x^2+2x+3\ge0(x2x^2 の係数が負。−1-1 をかけて向きを変える)
  • x2+x+1>0x^2+x+1>0(D<0D<0。すべての実数)
  • x2+2x+3<0x^2+2x+3<0(D<0D<0。解なし)

× 二次不等式ではないもの

  • x2−3x+2=0x^2-3x+2=0(等号。二次方程式)
  • 2x−1>02x-1>0(xx の 1 次。一次不等式)
  • x3−x>0x^3-x>0(3 次。高次不等式)
  • 1x>2\dfrac1x>2(分数不等式)
  • 0⋅x2+x>10\cdot x^2+x>1(a=0a=0 なので二次ではない)

解く手順は、①方程式 ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0 の解を出す ②グラフをかく ③上か下かを読む、の 3 つです。①は因数分解か解の公式で求めます。

図で見る

x2−3x+2=(x−1)(x−2)x^2-3x+2=(x-1)(x-2) のグラフで見てみましょう。xx 軸と x=1x=1、x=2x=2 で交わり、その間だけ xx 軸より下にあります。

xyO 12 y<0:1<x<2 y>0:x<1、2<x y = (x−1)(x−2)
<0 は 2 つの解の「間」、>0 は 2 つの解の「外側」
うかるくん

うかるくん

「(x−1)(x−2)<0(x-1)(x-2)<0 だから x<1x<1 かつ x<2x<2」じゃダメなんですか?

合格先生

合格先生

かけて負になるのは、片方が正で片方が負のときだよね。x−1>0x-1>0 かつ x−2<0x-2<0、つまり 1<x<21<x<2 だ。グラフをかけば、2 つの解の「間」だとすぐわかるよ。

答えは数直線で表すとわかりやすくなります。端の数をふくまないときは白丸(○)、ふくむとき(≤\le、≥\ge)は黒丸(●)でかきます。

① x² − 3x + 2 < 0 → 1 < x < 2 -10123 ② x² − 3x + 2 > 0 → x < 1、2 < x -10123 ③ x² − 2x − 3 ≦ 0 → −1 ≦ x ≦ 3 -10123
<は間、>は外側。≦・≧なら端の数もふくむ(●)

判別式で分ける

方程式 ax2+bx+c=0ax^2+bx+c=0 が実数解をもたないこともあります。そのときは判別式 D=b2−4acD=b^2-4ac で、グラフと xx 軸の関係を調べます。a>0a>0(下に凸)のときは次のとおりです。

D>0>0 の解x<α、β<x<0 の解α<x<β D=0>0 の解x≠α<0 の解なし D<0>0 の解すべての実数<0 の解なし
a>0 のとき、D の符号で答えの形が3通りに分かれる
D>0D>0(2 点で交わる)D=0D=0(接する)D<0D<0(交わらない)
ax2+bx+c>0ax^2+bx+c>0x<αx<\alpha、β<x\beta<xx≠αx\ne\alphaすべての実数
ax2+bx+c≥0ax^2+bx+c\ge0x≤αx\le\alpha、β≤x\beta\le xすべての実数すべての実数
ax2+bx+c<0ax^2+bx+c<0α<x<β\alpha<x<\beta解なし解なし
ax2+bx+c≤0ax^2+bx+c\le0α≤x≤β\alpha\le x\le\betax=αx=\alpha解なし

(α<β\alpha<\beta は方程式の解。D=0D=0 のときは重解 α\alpha)表を丸暗記する必要はありません。グラフをかけば、いつでも自分で作れます。

a<0a<0(上に凸)のときは、両辺に −1-1 をかけて a>0a>0 の形に直すのが安全です。このとき不等号の向きが逆になることを忘れないようにしましょう。たとえば −x2+x+6>0-x^2+x+6>0 は x2−x−6<0x^2-x-6<0 となり、−2<x<3-2<x<3 です。

ひらめいたうかるくん

うかるくん

最初に x² の係数を正にそろえる。そうすればいつも下に凸のグラフで考えられる!

テスト・入試ではこう出る

二次不等式は、高校の数学Ⅰ「二次関数」で習います。基本の解き方のほかに、連立不等式(2 つの不等式を同時に満たす範囲)、「すべての xx で成り立つ」条件、2 次方程式の解の配置(解が両方とも正になる条件など)のように、文字をふくむ問題へと広がります。数学Ⅱの三角関数・指数関数・対数関数の不等式も、おきかえると二次不等式になることがよくあります。

例題1(基本)

不等式 x2−x−6>0x^2-x-6>0 を解きなさい。

  1. 左辺を因数分解:x2−x−6=(x+2)(x−3)x^2-x-6=(x+2)(x-3)。
  2. y=(x+2)(x−3)y=(x+2)(x-3) のグラフは下に凸で、xx 軸と x=−2, 3x=-2,\ 3 で交わる。
  3. 「>0>0」なので、グラフが xx 軸より上の範囲=2 つの解の外側。

答え x<−2x<-2、3<x3<x

例題2(すべての x で成り立つ条件)

すべての実数 xx について x2+ax+1>0x^2+ax+1>0 が成り立つような、定数 aa の値の範囲を求めなさい。

  1. y=x2+ax+1y=x^2+ax+1 は下に凸の放物線(x2x^2 の係数 1 が正)。
  2. すべての xx で y>0y>0 = グラフが xx 軸と共有点をもたない。
  3. その条件は判別式 D<0D<0:D=a2−4<0D=a^2-4<0。
  4. a2<4a^2<4 を解いて −2<a<2-2<a<2。

答え −2<a<2-2<a<2

a=2a=2 のときは x2+2x+1=(x+1)2x^2+2x+1=(x+1)^2 で、x=−1x=-1 のとき 0 になってしまうので、ふくみません。

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

覚えずにグラフをかく! x2x^2 の係数が負なら、まず −1-1 をかけて向きを逆に。

  • 間と外側を逆にする:a>0a>0 のとき、「<0<0」は 2 つの解の間、「>0>0」は外側です。迷ったら必ずグラフをかきます。
  • 外側の答えを 1 つの式にまとめる:x<1x<1、2<x2<x を「2<x<12<x<1」や「1>x>21>x>2」と書くのは×。2 つの範囲に分けて書きます(「または」の意味)。
  • x2x^2 の係数が負のまま考える:−x2+2x+3≥0-x^2+2x+3\ge0 を「外側」と答えるまちがいが多いです。−1-1 をかけて x2−2x−3≤0x^2-2x-3\le0 にしてから考えましょう。
  • 等号の有無:「≤\le」なら端の数をふくみ(−1≤x≤3-1\le x\le3)、「<<」ならふくみません。数直線の○と●で区別します。
  • D<0D<0 で「解なし」と決めつける:x2+x+1>0x^2+x+1>0 は D<0D<0 ですが、答えは「すべての実数」です。D<0D<0 のとき、>0>0 か <0<0 かで答えが正反対になります。

ことばの意味

「二次」は、xx の最高次数が 2 であること、「不等式」は等号(=)ではなく不等号(>、<、≧、≦)でつないだ式であることを表します。英語では quadratic inequality といいます。quadratic は「2 次の」という意味です。

ミニ問題

問題1 不等式 x2−4<0x^2-4<0 を解きましょう。

答えと解き方を見る

−2<x<2-2<x<2 です。(x+2)(x−2)<0(x+2)(x-2)<0 なので、y=(x+2)(x−2)y=(x+2)(x-2) のグラフが xx 軸より下にある範囲、つまり 2 つの解の間です。「x<±2x<\pm2」のような書き方はしません。

問題2 不等式 −x2+2x+3≥0-x^2+2x+3\ge0 を解きましょう。

答えと解き方を見る

−1≤x≤3-1\le x\le3 です。両辺に −1-1 をかけると不等号の向きが変わり、x2−2x−3≤0x^2-2x-3\le0。(x+1)(x−3)≤0(x+1)(x-3)\le0 より −1≤x≤3-1\le x\le3。等号がついているので、両はしの −1-1 と 33 もふくみます。

問題3 不等式 x2−4x+4>0x^2-4x+4>0 を解きましょう。

答えと解き方を見る

x=2x=2 以外のすべての実数(x≠2x\ne2)です。(x−2)2>0(x-2)^2>0 で、2 乗は 0 以上。0 になるのは x=2x=2 のときだけなので、それ以外ではいつも正です。グラフは x=2x=2 で xx 軸に接する放物線です。

関連する公式・用語

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あわせて覚えたい用語

よくある質問

二次不等式とは簡単にいうと何ですか?

x²をふくむ2次式を、>や<などの不等号でつないだ不等式です。答えはxの範囲になります。

二次不等式の解き方は?

まず2次方程式の解を因数分解か解の公式で求め、放物線のグラフをかきます。グラフがx軸より上か下かを読んで、xの範囲を答えます。

答えが「間」になるのはどんなときですか?

x²の係数が正のとき、「<0」や「≦0」なら2つの解の間になります。「>0」や「≧0」なら外側です。

x²の係数が負のときはどうしますか?

両辺に−1をかけて係数を正にします。このとき不等号の向きが逆になるので注意します。

解の公式で解が出ないときはどうしますか?

判別式Dが負のときで、グラフはx軸と交わりません。x²の係数が正なら「>0」はすべての実数、「<0」は解なしです。

二次不等式は何年生で習いますか?

高校の数学Ⅰの「二次関数」で習います。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅰ(二次関数)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦