独立とは?確率の意味と排反とのちがいをわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

独立とは?確率の意味と排反とのちがいをわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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大学受験

独立とは

一方の結果が、もう一方の起こりやすさに影響しないことです。2つの事象 A, BA,\ B では、P(A∩B)=P(A)×P(B)P(A\cap B)=P(A)\times P(B) が成り立つとき独立といいます。独立なら、「かつ」の確率はかけ算で求められます。

読み方:どくりつ/英語:independent/習う学年:数学A(独立な試行の確率)

サクラちゃん

サクラちゃん

「独立」と「排反」って、どっちも「関係ない」って意味ですよね?

合格先生

合格先生

じつは正反対に近いんだ。排反は同時に起こらないこと。1が出たら2は出ないから、強く影響し合っている。独立は影響しないことだよ。

この用語のポイント

  • 独立=一方の結果が、他方の確率を変えないこと
  • 独立なら「かつ」の確率はかけ算:P(A∩B)=P(A)P(B)P(A\cap B)=P(A)P(B)
  • 排反(同時に起こらない)とはちがう。くじを戻さないときは独立でない

やさしく言うと

独立とは、一方の結果が、もう一方の起こりやすさにまったく影響しないことです。身近な例で考えてみましょう。

  • コインとさいころ:コインで表が出ても裏が出ても、そのあと投げるさいころの目の出やすさは変わりません。
  • さいころを 2 回:1 回目に 6 が出ても、2 回目に 6 が出る確率は 16\dfrac16 のままです。さいころは前の結果をおぼえていません。
  • くじを戻す・戻さない:引いたくじを戻してから次の人が引けば、中身は同じなので独立です。戻さないと、1 人目の結果で残りのくじが変わるので、独立ではありません。

独立なときは、確率をかけ算できます。コインで表、さいころで6が出る確率は 12×16=112\dfrac12\times\dfrac16=\dfrac1{12} です。

さいころの目 コイン 123456表裏 全部で 2×6=12通り。表かつ6は1通り 1/12 = 1/2 × 1/6(かけ算でよい)
12通りのうち、表かつ6は1通り。12×16=112\dfrac12\times\dfrac16=\dfrac1{12} になっている
指さして説明するうかるくん

うかるくん

前の結果が次に影響しない。だから確率をそのままかけられるんだね!

まとめると、独立=おたがいに影響しない、そして独立なら「かつ」の確率はかけ算です。

独立な例・独立でない例

○ 独立

  • コインを投げることと、さいころを投げること
  • さいころを2回続けて投げる(1回目と2回目)
  • くじを引いてもとに戻してから、もう1回引く
  • 2 人がそれぞれ別の的に向かって矢を射る(命中はたがいに影響しない)
  • さいころ1個で「偶数が出る」と「3の倍数が出る」

× 独立でない

  • くじを戻さずに続けて引く(1本目が当たると、2本目の当たりが減る)
  • さいころ1個で「偶数が出る」と「4以上が出る」(下の図)
  • 同時には起こらない2つのこと(さいころ1回で「1の目」と「2の目」)
  • 袋から玉を戻さずに 2 個続けて取り出す
  • さいころ1個で「5以上」と「6の目」(6 なら必ず 5 以上)

くじ10本(当たり3本)を戻さずに2人が順に引くと、1人目が当たれば2人目の当たる確率は 29\dfrac29、はずれれば 39\dfrac39 です。1人目の結果で2人目の確率が変わるので、独立ではありません。

図で見る

くじを戻すときと戻さないときを、樹形図で比べてみましょう。枝に書いた数は、その枝に進む確率です。

もとに戻す3/10当当3/10は7/107/10は当3/10は7/10 戻さない3/10当当2/9は7/97/10は当3/9は6/9 2回目はいつも 3/10 → 独立 1回目で 2/9 か 3/9 に → 独立でない
戻すと2回目はいつも 3/10(独立)。戻さないと 1回目しだいで変わる(独立でない)

独立かどうかは、2 回目の確率が、1 回目の結果によって変わるかどうかで決まります。

独立なときの「かけ算」は、面積で考えるとわかりやすくなります。全体を 1 辺 1 の正方形として、横を P(A)P(A)、たてを P(B)P(B) で区切ると、「AA かつ BB」は長方形になります。

A かつ B A:表(1/2) 裏 B B:さいころが 1 か 2(1/3) どちらの列でも B は上の 1/3 → A が B に 影響しない 面積 = 1/2 × 1/3 = 1/6
たて・横で区切ると「A かつ B」は長方形。面積は 1/2×1/3=1/6
サクラちゃん

サクラちゃん

どうして長方形の面積で考えていいんですか?

合格先生

合格先生

独立なら、A が起きても起きなくても、B の割合は同じ 1/3。だからどちらの列でも同じ高さで区切れるんだ。独立でないと、列ごとに区切る高さがずれて、きれいな長方形にならないよ。

事象の独立:式で確かめる

2つのことがら(事象)A, BA,\ B が独立かどうかは、次の式で確かめます。

P(A∩B)=P(A)×P(B)が成り立つとき、A と B は独立P(A\cap B)=P(A)\times P(B)\quad\text{が成り立つとき、}A\text{ と }B\text{ は独立}

P(A∩B)P(A\cap B) は「AA と BB がどちらも起こる」確率です。さいころ1個で、AA=偶数、BB=3の倍数とすると、両方は「6」だけなので 16\dfrac16。P(A)×P(B)=12×13=16P(A)\times P(B)=\dfrac12\times\dfrac13=\dfrac16 で等しいので、AA と BB は独立です。

A:偶数(3/6=1/2) B123456 B:3の倍数(1/3)。AかつB は 6 だけ → 1/6 1/6 = 1/2 × 1/3 → 独立 E123456 E:4以上(1/2)。AかつE は 4, 6 → 2/6=1/3 1/3 ≠ 1/2 × 1/2 = 1/4 → 独立でない
同じ「偶数」でも、相手が3の倍数なら独立、4以上なら独立でない

高校の数学Aでは、まず「独立な試行」(コインとさいころのように、たがいに結果が影響しない試行)の確率をかけ算で求めることを習います。

「排反」とのちがい

排反独立
意味同時には起こらない一方が起きても、他方の確率が変わらない
式P(A∩B)=0P(A\cap B)=0P(A∩B)=P(A)P(B)P(A\cap B)=P(A)P(B)
使う計算「または」の確率をたす「かつ」の確率をかける
例(さいころ1個)1の目 と 2の目偶数 と 3の倍数

テスト・入試ではこう出る

高校の数学Aで「独立な試行の確率」を学び、そこから同じ試行をくり返す反復試行の確率へ進みます。テストでは、コイン・さいころ・射撃・じゃんけんなど、独立な試行の確率をかけ算で求める問題がよく出ます。大学入試では、条件付き確率とあわせて、2 つの事象が独立かどうかを式で確かめる問題も見られます。数学Bの「統計的な推測」では、確率変数の独立も学びます。

例題1(独立な試行と余事象)

的に当たる確率が A は 0.8、B は 0.6 で、2 人はたがいに影響しないとします。2 人が 1 回ずつ射るとき、少なくとも一方が命中する確率を求めなさい。

  1. 2 人の射撃はたがいに影響しない(独立)ので、確率をかけてよい。
  2. 「少なくとも一方が命中」の余事象は「2 人ともはずれ」。A がはずれる確率は 1−0.8=0.21-0.8=0.2、B がはずれる確率は 1−0.6=0.41-0.6=0.4。
  3. 2 人ともはずれる確率は 0.2×0.4=0.080.2\times0.4=0.08。
  4. 求める確率は 1−0.08=0.921-0.08=0.92。

答え 0.92

例題2(事象の独立を確かめる)

1 から 10 までの数が書かれたカードから 1 枚引きます。AA=「偶数」、BB=「3 の倍数」とするとき、AA と BB は独立かどうか調べなさい。

  1. P(A)=510=12P(A)=\dfrac5{10}=\dfrac12(2, 4, 6, 8, 10)、P(B)=310P(B)=\dfrac3{10}(3, 6, 9)。
  2. A∩BA\cap B は 6 だけなので P(A∩B)=110P(A\cap B)=\dfrac1{10}。
  3. P(A)×P(B)=12×310=320P(A)\times P(B)=\dfrac12\times\dfrac3{10}=\dfrac3{20}。
  4. 110≠320\dfrac1{10}\ne\dfrac3{20} なので、等しくない。

答え 独立でない(さいころ 1〜6 では「偶数」と「3 の倍数」は独立だったが、カードが 1〜10 だと独立でなくなる)

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

「関係なさそう」で決めずに、P(A∩B)P(A\cap B) と P(A)P(B)P(A)P(B) を計算して比べるのが確実だ!

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

排反は「たす」、独立は「かける」。言葉の意味から区別しよう!

  • 「排反」と「独立」を同じだと思う:排反は「同時に起こらない」ことです。さいころで「1の目」と「2の目」は排反ですが、1が出たら2は絶対に出ないので、強く影響し合っています。確率が0でない2つの排反な事象は、独立ではありません。
  • 戻さないのに確率をかける:くじを戻さずに引くときは、2本目の確率が変わります。310×310\dfrac3{10}\times\dfrac3{10} ではなく 310×29\dfrac3{10}\times\dfrac29 です。
  • 感じだけで「関係なさそう」と決める:「偶数」と「4以上」は関係なさそうに見えますが、式で確かめると独立ではありません。例題 2 のように、カードの枚数が変わるだけで結果が変わることもあります。
  • 「続けて何回も出たから、次は出にくい」と思う:さいころを 5 回投げて 1 回も 6 が出なくても、6 回目に 6 が出る確率は 16\dfrac16 のままです。独立な試行では、前の結果は次に影響しません。

ことばの由来

独立は「ひとりで立つ」、つまりほかにたよらない・左右されないという意味のことばです。国の独立と同じことばです。英語では independent(インディペンデント)といい、「〜にたよる」という意味の depend に、「〜でない」を表す in- がついたものです。

ミニ問題

問題1 コインを 3 回投げるとき、3 回とも表が出る確率を求めましょう。

答えと解き方を見る

18\dfrac18 です。それぞれの回は独立なので、12×12×12=18\dfrac12\times\dfrac12\times\dfrac12=\dfrac18。

問題2 赤玉 2 個と白玉 3 個が入った袋から 1 個取り出し、色を見てからもとに戻して、もう 1 個取り出します。2 回とも赤玉である確率を求めましょう。また、戻さない場合はどうなりますか。

答えと解き方を見る

戻すとき 425\dfrac4{25}、戻さないとき 110\dfrac1{10} です。戻すときは独立なので 25×25=425\dfrac25\times\dfrac25=\dfrac4{25}。戻さないときは、1 回目が赤なら袋の中は赤 1・白 3 になるので 25×14=110\dfrac25\times\dfrac14=\dfrac1{10} です。

問題3 さいころを 1 回投げます。AA=「1 か 2 の目が出る」、BB=「偶数の目が出る」とするとき、AA と BB は独立ですか。

答えと解き方を見る

独立です。P(A)=13P(A)=\dfrac13、P(B)=12P(B)=\dfrac12、A∩BA\cap B は 2 の目だけなので P(A∩B)=16P(A\cap B)=\dfrac16。13×12=16\dfrac13\times\dfrac12=\dfrac16 と等しいので独立です。

関連する公式・用語

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あわせて覚えたい用語

よくある質問

確率で「独立」とはどういう意味ですか?

一方の結果が、もう一方の起こりやすさに影響しないことです。独立な2つのことがらがどちらも起こる確率は、それぞれの確率のかけ算で求められます。

独立と排反のちがいは?

排反は同時に起こらないこと、独立は一方が起きても他方の確率が変わらないことです。確率が0でない排反な2つの事象は、独立ではありません。

独立かどうかはどうやって確かめますか?

AとBがどちらも起こる確率が、Aの確率とBの確率をかけた値と等しいかを調べます。等しければ独立です。

くじを戻さずに引くと独立ではないのですか?

独立ではありません。1本目の結果によって残りのくじの中身が変わり、2本目の当たる確率が変わるからです。

さいころで6が続けて出なかったら、次は6が出やすくなりますか?

なりません。さいころを投げる試行はそれぞれ独立なので、前に何が出ても、次に6が出る確率は1/6のままです。

独立は何年生で習いますか?

高校の数学Aで、独立な試行の確率として習います。そのあと反復試行の確率や条件付き確率へ進みます。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学A(場合の数と確率:独立な試行と確率)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦