二重根号とは?外し方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

二重根号とは?外し方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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大学受験

二重根号とは

根号の中に、さらに根号が入っている形です。5+26\sqrt{5+2\sqrt6} などがそうです。足して 55、かけて 66 の2数 3, 23,\ 2 が見つかれば、5+26=3+2\sqrt{5+2\sqrt6}=\sqrt3+\sqrt2 と根号が1重の形に直せます(二重根号を外す)。

読み方:にじゅうこんごう/英語:double radical (nested radical)/習う学年:高校(数学Ⅰ「数と式」の発展的な内容)

うかるくん

うかるくん

5+26\sqrt{5+2\sqrt6} なんて、どう手をつければいいのか…

合格先生

合格先生

「足して5、かけて6の2つの数は?」というクイズにすればいいんだ。答えは 3 と 2。だから 3+2\sqrt3+\sqrt2。2乗すると本当に 5+265+2\sqrt6 に戻るよ。

この用語のポイント

  • a+b+2ab=a+b\sqrt{a+b+2\sqrt{ab}}=\sqrt a+\sqrt b、a+b−2ab=a−b\sqrt{a+b-2\sqrt{ab}}=\sqrt a-\sqrt b(a>b>0a>b>0)
  • まず根号の前を 2 にする(43=2124\sqrt3=2\sqrt{12})
  • −のときは大きいほうから引く。外せない二重根号もある

やさしく言うと

二重根号は、根号( \sqrt{\ })の中に、さらに根号が入っている形です。5+26\sqrt{5+2\sqrt6} のような式がそうです。うまく条件がそろうと、5+26=3+2\sqrt{5+2\sqrt6}=\sqrt3+\sqrt2 のように、根号が1重の形に直せます。これを「二重根号を外す」といいます。

身近なたとえで考えてみましょう。

  • 箱の中の箱:プレゼントの箱を開けたら、また箱が入っている。二重根号は、そんな「入れ子の箱」です。外すと、中身がすっきり見えます。
  • まとめ買いの逆算:(√3+√2)² を計算すると 5+2√6 になります。二重根号を外すのは、この計算を逆にたどることです。
  • 2つの数のクイズ:「足すと5、かけると6になる2つの数は?」というクイズの答え(3と2)が、そのまま外した形の中身になります。
√ 5+2 √ 6 外の根号 中の根号 外す √3 + √2 根号が1重の、すっきりした形になる
√ の中に √ がある形が二重根号。外すと √3+√2

まとめると、a+b+2ab=a+b\sqrt{a+b+2\sqrt{ab}}=\sqrt a+\sqrt b、a+b−2ab=a−b\sqrt{a+b-2\sqrt{ab}}=\sqrt a-\sqrt b(a>b>0a>b>0)の形なら外せます。

外せる例と、外せない例

○ 外せる二重根号

  • 5+26=3+2\sqrt{5+2\sqrt6}=\sqrt3+\sqrt2(和5・積6 → 3と2)
  • 8+215=5+3\sqrt{8+2\sqrt{15}}=\sqrt5+\sqrt3
  • 6+25=5+1\sqrt{6+2\sqrt5}=\sqrt5+1
  • 7−43=2−3\sqrt{7-4\sqrt3}=2-\sqrt3(43=2124\sqrt3=2\sqrt{12} と直す)
  • 4+15=10+62\sqrt{4+\sqrt{15}}=\dfrac{\sqrt{10}+\sqrt6}{2}(前に2がないときは工夫する)

× 外せない・二重根号ではないもの

  • 5+23\sqrt{5+2\sqrt3}(和5・積3 の整数の組がない)
  • 2+2\sqrt{2+\sqrt2}(ちょうどよい2数が見つからない)
  • 3+2\sqrt{3}+\sqrt{2}(根号が1重なので、そもそも二重根号ではない)
  • 16\sqrt{\sqrt{16}}(中の 16=4\sqrt{16}=4 を先に計算すれば 4=2\sqrt4=2)

二重根号は、いつでも外せるわけではありません。足して pp、かけて qq になる、ちょうどよい2数が見つかるときだけ、この方法で外せます。

図で見る:なぜ外せるのか

(3+2)2(\sqrt3+\sqrt2)^2 を展開すると、3+2+26=5+263+2+2\sqrt6=5+2\sqrt6 になります。だから両辺の正の平方根をとると 5+26=3+2\sqrt{5+2\sqrt6}=\sqrt3+\sqrt2。二重根号を外すのは、展開を逆にたどることです。

(√3+√2)² = 3 + 2 + 2√6 = 5 + 2√6 展開する 逆にたどる=二重根号を外す 5+2√6 の 5 は「足した数」、6 は「かけた数」 → 足して 5、かけて 6 の 2 数は 3 と 2 → √5+2√6 = √3+√2
(√3+√2)² =5+2√6 を逆にたどる

面積で見ると、もっとはっきりします。1辺が 3+2\sqrt3+\sqrt2 の正方形は、面積 33、22、6\sqrt6、6\sqrt6 の4つに分かれます。面積の合計が 5+265+2\sqrt6 なので、その1辺が 5+26\sqrt{5+2\sqrt6} です。

3 2 √6 √6 √3 √2 √3 √2 面積の合計 3+2+2√6 =5+2√6 1辺の長さが √5+2√6
1辺 √3+√2 の正方形の面積は 5+2√6
サクラちゃん

サクラちゃん

引き算のときは、どうして「大きいほうから引く」んですか?

合格先生

合格先生

 \sqrt{\ } の値は、いつも0以上だからだよ。(2−3)2(\sqrt2-\sqrt3)^2 も 5−265-2\sqrt6 になるけど、2−3\sqrt2-\sqrt3 は負の数。正しくは (2−3)2=∣2−3∣=3−2\sqrt{(\sqrt2-\sqrt3)^2}=|\sqrt2-\sqrt3|=\sqrt3-\sqrt2 なんだ。

外し方の手順

  1. 中の根号の前を「2」にする:434\sqrt3 なら 2122\sqrt{12}、15\sqrt{15} のように前に何もなければ、全体を 22\dfrac22 倍して 8+2152\sqrt{\dfrac{8+2\sqrt{15}}{2}} にする。
  2. 足して pp、かけて qq の2数をさがす:p±2q\sqrt{p\pm2\sqrt q} なら、和が pp、積が qq の2数 a, ba,\ b(a>ba>b)。
  3. +なら a+b\sqrt a+\sqrt b、−なら a−b\sqrt a-\sqrt b(大きいほうから引く)。
  4. たしかめ:外した形を2乗して、もとの根号の中に戻るか確認する。
√7−4√3 = √7−2√12(2 を作る) 2 つの数積和(7 になる?) 12 と 112×1=1212+1=136 と 26×2=126+2=84 と 34×3=124+3=7 和が 7 → 4 と 3。大きいほうから引いて √4 − √3 = 2 − √3
かけて 12 になる組から、足して 7 になる組をさがす
二重根号和と積2数外した形
5+26\sqrt{5+2\sqrt6}和5・積63と23+2\sqrt3+\sqrt2
8−215\sqrt{8-2\sqrt{15}}和8・積155と35−3\sqrt5-\sqrt3
7+210\sqrt{7+2\sqrt{10}}和7・積105と25+2\sqrt5+\sqrt2
11−218\sqrt{11-2\sqrt{18}}和11・積189と23−23-\sqrt2
ひらめいたうかるくん

うかるくん

まず根号の前を 2 にする。そこまでできれば、あとは和と積のクイズだ!

テスト・入試ではこう出る

二重根号は、高校の数学Ⅰ(数と式)のあたりで、発展的な内容として学ぶことが多い単元です(教科書によって扱いがちがいます)。大学入試では、二重根号を外して式の値を求める、整数部分・小数部分を求めるといった計算問題の途中で出てきます。

例題1(引き算の形)

7−43\sqrt{7-4\sqrt3} を簡単にしなさい。

  1. 根号の前を 22 にする:43=2×23=2124\sqrt3=2\times2\sqrt3=2\sqrt{12} なので、7−43=7−212\sqrt{7-4\sqrt3}=\sqrt{7-2\sqrt{12}}
  2. 足して 77、かけて 1212 の2数をさがす:44 と 33
  3. 引き算なので、大きいほうから小さいほうを引く:4−3\sqrt4-\sqrt3
  4. 4=2\sqrt4=2 なので、2−32-\sqrt3

答え 2−32-\sqrt3(たしかめ:(2−3)2=4−43+3=7−43(2-\sqrt3)^2=4-4\sqrt3+3=7-4\sqrt3)

例題2(前に 2 がない形)

4+15\sqrt{4+\sqrt{15}} を簡単にしなさい。

  1. 15\sqrt{15} の前に 22 がないので、根号の中を 22\dfrac22 倍する:4+15=8+2152\sqrt{4+\sqrt{15}}=\sqrt{\dfrac{8+2\sqrt{15}}{2}}
  2. 分子の二重根号を外す:足して 88、かけて 1515 の2数は 55 と 33。8+215=5+3\sqrt{8+2\sqrt{15}}=\sqrt5+\sqrt3
  3. 分母の 2\sqrt2 を有理化する:5+32=10+62\dfrac{\sqrt5+\sqrt3}{\sqrt2}=\dfrac{\sqrt{10}+\sqrt6}{2}

答え 10+62\dfrac{\sqrt{10}+\sqrt6}{2}

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

5−26\sqrt{5-2\sqrt6} は 2−3\sqrt2-\sqrt3 じゃない! 負になるから、大きいほうから引いて 3−2\sqrt3-\sqrt2 だよ。

  • 根号の前を2にしない:7−43\sqrt{7-4\sqrt3} で、和7・積3 の2数をさがしても見つかりません。43=2124\sqrt3=2\sqrt{12} と直して、積は 12 で考えます。
  • 引き算の順番を逆にする:5−26=2−3\sqrt{5-2\sqrt6}=\sqrt2-\sqrt3 は×。これは負の数です。大きいほうから引いて 3−2\sqrt3-\sqrt2 です。
  • 和と積を取りちがえる:p+2q\sqrt{p+2\sqrt q} では、根号の外の数 pp が「和」、中の数 qq が「積」です。逆にしないようにします。
  • どんな二重根号も外せると思う:ちょうどよい2数が見つからないときは、この方法では外せません。無理に外そうとせず、そのままの形で答えます。
  • 1\sqrt1 や 4\sqrt4 を残す:5+1\sqrt5+\sqrt1 は 5+1\sqrt5+1、4−3\sqrt4-\sqrt3 は 2−32-\sqrt3 まで直して答えます。

ことばの由来

「根号」は  \sqrt{\ } の記号のことです。その根号が二重に重なっているので、二重根号といいます。英語では double radical や nested radical(入れ子になった根号)と呼ばれます。radical は「根」、nested は「巣の中に入った・入れ子の」という意味です。

ミニ問題

問題1 6+25\sqrt{6+2\sqrt5} を簡単にしましょう。

答えと解き方を見る

5+1\sqrt5+1 です。足して 66、かけて 55 の2数は 55 と 11。5+1=5+1\sqrt5+\sqrt1=\sqrt5+1 です。1=1\sqrt1=1 まで直しておきます。

問題2 9−214\sqrt{9-2\sqrt{14}} を簡単にしましょう。

答えと解き方を見る

7−2\sqrt7-\sqrt2 です。足して 99、かけて 1414 の2数は 77 と 22。引き算なので大きいほうから引いて 7−2\sqrt7-\sqrt2。2−7\sqrt2-\sqrt7 は負の数になるので×です。

問題3 3−5\sqrt{3-\sqrt5} を簡単にしましょう。

答えと解き方を見る

10−22\dfrac{\sqrt{10}-\sqrt2}{2} です。

  1. 前に 22 がないので 6−252\sqrt{\dfrac{6-2\sqrt5}{2}} と直す。
  2. 足して 66、かけて 55 の2数は 55 と 11 なので、6−25=5−1\sqrt{6-2\sqrt5}=\sqrt5-1。
  3. 5−12=10−22\dfrac{\sqrt5-1}{\sqrt2}=\dfrac{\sqrt{10}-\sqrt2}{2}(分母を有理化)。

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

二重根号とは簡単にいうと何ですか?

根号(√)の中に、さらに根号が入っている形の式です。√(5+2√6) などが二重根号です。

二重根号はどうやって外しますか?

中の根号の前を2にそろえ、√(p+2√q) の p を和、q を積とする2数 a, b をさがします。見つかれば √a+√b と外せます。

引き算の形のときの注意は?

大きいほうから小さいほうを引きます。√(5−2√6) は √3−√2 で、√2−√3 は負になるのでまちがいです。

中の根号の前に2がないときは?

根号の中を 2/2 倍して、√(p+√q) を √((2p+2√q)/2) の形にします。たとえば √(4+√15) は √((8+2√15)/2) と直します。

どんな二重根号でも外せますか?

いいえ。足して p、かけて q になる、ちょうどよい2数が見つからないときは、この方法では外せません。

二重根号は何年生で習いますか?

高校の数学Ⅰ(数と式)のあたりで、発展的な内容として学ぶことが多いです。教科書によって扱いがちがいます。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅰ(数と式)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦