一次関数とは?傾き・切片の意味をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

一次関数とは?傾き・切片の意味をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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一次関数とは

y=ax+by=ax+b(a≠0a\ne0)の形で表される関数です。グラフは直線で、aa を傾き、bb を切片といいます。比例 y=axy=ax は、b=0b=0 の一次関数です。

読み方:いちじかんすう/英語:linear function/習う学年:中学2年(一次関数)

うかるくん

うかるくん

一次関数と比例って、どっちも直線ですよね。何がちがうんですか?

合格先生

合格先生

比例は原点からスタート、一次関数は bb からスタートするんだ。比例は一次関数の仲間で、b=0b=0 のときだと考えればいいよ。

この用語のポイント

  • 一次関数 = y=ax+by=ax+b(a≠0a\ne0)。グラフは直線
  • 傾き aa=1あたりの増え方、切片 bb=はじめの量
  • 変化の割合はいつでも aa。比例は b=0b=0 の場合

やさしく言うと

一次関数は、「はじめの量」に「一定のペースで増える(へる)量」をたした関係です。身近なところにたくさんあります。

  • 水そうに水を入れる:最初 5cm 水が入っていて、1分ごとに 2cm ずつ深くなるとき、xx 分後の深さ yy cm は y=2x+5y=2x+5 です。
  • ばねにおもりをつるす:もとの長さが 10cm で、おもり 1g につき 0.5cm のびるばねなら、xx g つるしたときの長さ yy cm は y=0.5x+10y=0.5x+10 です。
  • ろうそくが燃える:長さ 20cm のろうそくが 1分に 0.5cm ずつ短くなるなら、xx 分後の長さ yy cm は y=−0.5x+20y=-0.5x+20 です。へるときは、ペースがマイナスになります。

どれも「スタートの量」と「1 あたりの変わり方」の 2 つで決まっています。これが一次関数です。

1234551015 x(分)y(cm)0 1 増える 2 増える = 傾き 切片 5(はじめの深さ) y = 2x + 5
y=2x+5。切片5がはじめの深さ、傾き2が1分あたりの増え方

y=ax+by=ax+b の aa を傾き、bb を切片といいます(傾きと切片)。グラフは必ずまっすぐな直線になります。

指さして説明するうかるくん

うかるくん

切片が「スタートの量」、傾きが「1あたりの増え方」と思えばいいんだ!

一次関数の例

○ 一次関数

  • y=2x+5y=2x+5(傾き 2、切片 5)
  • y=−3x+1y=-3x+1(傾きが負。右下がり)
  • y=4−xy=4-x(y=−x+4y=-x+4 と同じ)
  • y=2xy=2x(b=0b=0。比例も一次関数)
  • y=12x+1y=\dfrac12x+1(傾きが分数でもよい)
  • ばねの長さ y=0.5x+10y=0.5x+10

× 一次関数ではないもの

  • y=x2+1y=x^2+1(xx が 2 乗。二次関数)
  • y=3xy=\dfrac3x(反比例。xx が分母)
  • y=5y=5(a=0a=0。中学では一次関数に入れない)
  • xy=6xy=6(y=6xy=\dfrac6x と同じで反比例)
  • 正方形の 1 辺 xx と面積 yy(y=x2y=x^2)
  • y=1x+1y=\dfrac1{x+1}(xx が分母にある)

「一次」とは、xx の次数が1(xx が1回だけかかっている)という意味です。式を y=ax+by=ax+b の形に直せるかどうかで判断します。

図で見る

y=2x+5y=2x+5 の xx と yy を表にすると、一次関数の特ちょうがはっきり見えます。

xy 05+1+217+1+229+1+2311+1+2413 いつも +2 → これが傾き 2(変化の割合) x=0 のとき y=5 → これが切片 5
x が 1 増えるたびに、y は いつも 2 増える

yy は 5, 7, 9, 11, 13 と、いつも同じだけ増えています。この「同じだけ」が傾きです。そして x=0x=0 のときの yy が切片です。表・式・グラフは、同じ関係を 3 通りに表したものです。

サクラちゃん

サクラちゃん

どうして一次関数のグラフは、まっすぐな直線になるんですか?

合格先生

合格先生

xx を 1 進めるたびに、yy がいつも同じだけ上がるからだよ。同じ角度の坂がずっと続くから、曲がるところがないんだ。

グラフをかくときは、切片の点 (0, b)(0,\ b) をとり、そこから「右へ 1、上へ aa」進んだ点をとって、2点を結びます。y=2x+5y=2x+5 なら、(0, 5)(0,\ 5) と (1, 7)(1,\ 7) を結べばかけます。

変化の割合はいつも傾きと同じ

xx の増加量に対する yy の増加量の割合を変化の割合といいます。

変化の割合=y の増加量x の増加量\text{変化の割合}=\frac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}}

y=2x+5y=2x+5 で xx が 1 から 4 まで増えると、yy は 7 から 13 まで増えます。変化の割合は 13−74−1=63=2\dfrac{13-7}{4-1}=\dfrac63=2 で、傾き a=2a=2 と同じです。一次関数では、どこで調べても変化の割合は aa です。だからグラフが直線になります。

なお、y=x2y=x^2 のような関数では、調べる場所によって変化の割合が変わります。「変化の割合がいつも一定」は、一次関数だけの特ちょうです。

比例とのちがい

xyO 3 4 y=2x+3 y=2x y=−x+4 傾きが同じ → 平行 傾きが正 → 右上がり 傾きが負 → 右下がり
y=2x+3 は y=2x を上へ3ずらした直線。傾きが負なら右下がり
比例 y=axy=ax一次関数 y=ax+by=ax+b
グラフ原点を通る直線点 (0, b)(0,\ b) を通る直線
x=0x=0 のときy=0y=0y=by=b(切片)
xx が2倍になるとyy も2倍yy は2倍になるとは限らない

比例は、一次関数のうち b=0b=0 の特別な場合です。y=2x+3y=2x+3 のグラフは、y=2xy=2x のグラフを上に 3 だけ平行移動したものです。傾きが同じ直線どうしは平行になります。

直線の式の求め方

一次関数の式(直線の式)は、傾き aa と切片 bb の 2 つがわかれば決まります。問題で何がわかっているかで、次の 3 つのパターンがあります。

わかっていること求め方
傾きと切片そのまま y=ax+by=ax+b に入れる
傾きと 1 点y=ax+by=ax+b に傾きと点の座標を入れて bb を求める
2 点まず傾き =y の増加量x の増加量=\dfrac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}}、次に 1 点を入れて bb

たとえば (1, 3)(1,\ 3) と (3, 7)(3,\ 7) を通る直線は、傾き 7−33−1=2\dfrac{7-3}{3-1}=2、3=2×1+b3=2\times1+b より b=1b=1 で、y=2x+1y=2x+1 です。

1234513579 xyO +2 +4 (1, 3)(3, 7) ① 傾きを求める 4 ÷ 2 = 2 ② 1点を代入する 3 = 2 × 1 + b b = 1(切片) y = 2x + 1
2点を通る直線:増加量の三角形で傾きを出し、1点を代入して切片を出す

テスト・入試ではこう出る

一次関数は中学 2 年で習い、高校入試の関数の問題で毎年のように使われます。よく出るのは、直線の式を求める問題、2 直線の交点を連立方程式で求める問題、料金や水の量などの文章題、図形の上を点が動く動点の問題です。中学 3 年で習う y=ax2y=ax^2 のグラフと直線を組み合わせた問題もよく出ます。

例題1(2点を通る直線)

2 点 (−1, 5)(-1,\ 5)、(2, −1)(2,\ -1) を通る直線の式を求めなさい。

  1. 傾きは y の増加量x の増加量=−1−52−(−1)=−63=−2\dfrac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}}=\dfrac{-1-5}{2-(-1)}=\dfrac{-6}{3}=-2
  2. y=−2x+by=-2x+b に点 (−1, 5)(-1,\ 5) を代入:5=−2×(−1)+b=2+b5=-2\times(-1)+b=2+b より b=3b=3
  3. もう1つの点でたしかめ:x=2x=2 のとき y=−4+3=−1y=-4+3=-1 で合っている。

答え y=−2x+3y=-2x+3

例題2(文章題と交点)

自転車を借りる料金は、A 店が「基本料 1000 円+1 時間 200 円」、B 店が「基本料 200 円+1 時間 400 円」です。何時間借りると料金が同じになりますか。また、それより長く借りるとき、安いのはどちらですか。

  1. xx 時間借りたときの料金 yy 円は、A が y=200x+1000y=200x+1000、B が y=400x+200y=400x+200。
  2. 料金が同じになるのは、200x+1000=400x+200200x+1000=400x+200 のとき。200x=800200x=800 より x=4x=4。
  3. そのときの料金は y=200×4+1000=1800y=200\times4+1000=1800 円。
  4. 傾きの大きい B は、時間が長くなるほど高くなる。だから 4 時間より長いと A が安い。

答え 4 時間で同じ(1800 円)。4 時間より長く借りるなら A が安い

1234565001000150020002500 x(時間)y(円)0 (4, 1800) A:y=200x+1000 B:y=400x+200 A B 4時間より短いと B、長いと A が安い
2本の直線の交点が「料金が同じになるところ」
ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

交点は「2つの式を同時に満たす点」。だから連立方程式で求められるのね!

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

一次関数では、xx が2倍でも yy は2倍になるとは限らないよ!

  • 「xx が2倍なら yy も2倍」と考える:それは比例だけ。y=2x+5y=2x+5 で x=1x=1 なら y=7y=7、x=2x=2 なら y=9y=9 で、2倍になりません。
  • 傾きの符号と向き:y=4−xy=4-x の傾きを「4」や「1」とするまちがいです。y=−x+4y=-x+4 と並べかえると、傾きは −1-1、切片は 4 です。aa が正なら右上がり、負なら右下がりです。
  • 切片を xx 軸との交点と取りちがえる:切片 bb は yy 軸と交わる点の yy 座標です。y=2x+4y=2x+4 の切片は 4 で、xx 軸とは (−2, 0)(-2,\ 0) で交わります。
  • 傾きの分母と分子を逆にする:傾きは y の増加量x の増加量\dfrac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}} です。(1, 3)(1,\ 3) と (3, 7)(3,\ 7) なら 42=2\dfrac42=2。24=12\dfrac24=\dfrac12 にしないようにしましょう。
  • 増加量の引き算の順番をそろえない:yy を「7−37-3」で引いたら、xx も「3−13-1」と同じ点から引きます。7−31−3\dfrac{7-3}{1-3} とすると符号が逆になります。

ことばの由来

一次は、xx の次数が 1 であることを表します。x2x^2 をふくむ関数は二次関数、x3x^3 なら三次関数です。英語では linear function(リニア ファンクション)といい、linear は「直線の」という意味です。グラフが直線になることから来た名前です。

「関数」は、昔は「函数」と書きました。今の教科書では「関数」と書きます。

ミニ問題

問題1 一次関数 y=−3x+6y=-3x+6 の傾きと切片を答えましょう。また、x=2x=2 のときの yy の値を求めましょう。

答えと解き方を見る

傾きは −3-3、切片は 6 です。x=2x=2 のとき y=−3×2+6=0y=-3\times2+6=0 なので、y=0y=0 です。傾きが負なので、グラフは右下がりです。

問題2 傾きが 3 で、点 (2, 4)(2,\ 4) を通る直線の式を求めましょう。

答えと解き方を見る

y=3x−2y=3x-2 です。

  1. 傾きが 3 なので、y=3x+by=3x+b とおく。
  2. 点 (2, 4)(2,\ 4) を通るので、x=2x=2, y=4y=4 を代入:4=3×2+b4=3\times2+b
  3. b=4−6=−2b=4-6=-2

たしかめ:x=2x=2 のとき y=6−2=4y=6-2=4 で、点 (2, 4)(2,\ 4) を通っています。

問題3 2 直線 y=2x+1y=2x+1 と y=−x+7y=-x+7 の交点の座標を求めましょう。

答えと解き方を見る

(2, 5)(2,\ 5) です。交点は両方の式を同時に満たす点なので、連立方程式を解きます。2x+1=−x+72x+1=-x+7 より 3x=63x=6、x=2x=2。y=2×2+1=5y=2\times2+1=5 です(もう一方でも −2+7=5-2+7=5)。

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

一次関数とは簡単にいうと何ですか?

y=ax+b の形で表される関数です。はじめの量 b に、一定のペース a で増える量をたした関係で、グラフは直線になります。

一次関数と比例のちがいは?

比例 y=ax は原点を通る直線、一次関数 y=ax+b は y軸と b で交わる直線です。比例は b=0 の一次関数です。

変化の割合とは何ですか?

x の増加量に対する y の増加量の割合です。一次関数では、いつでも傾き a と同じ値になります。

2点を通る直線の式はどう求めますか?

まず y の増加量÷x の増加量で傾きを求め、次に y=ax+b に1点の座標を代入して b を求めます。

2直線の交点はどう求めますか?

2つの式を連立方程式として解きます。出た x と y の組が交点の座標です。

一次関数は何年生で習いますか?

中学2年で習います。高校入試の関数の問題でよく出ます。

出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第2学年 C 関数(一次関数)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦