傾きと切片とは?意味と求め方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

傾きと切片とは?意味と求め方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

合格大作戦 数学用語辞典 › 関数

高校受験大学受験

傾きと切片とは

一次関数 y=ax+by=ax+b のグラフ(直線)で、aa を傾き、bb を切片といいます。傾きは「右へ1進むと上へいくつ上がるか」、切片は「yy 軸と交わる点の yy 座標」です。

読み方:かたむきとせっぺん/英語:slope / intercept/習う学年:中学2年(一次関数)、数学Ⅱ(図形と方程式)

うかるくん

うかるくん

y=5−3xy=5-3x の傾きって、前にある 5 ですか?

合格先生

合格先生

ちがうよ。傾きは xx にかかっている数だから −3-3。切片は xx がつかない数で 5。順番ではなく、xx がつくかどうかで見分けよう。

この用語のポイント

  • y=ax+by=ax+b の aa が傾き、bb が切片
  • 傾き = yy の増加量 ÷ xx の増加量(変化の割合と同じ)
  • 切片は yy 軸と交わる点の yy 座標

やさしく言うと

一次関数 y=ax+by=ax+b のグラフは直線です。傾き aa は「1あたりの増え方」、切片 bb は「スタートの量」と考えるとわかりやすいです。身近な例で見てみましょう。

  • 貯金:はじめに 1000 円あり、毎月 500 円ずつためると、xx か月後の貯金は y=500x+1000y=500x+1000。傾き 500 が「1か月あたりの増え方」、切片 1000 が「はじめの金額」です。
  • 坂道:横に 10 m 進むと 1 m 上がる坂は、横 1 m あたり 0.1 m 上がります。この「横に1進んだときの上がり方」が傾きで、数が大きいほど急な坂です。
  • 料金プラン:基本料 300 円に、1回使うごとに 50 円かかるなら y=50x+300y=50x+300。基本料が切片、1回あたりの料金が傾きです。

y=2x+1y=2x+1 なら、yy 軸の 1 の所から出発して、右へ1進むごとに上へ2上がる直線です。

xyO 右へ1 上へ2 切片 1 y = 2x + 1 傾き 2:右へ1で上へ2 切片 1:y軸と交わる所
y=2x+1 は、切片 1 から出発し、右へ1進むと上へ2上がる
指さして説明するうかるくん

うかるくん

切片は「どこから出発するか」、傾きは「どのくらいの坂か」。この2つで直線が1本に決まるんだ!

傾きと切片の読み取り

○ 正しい読み取り

  • y=−3x+5y=-3x+5 → 傾き −3-3、切片 55
  • y=5−3xy=5-3x → 傾き −3-3、切片 55(順番が逆でも同じ)
  • y=12xy=\dfrac12x → 傾き 12\dfrac12、切片 00
  • y=4y=4 → 傾き 00、切片 44
  • y=−xy=-x → 傾き −1-1、切片 00
  • 2x+y=62x+y=6 → y=−2x+6y=-2x+6 と直して、傾き −2-2、切片 66

× まちがった読み取り

  • y=5−3xy=5-3x の傾きを 5 とする
  • y=2x−1y=2x-1 の切片を 11 とする(正しくは −1-1)
  • x=3x=3(yy 軸に平行な直線)の傾きを 0 とする(傾きは考えない)
  • y=−xy=-x の傾きを 1 とする(マイナスを落とす)
  • 2x+y=62x+y=6 の傾きを 2 とする(y=y= の形に直していない)
  • y=x3+2y=\dfrac{x}{3}+2 の傾きを 3 とする(正しくは 13\dfrac13)

読み取りの前に、式を y=ax+by=ax+b の形にそろえるのが大事です。xx についている数(符号もふくめて)が傾き、xx がついていない数が切片です。

傾きの意味と求め方

傾きは、xx が1増えたときの yy の増え方です。一次関数では変化の割合と同じ値になります。

傾き =(yy の増加量)÷(xx の増加量)

例:2点 (1,3)(1, 3)、(3,7)(3, 7) を通る直線。傾きは 7−33−1=42=2\dfrac{7-3}{3-1}=\dfrac42=2。y=2x+by=2x+b に (1,3)(1, 3) を代入して 3=2+b3=2+b、b=1b=1。よって y=2x+1y=2x+1(傾き 2、切片 1)。

右下がりの直線では yy が減るので、yy の増加量はマイナスになり、傾きもマイナスになります。

xyO 右へ 4 下へ 8 (−1, 4)(3, −4) 切片 2 傾き = −8 ÷ 4 = −2 切片 4=−2×(−1)+b b = 2 y=−2x+2
右へ4進むと下へ8。傾きは −8÷4=−2

図で見る:傾きの符号と大きさ

傾き aaグラフ
a>0a>0右上がり(aa が大きいほど急)
a<0a<0右下がり
a=0a=0xx 軸に平行(y=by=b)
xyO y=2x−1:右上がり y=−x+2:右下がり y=1:傾き0(水平) 点は切片(y軸との交点)
傾きが正なら右上がり、負なら右下がり、0なら水平。点は切片

傾きの数の大きさ(絶対値)は、坂の急さを表します。傾き 3 は「右へ1で上へ3」、傾き 12\dfrac12 は「右へ2で上へ1」で、3 のほうがずっと急です。

xyO y=3x(急) y=x y=x/2(ゆるやか) 右へ2で上へ1
傾きの数が大きいほど急、小さいほどゆるやか
サクラちゃん

サクラちゃん

傾きが 12\dfrac12 のときは、「右へ1で上へ 12\dfrac12」と考えるんですか?

合格先生

合格先生

それでも正しいけれど、グラフをかくときは「右へ2で上へ1」と、分母の分だけ右へ進むと目もりの交点にのってかきやすいよ。

傾きが同じ直線は平行です。たとえば y=2x+1y=2x+1 と y=2x−3y=2x-3 は平行で、切片だけがちがいます。高校の数学Ⅱでは、傾き m1m_1、m2m_2 の2直線が垂直になる条件 m1m2=−1m_1m_2=-1 や、点 (x1, y1)(x_1,\ y_1) を通る傾き mm の直線の式 y−y1=m(x−x1)y-y_1=m(x-x_1) も学びます。

テスト・入試ではこう出る

中学2年の一次関数で、式から傾きと切片を読む問題、グラフから式を求める問題、2点を通る直線の式を求める問題が出ます。高校入試では、y=ax2y=ax^2 のグラフと直線を組み合わせた問題で、直線の傾きと切片を求めることがよくあります。高校では、平行・垂直な直線や、微分で求める接線の傾きにもつながります。

例題1(2点から傾きと切片)

2点 (−1, 4)(-1,\ 4)、(3, −4)(3,\ -4) を通る直線の傾きと切片を求めなさい。

  1. 傾き =y の増加量x の増加量=−4−43−(−1)=−84=−2=\dfrac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}}=\dfrac{-4-4}{3-(-1)}=\dfrac{-8}{4}=-2。
  2. y=−2x+by=-2x+b に点 (−1, 4)(-1,\ 4) を代入:4=−2×(−1)+b=2+b4=-2\times(-1)+b=2+b より b=2b=2。
  3. もう1つの点でたしかめ:x=3x=3 のとき y=−6+2=−4y=-6+2=-4 で合っている。

答え 傾き −2-2、切片 22(y=−2x+2y=-2x+2)

例題2(平行な直線)

直線 y=2x+3y=2x+3 に平行で、点 (1, −1)(1,\ -1) を通る直線の式を求めなさい。

  1. 平行な直線は傾きが同じなので、傾きは 2。y=2x+by=2x+b とおく。
  2. 点 (1, −1)(1,\ -1) を通るので代入:−1=2×1+b-1=2\times1+b より b=−3b=-3。

答え y=2x−3y=2x-3(切片だけが 33 から −3-3 に変わり、傾きはそのまま)

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

傾きは xx の係数、切片は yy 軸との交点! 式の順番にだまされないで。

  • xx 切片とまぜる:ふつう「切片」といえば、yy 軸と交わる点の yy 座標(yy 切片)です。xx 軸と交わる点の xx 座標は「xx 切片」といって区別します。y=2x+1y=2x+1 の xx 切片は −12-\dfrac12 です。
  • 式の順番で決める:y=5−3xy=5-3x の傾きは、前にある 5 ではなく、xx にかかっている −3-3 です。
  • 見た目の角度で傾きを決める:たてと横の目盛りの幅がちがうグラフでは、見た目の急さが変わります。傾きは目盛りを読んで計算します。
  • 増加量の分母・分子を逆にする:傾きは「yy の増加量 ÷ xx の増加量」です。xx の増加量を上にしないようにしましょう。
  • 引く順番をそろえない:yy を「−4−4-4-4」と後の点から引いたら、xx も「3−(−1)3-(-1)」と後の点から引きます。順番がずれると符号が逆になります。

ことばの由来

傾きは、そのまま「直線がどれだけかたむいているか」を表すことばです。英語では slope(スロープ)で、「坂・斜面」という意味です。切片は「切り取られた部分」という意味で、直線が軸を切るところの値を表します。英語では intercept(インターセプト)で、「途中でさえぎる」という意味です。

ミニ問題

問題1 直線 y=4−12xy=4-\dfrac12x の傾きと切片を答えましょう。

答えと解き方を見る

傾き −12-\dfrac12、切片 4 です。y=−12x+4y=-\dfrac12x+4 と並べかえるとわかりやすくなります。傾きは xx にかかっている数で、前にある 4 ではありません。傾きが負なので右下がりの直線です。

問題2 2点 (0, −3)(0,\ -3)、(2, 1)(2,\ 1) を通る直線の傾きと切片を求めましょう。

答えと解き方を見る

傾き 2、切片 −3-3 です。傾きは 1−(−3)2−0=42=2\dfrac{1-(-3)}{2-0}=\dfrac42=2。点 (0, −3)(0,\ -3) は yy 軸上の点なので、そのまま切片が −3-3 とわかります。式は y=2x−3y=2x-3 です。

問題3 直線 y=3x−6y=3x-6 が xx 軸と交わる点の xx 座標(xx 切片)を求めましょう。

答えと解き方を見る

x=2x=2 です。xx 軸の上では y=0y=0 なので、0=3x−60=3x-6 より x=2x=2。(ふつうの「切片」=yy 切片は −6-6 です。xx 切片とまぜないようにしましょう。)

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

傾きと切片とは簡単にいうと?

y=ax+bで、aが傾き(右へ1進むと上へいくつ上がるか)、bが切片(y軸と交わる点のy座標)です。

傾きの求め方は?

直線上の2点から、yの増加量÷xの増加量で求めます。(1, 3)と(3, 7)を通る直線なら、(7−3)÷(3−1)=2です。

切片の求め方は?

傾きがわかったら、y=ax+bに直線上の1点の座標を代入して、bを求めます。y軸上の点(0, b)がわかっていれば、そのbが切片です。

切片はx軸との交点ではないのですか?

ふつう「切片」といえば、y軸との交点のy座標(y切片)です。x軸との交点のx座標は「x切片」とよんで区別します。

傾きと変化の割合は同じですか?

一次関数では同じ値です。y=ax+bの変化の割合は、どこで調べてもaになります。

平行な直線の傾きはどうなりますか?

平行な2本の直線は、傾きが同じです。切片だけがちがいます。

出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第2学年 C 関数(一次関数)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(図形と方程式)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦