平均変化率とは?意味と求め方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

平均変化率とは?意味と求め方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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大学受験

平均変化率とは

関数 y=f(x)y=f(x) で xx が aa から bb まで変わるときの、f(b)−f(a)b−a\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a} のことです。xx が 1 増えるあたり、yy が平均どれだけ変わるかを表し、グラフ上の 2 点を結ぶ直線の傾きに等しくなります。

読み方:へいきんへんかりつ/英語:average rate of change/習う学年:数学Ⅱ(微分・積分の考え)

うかるくん

うかるくん

微分の最初に出てくる「平均変化率」って、何の平均なんですか?

合格先生

合格先生

「変わり方の平均」だよ。2 時間で 500 km 進めば、平均の速さは時速 250 km。yy の増えた分を xx の増えた分でわる、中学の「変化の割合」と同じものなんだ。

この用語のポイント

  • 平均変化率 = f(b)−f(a)b−a\dfrac{f(b)-f(a)}{b-a}(yy の増加量 ÷ xx の増加量)
  • グラフ上の2 点を結ぶ直線の傾き。中学の「変化の割合」と同じ
  • aa から a+ha+h の平均変化率で h→0h\to0 とすると微分係数

やさしく言うと

平均変化率は、xx がある値から別の値まで変わるあいだに、yy が「1 あたり平均どれだけ」変わったかを表す数です。関数 y=f(x)y=f(x) で xx が aa から bb まで変わるとき、

平均変化率=y の増加量x の増加量=f(b)−f(a)b−a\text{平均変化率}=\frac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}}=\frac{f(b)-f(a)}{b-a}

で求めます。身近な例で考えてみましょう。

  • 平均の速さ:ある列車が 2 時間で 500 km 進んだら、平均の速さは時速 250 km。途中で止まったり加速したりしても、「全体でならすと 1 時間あたり 250 km」です。これが平均変化率です。
  • 身長ののび:3 年間で 15 cm のびたなら、1 年あたり平均 5 cm。1 年ごとののびはバラバラでも、ならせば 5 cm です。
  • グラフの坂:グラフ上の 2 点を直線で結ぶと、その直線の傾きが平均変化率になります。
1232818t(秒)s(m)O 2 秒 16 m 平均の速さ = 16 ÷ 2 = 秒速 8 m = 2 点を結ぶ直線の傾き s = 2t²
1 秒後から 3 秒後までに 16 m。平均の速さは 2 点を結ぶ直線の傾き

まとめると、平均変化率は「2 点を結ぶ直線の傾き」で、中学で習った変化の割合と同じものです。高校の微分は、ここから始まります。

平均変化率の例

○ 正しい平均変化率

  • f(x)=x2f(x)=x^2、xx:1→31\to3 → 9−13−1=4\dfrac{9-1}{3-1}=4
  • f(x)=3x+1f(x)=3x+1、どの区間でも → 3(一次関数は傾きと同じ)
  • f(x)=x3f(x)=x^3、xx:1→21\to2 → 8−11=7\dfrac{8-1}{1}=7
  • f(x)=x2f(x)=x^2、xx:−1→1-1\to1 → 1−12=0\dfrac{1-1}{2}=0(変化していないように見える)
  • f(x)=−x2f(x)=-x^2、xx:0→20\to2 → −4−02=−2\dfrac{-4-0}{2}=-2(減ると負になる)
  • 2 時間で 500 km → 時速 250 km(平均の速さ)

× まちがった計算・平均変化率でないもの

  • f(a)+f(b)2\dfrac{f(a)+f(b)}{2}(yy の値の平均。変化率ではない)
  • f(b)−f(a)b+a\dfrac{f(b)-f(a)}{b+a}(分母が和になっている)
  • b−af(b)−f(a)\dfrac{b-a}{f(b)-f(a)}(分母と分子が逆)
  • f(b)−f(a)a−b\dfrac{f(b)-f(a)}{a-b}(引く順番が分母と分子でちがう)
  • x=ax=a だけでの値(区間がないと決まらない)

平均変化率は、2 つの点があってはじめて決まります。「x=1x=1 での平均変化率」という言い方はしません。1 点での変化の速さを表すのは、次に学ぶ微分係数です。

図で見る

y=x2y=x^2 で、xx が 1 から 3 まで変わるときを図にします。2 点 (1, 1)(1,\ 1)、(3, 9)(3,\ 9) を結ぶと、横に 2 進む間に縦に 8 上がる直線になります。

xyO (1, 1)(3, 9) +2 +8 平均変化率 = (9 − 1) ÷ (3 − 1) = 4 y = x²
平均変化率 4 は、2 点を結ぶ直線の傾き
うかるくん

うかるくん

y=x2y=x^2 のグラフは曲がっているのに、まっすぐな直線の傾きでいいんですか?

合格先生

合格先生

平均変化率は「途中を気にせず、はしとはしだけで見た変わり方」なんだ。だから曲線でも、2 点を結んだ直線の傾きになる。途中の様子までは表さないよ。

xyO (4, 4) 4 どちらも平均変化率は 4 ÷ 4 = 1 途中の動きに関係なく、はしの 2 点で決まる
はしの 2 点が同じなら、途中の動きがちがっても平均変化率は同じ

上の 2 つのグラフは、途中の動きがまったくちがいますが、平均変化率はどちらも 1 です。平均変化率だけでは、途中の様子はわかりません。だからこそ、区間をどんどんせまくして調べる考え方(微分)が必要になります。

微分係数へのつながり

xx が aa から a+ha+h まで変わるときの平均変化率は f(a+h)−f(a)h\dfrac{f(a+h)-f(a)}{h} です。ここで hh を 0 に近づけると、2 点がどんどん近づき、直線は点 (a, f(a))(a,\ f(a)) での接線に近づきます。その極限が微分係数 f′(a)f'(a) です。

f′(a)=lim⁡h→0f(a+h)−f(a)hf'(a)=\lim_{h\to0}\frac{f(a+h)-f(a)}{h}
xyO (1, 1) h=2:傾き 4 h=1:傾き 3 h=0.5:傾き 2.5 h→0:傾き 2(接線)
h を小さくすると、傾きは 4 → 3 → 2.5 → 接線の傾き 2 に近づく
hh2 点平均変化率
2(1, 1)(1,\ 1) と (3, 9)(3,\ 9)4
1(1, 1)(1,\ 1) と (2, 4)(2,\ 4)3
0.5(1, 1)(1,\ 1) と (1.5, 2.25)(1.5,\ 2.25)2.5
0.1(1, 1)(1,\ 1) と (1.1, 1.21)(1.1,\ 1.21)2.1
h→0h\to0(接線)2(微分係数 f′(1)f'(1))

速さでいえば、平均変化率は「平均の速さ」、微分係数は「その瞬間の速さ」です。車のスピードメーターが表しているのは、瞬間の速さのほうです。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

平均変化率の h を 0 に近づける。これが微分のスタートラインだ!

テスト・入試ではこう出る

平均変化率は、高校の数学Ⅱ「微分・積分の考え」の最初に出てきます。中学 3 年では、関数 y=ax2y=ax^2 の「変化の割合」として同じ計算をしています。よく出るのは、平均変化率を計算する問題、aa から a+ha+h までの平均変化率から微分係数を求める問題、そして「平均変化率と微分係数が等しくなる点」を求める問題(平均値の定理につながる考え方)です。

例題1(計算)

f(x)=x2−2xf(x)=x^2-2x で、xx が 11 から 44 まで変わるときの平均変化率を求めなさい。

  1. f(4)=16−8=8f(4)=16-8=8、f(1)=1−2=−1f(1)=1-2=-1。
  2. 平均変化率 =f(4)−f(1)4−1=8−(−1)3=93=3=\dfrac{f(4)-f(1)}{4-1}=\dfrac{8-(-1)}{3}=\dfrac93=3。

答え 3

f(1)f(1) が負なので、ひき算のかっこに気をつけます。8−1=78-1=7 としてしまうまちがいが多いところです。

例題2(微分係数へ)

f(x)=x2f(x)=x^2 で、xx が aa から a+ha+h まで変わるときの平均変化率を求めなさい。また、h→0h\to0 のときの極限を求めなさい。

  1. f(a+h)−f(a)=(a+h)2−a2=2ah+h2f(a+h)-f(a)=(a+h)^2-a^2=2ah+h^2。
  2. xx の増加量は (a+h)−a=h(a+h)-a=h なので、平均変化率は 2ah+h2h=2a+h\dfrac{2ah+h^2}{h}=2a+h(h≠0h\ne0)。
  3. hh を 0 に近づけると 2a+h→2a2a+h\to2a。

答え 平均変化率 2a+h2a+h、極限 2a2a

a=1a=1 とすると、h=2, 1, 0.5h=2,\ 1,\ 0.5 のとき 4, 3, 2.54,\ 3,\ 2.5 で、図3の傾きと一致します。極限の 2a2a は x=ax=a での接線の傾き(微分係数)です。

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

分母と分子は同じ順番で引く! yy の値の平均 f(a)+f(b)2\dfrac{f(a)+f(b)}{2} とはちがうよ。

  • 分母と分子の順番をそろえない:分子を f(b)−f(a)f(b)-f(a) にしたら、分母も b−ab-a(同じ順)です。f(b)−f(a)a−b\dfrac{f(b)-f(a)}{a-b} にすると符号が逆になります。
  • yy の値の平均と混同する:「平均」という言葉につられて f(a)+f(b)2\dfrac{f(a)+f(b)}{2} を計算するのは×。平均変化率は「増加量 ÷ 増加量」です。
  • 分母と分子を逆にする:x の増加量y の増加量\dfrac{x\text{ の増加量}}{y\text{ の増加量}} ではなく、y の増加量x の増加量\dfrac{y\text{ の増加量}}{x\text{ の増加量}} です。「yy が上(分子)」と覚えます。
  • 負の値のひき算でかっこを忘れる:f(1)=−1f(1)=-1 のとき、f(4)−f(1)=8−(−1)=9f(4)-f(1)=8-(-1)=9 です。8−1=78-1=7 ではありません。
  • 「中学の変化の割合」と別物と思う:よび方がちがうだけで、同じ考え方です。y=ax2y=ax^2 で xx が pp から qq まで変わるときの変化の割合は a(p+q)a(p+q) で、これも平均変化率です。

ことばの意味

「平均」はならすこと、「変化率」は変わる割合のことで、「ならして見た、変わる割合」という漢字どおりの意味です。英語では average rate of change といいます。中学では同じものを「変化の割合」とよびます。

ミニ問題

問題1 f(x)=3x+1f(x)=3x+1 で、xx が 22 から 55 まで変わるときの平均変化率を求めましょう。

答えと解き方を見る

3 です。f(5)=16f(5)=16、f(2)=7f(2)=7 なので 16−75−2=93=3\dfrac{16-7}{5-2}=\dfrac93=3。一次関数では、どの区間でも平均変化率は傾き 3 と同じになります。

問題2 f(x)=x3f(x)=x^3 で、xx が 11 から 22 まで変わるときの平均変化率を求めましょう。

答えと解き方を見る

7 です。f(2)−f(1)2−1=8−11=7\dfrac{f(2)-f(1)}{2-1}=\dfrac{8-1}{1}=7。分母が 1 のときは、yy の増加量そのものが平均変化率になります。

問題3 f(x)=x2−3xf(x)=x^2-3x で、xx が aa から a+ha+h まで変わるときの平均変化率を求めましょう。また、h→0h\to0 のときの極限を求めましょう。

答えと解き方を見る

平均変化率は 2a−3+h2a-3+h、極限は 2a−32a-3 です。

  1. f(a+h)−f(a)=(a+h)2−3(a+h)−(a2−3a)=2ah+h2−3hf(a+h)-f(a)=(a+h)^2-3(a+h)-(a^2-3a)=2ah+h^2-3h。
  2. hh でわって 2a−3+h2a-3+h。
  3. h→0h\to0 で 2a−32a-3。これが x=ax=a での微分係数 f′(a)f'(a) です。

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よくある質問

平均変化率とは簡単にいうと何ですか?

xがaからbまで変わるときに、yがxの1あたり平均どれだけ変わったかを表す数です。y の増加量 ÷ x の増加量 で求めます。

平均変化率の求め方は?

{f(b)−f(a)}÷(b−a) で求めます。例えば y=x² で x が1から3なら、(9−1)÷(3−1)=4 です。

平均変化率と変化の割合のちがいは?

同じものです。中学では「変化の割合」、高校では「平均変化率」とよびます。

平均変化率をグラフで見るとどうなりますか?

グラフ上の2点 (a, f(a)) と (b, f(b)) を結ぶ直線の傾きになります。

平均変化率と微分係数の関係は?

a から a+h までの平均変化率で h を0に近づけた極限が、x=a での微分係数 f′(a) です。

平均変化率は何年生で習いますか?

高校の数学Ⅱで、微分の入り口として習います。同じ考え方を中学3年で「変化の割合」として学びます。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(微分・積分の考え)
  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第3学年 C 関数(関数 y=ax²)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦