空間の平面の方程式 ax+by+cz+d=0|法線ベクトルと内積による証明・3点を通る平面・点と平面の距離と例題【数学C・大学受験】

空間の平面の方程式 ax+by+cz+d=0|法線ベクトルと内積による証明・3点を通る平面・点と平面の距離と例題【数学C・大学受験】

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大学受験

a(x−x0)+b(y−y0)+c(z−z0)=0a(x-x_0)+b(y-y_0)+c(z-z_0)=0

n⃗=(a, b, c)\vec n=(a,\ b,\ c) は法線ベクトル。点と平面の距離は ∣ax1+by1+cz1+d∣a2+b2+c2\dfrac{|ax_1+by_1+cz_1+d|}{\sqrt{a^2+b^2+c^2}}

この公式のポイント

  • 平面は法線ベクトルとの内積が 00 の点の集まり
  • 式は ax+by+cz+d=0ax+by+cz+d=0、係数 (a, b, c)(a,\ b,\ c) が法線
  • 3点を通る平面は2本のベクトルに垂直な n⃗\vec n から
  • 点と平面の距離は点と直線の距離と同じ形
うかるくん

うかるくん

空間の平面って、どうして1つの1次式で表せるの?

合格先生

合格先生

平面上のベクトル AP⃗\vec{AP} は、法線ベクトル n⃗\vec n といつも垂直だ。内積 n⃗⋅AP⃗=0\vec n\cdot\vec{AP}=0 を書き出すと1次式になるぞ。

空間の平面の方程式

法線ベクトルで決まる平面

点 A(x0, y0, z0)A(x_0,\ y_0,\ z_0) を通り、ベクトル n⃗=(a, b, c)\vec n=(a,\ b,\ c) に垂直な平面は

a(x−x0)+b(y−y0)+c(z−z0)=0a(x-x_0)+b(y-y_0)+c(z-z_0)=0

展開すると ax+by+cz+d=0ax+by+cz+d=0 の形(1次式)。n⃗\vec n を法線ベクトルという。

切片の形:xx 軸・yy 軸・zz 軸と (p,0,0)(p,0,0)、(0,q,0)(0,q,0)、(0,0,r)(0,0,r) で交わる平面は xp+yq+zr=1\dfrac xp+\dfrac yq+\dfrac zr=1

点と平面の距離:P(x1, y1, z1)P(x_1,\ y_1,\ z_1) と平面 ax+by+cz+d=0ax+by+cz+d=0 の距離は

∣ax1+by1+cz1+d∣a2+b2+c2\frac{|ax_1+by_1+cz_1+d|}{\sqrt{a^2+b^2+c^2}}
OA(1, 0, 0)B(0, 2, 0)C(0, 0, 3)xyz6x+3y+2z=6法線ベクトル (6, 3, 2)OH=6/√49=6/7
3点 (1, 0, 0)、(0, 2, 0)、(0, 0, 3) を通る平面 6x+3y+2z=6。原点からの距離は 6/7

証明:内積が 0 になる点の集まり

平面上に点 P(x, y, z)P(x,\ y,\ z) をとると、AP⃗=(x−x0, y−y0, z−z0)\vec{AP}=(x-x_0,\ y-y_0,\ z-z_0) は平面にそったベクトルです。法線ベクトル n⃗\vec n は平面上のどの向きとも垂直なので、内積は 00 です。

n⃗⋅AP⃗=0  ⟺  a(x−x0)+b(y−y0)+c(z−z0)=0\vec n\cdot\vec{AP}=0\iff a(x-x_0)+b(y-y_0)+c(z-z_0)=0

逆に、この式をみたす点 P は AP⃗⊥n⃗\vec{AP}\perp\vec n なので平面上にあります。だからこの式が平面の方程式です。平面上の直線 ax+by+c=0ax+by+c=0(法線ベクトル (a, b)(a,\ b))を、1つ次元を上げたものと見ることができます。

A(x₀, y₀, z₀)P(x, y, z)n=(a, b, c)APn・AP=0a(x−x₀)+b(y−y₀)+c(z−z₀)=0平面
平面上のベクトル AP と法線ベクトル n はいつも垂直

切片の形

xp+yq+zr=1\dfrac xp+\dfrac yq+\dfrac zr=1 は1次式なので平面を表し、(p,0,0)(p,0,0) を入れると 1+0+0=11+0+0=1 で成り立ちます。(0,q,0)(0,q,0)、(0,0,r)(0,0,r) も同じです。同じ直線上にない3点を通る平面はただ1つなので、これが求める平面です。

点と平面の距離

平面上の点 A(x0, y0, z0)A(x_0,\ y_0,\ z_0) から PP へのベクトル AP⃗\vec{AP} を、n⃗\vec n の向きに写した長さが距離 PHPH です。

PH=∣n⃗⋅AP⃗∣∣n⃗∣=∣a(x1−x0)+b(y1−y0)+c(z1−z0)∣a2+b2+c2PH=\frac{|\vec n\cdot\vec{AP}|}{|\vec n|}=\frac{|a(x_1-x_0)+b(y_1-y_0)+c(z_1-z_0)|}{\sqrt{a^2+b^2+c^2}}

AA は平面上にあるので ax0+by0+cz0=−dax_0+by_0+cz_0=-d。分子は ∣ax1+by1+cz1+d∣|ax_1+by_1+cz_1+d| になります(平面の点と直線の距離と同じ形)。

平面 ax+by+cz+d=0(横から)AP(x₁, y₁, z₁)HnPHPH=|n・AP| ÷ |n|=|ax₁+by₁+cz₁+d| ÷ √(a²+b²+c²)
横から見ると、AP を法線 n の向きに写した長さが PH

大学受験(数学C)での使い方

大学受験

例題1(点と法線ベクトル)

点 A(1, 2, 3)A(1,\ 2,\ 3) を通り、n⃗=(2, −1, 1)\vec n=(2,\ -1,\ 1) に垂直な平面の方程式を求めなさい。

解き方

2(x−1)−(y−2)+(z−3)=02(x-1)-(y-2)+(z-3)=0 を整理して 2x−y+z−3=02x-y+z-3=0。(AA を入れると 2−2+3−3=02-2+3-3=0 で確かめられる。)

答え 2x−y+z−3=02x-y+z-3=0

大学受験

例題2(切片の形と原点からの距離)

3点 A(1, 0, 0)A(1,\ 0,\ 0)、B(0, 2, 0)B(0,\ 2,\ 0)、C(0, 0, 3)C(0,\ 0,\ 3) を通る平面を α\alpha とする。(1) α\alpha の方程式 (2) 原点 O と α\alpha の距離 (3) △ABC の面積 を求めなさい。

解き方

(1) x1+y2+z3=1\dfrac x1+\dfrac y2+\dfrac z3=1。6倍して 6x+3y+2z=66x+3y+2z=6。
(2) ∣0+0+0−6∣36+9+4=67\dfrac{|0+0+0-6|}{\sqrt{36+9+4}}=\dfrac67。
(3) 四面体 OABC の体積は 13⋅12⋅1⋅2⋅3=1\dfrac13\cdot\dfrac12\cdot1\cdot2\cdot3=1。△ABC を底面とすると高さは (2) の 67\dfrac67 なので 13⋅S⋅67=1\dfrac13\cdot S\cdot\dfrac67=1、S=72S=\dfrac72。

答え (1) 6x+3y+2z=66x+3y+2z=6 (2) 67\dfrac67 (3) 72\dfrac72

大学受験

例題3(一般の3点を通る平面)

3点 A(1, 1, 0)A(1,\ 1,\ 0)、B(2, 0, 1)B(2,\ 0,\ 1)、C(0, 1, 3)C(0,\ 1,\ 3) を通る平面の方程式を求めなさい。

解き方

AB⃗=(1, −1, 1)\vec{AB}=(1,\ -1,\ 1)、AC⃗=(−1, 0, 3)\vec{AC}=(-1,\ 0,\ 3)。法線 n⃗=(a, b, c)\vec n=(a,\ b,\ c) はどちらとも垂直なので a−b+c=0a-b+c=0、−a+3c=0-a+3c=0。c=1c=1 とすると a=3a=3、b=4b=4。3(x−1)+4(y−1)+z=03(x-1)+4(y-1)+z=0 より 3x+4y+z=73x+4y+z=7。(B:6+0+1=76+0+1=7、C:0+4+3=70+4+3=7 で確かめられる。)

答え 3x+4y+z=73x+4y+z=7

高校の範囲をこえる内容と入試での使い方

空間ベクトルは数学Cで学びますが、平面の方程式 ax+by+cz+d=0ax+by+cz+d=0 と点と平面の距離の公式は、教科書では本文の外の「発展」として扱われることが多い内容です。そのため入試の答案では、次の使い分けが安全です。

  • 方程式を使うときは、「n⃗\vec n が AB⃗\vec{AB}、AC⃗\vec{AC} と垂直」であることを内積で示してから、n⃗⋅AP⃗=0\vec n\cdot\vec{AP}=0 として式を立てると、根拠が答案に残ります。
  • 点と平面の距離の公式は、答案では垂線の足 H を OH⃗=OP⃗+tn⃗\vec{OH}=\vec{OP}+t\vec n とおいて求めるのが基本です。公式は答えの見当づけ・検算に使うと便利です。
  • 大学の線形代数では、平面は「法線ベクトルとの内積が一定の点の集まり」として、3次元以上にも同じ形で広がります。

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

点と平面の距離の分母は a2+b2+c2\sqrt{a^2+b^2+c^2} だ。zz の係数を入れ忘れてはだめだぞ。

  • 法線ベクトルと平面上のベクトルを取りちがえる:ax+by+cz+d=0ax+by+cz+d=0 の係数 (a, b, c)(a,\ b,\ c) は平面に垂直なベクトル。平面にそった向きではない。
  • 距離の分母を忘れる・まちがえる:分母は a2+b2+c2\sqrt{a^2+b^2+c^2}。zz の係数を入れ忘れて a2+b2\sqrt{a^2+b^2} にしない。
  • 定数項 dd の符号:6x+3y+2z=66x+3y+2z=6 なら d=−6d=-6。距離の公式に入れるときは右辺を左辺に移してから。

練習問題

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

係数 (a, b, c)(a,\ b,\ c) が法線ベクトルだ。ここが大事!

  1. 大学受験 点 (2, −1, 0)(2,\ -1,\ 0) を通り、n⃗=(1, 3, −2)\vec n=(1,\ 3,\ -2) に垂直な平面の方程式は?
    答えと解説を見る(x−2)+3(y+1)−2z=0(x-2)+3(y+1)-2z=0 より x+3y−2z+1=0x+3y-2z+1=0
  2. 大学受験 点 (1, 2, 3)(1,\ 2,\ 3) と平面 2x−y+2z=12x-y+2z=1 の距離は?
    答えと解説を見る∣2−2+6−1∣4+1+4=53\dfrac{|2-2+6-1|}{\sqrt{4+1+4}}=\dfrac53
  3. 大学受験 平面 2x+3y+6z=122x+3y+6z=12 と3つの座標平面で囲まれた四面体の体積と、原点からこの平面までの距離は?
    答えと解説を見る切片は x=6x=6、y=4y=4、z=2z=2。体積 13⋅12⋅6⋅4⋅2=8\dfrac13\cdot\dfrac12\cdot6\cdot4\cdot2=8。距離 124+9+36=127\dfrac{12}{\sqrt{4+9+36}}=\dfrac{12}{7}

関連する公式

この公式に出てくる用語(数学用語辞典)

よくある質問

空間の平面の方程式とは?

点 (x₀, y₀, z₀) を通り、ベクトル (a, b, c) に垂直な平面は a(x−x₀)+b(y−y₀)+c(z−z₀)=0 と表せます。整理すると ax+by+cz+d=0 の形です。

3点を通る平面の方程式はどう求めますか?

2本のベクトル AB、AC の両方に垂直な法線ベクトルを内積で求め、点 A を通る平面の式に入れます。切片が分かるときは x/p+y/q+z/r=1 が便利です。

点と平面の距離の公式は?

点 (x₁, y₁, z₁) と平面 ax+by+cz+d=0 の距離は |ax₁+by₁+cz₁+d|/√(a²+b²+c²) です。点と直線の距離の公式と同じ形です。

平面の方程式は入試の答案で使ってよいですか?

教科書では発展扱いのことが多いので、法線ベクトルが2本のベクトルに垂直であることを内積で示してから使うと安全です。距離の公式は検算に使うと便利です。

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出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学C(ベクトル)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦