この公式のポイント
- 体積 122a3、高さ 36a
- 立方体の頂点を1つおきに結ぶと体積は立方体の ⅓
- 頂点の真下は底面の重心
- 球の中心は高さを 3:1 に分ける

まなぶくん
正四面体の頂点の真下って、底面のどこにあるの?
![合格先生]()
合格先生
底面の正三角形の重心だ。重心は中線を 2:1 に分けるから、三平方の定理で高さ 36a が出るぞ。
正四面体の公式
正四面体は、4つの面がすべて合同な正三角形の三角すいです。1辺の長さを a とすると、次のようになります。
1辺 a の正四面体
高さ h=36a体積 V=122a3表面積 S=3a2外接球の半径 R=46a内接球の半径 r=126aR:r=3:1中学受験では「立方体の頂点を1つおきに結ぶと正四面体、体積は立方体の 31」をよく使います。
立方体の頂点を1つおきに4つ選んで結ぶと正四面体。立方体から三角すい4つを切り取った形
証明
① 立方体から切り取って体積を出す(中学受験の方法)
1辺 b の立方体の頂点を1つおきに結ぶと、6本の辺はどれも立方体の面の対角線なので長さが等しく、正四面体になります。
残りの部分は、角にある三角すい4つです。1つの三角すいは、底面が直角二等辺三角形(面積 b×b÷2)、高さ b なので、体積は b×b÷2×b÷3=61b3。
V=b3−4×61b3=31b3
正四面体の1辺は立方体の面の対角線で a=2b なので、b=2a を入れると V=31⋅22a3=122a3 です。
② 高さを出す(三平方の定理)
頂点 A から底面 BCD に垂線 AH をおろすと、H は底面の正三角形の重心(外心と同じ点)になります。AB=AC=AD なので、HB=HC=HD となるからです。
底面の中線 DM の長さは 23a、重心は中線を 2:1 に分けるので DH=32⋅23a=3a。直角三角形 AHD で三平方の定理より
h2=a2−3a2=32a2⟹h=36a
体積は V=31×43a2×36a=3618a3=122a3 で、①と一致します。
底面の正三角形。頂点 A は重心 H の真上にあり、DH は中線の ⅔
③ 外接球と内接球の半径
正四面体はどの頂点から見ても同じ形なので、外接球と内接球の中心は同じ点 O で、高さ AH の上にあります。
外接球:OA=OD=R。直角三角形 OHD で OH=h−R なので、(h−R)2+3a2=R2。展開すると h2−2hR+3a2=0、h2=32a2 を入れて
R=2ha2=2a2⋅6a3=46a
(立方体を使うと、正四面体の外接球は立方体の外接球と同じなので、R=23b=23⋅2a=46a とも出せます。)
内接球:r=OH=h−R=36a−46a=126a。
体積からも出せます。O と4つの面で、高さ r の三角すい4つに分けると V=31×S×r(S は表面積)。よって r=S3V=3a23⋅122a3=126a。
R:r=46:126=3:1 なので、中心 O は高さ AH を 3:1 に分けます。
A・D と辺 BC の中点 M を通る断面。球の中心 O は高さ AH を 3:1 に分ける
中学受験(算数)での使い方
中学受験例題1(立方体から切り取る)
1辺 6 cm の立方体の頂点を1つおきに4つ結んで、正四面体を作りました。この正四面体の体積を求めなさい。
解き方
立方体の体積は 6×6×6=216(cm³)。
切り取る三角すい1つは 6×6÷2×6÷3=36(cm³)。4つで 144(cm³)。
216−144=72(cm³)。立方体の 31 になっています。
答え 72 cm³
高校受験(中学数学)での使い方
高校受験例題2(高さと体積)
1辺 6 cm の正四面体の高さと体積を求めなさい。
解き方
底面の中線は 33、重心までは 33×32=23。高さ h=62−(23)2=24=26(cm)。
底面積は 43×36=93。体積は 31×93×26=618=182(cm³)。
公式 122×216=182 とも一致します。
答え 高さ 26 cm、体積 182 cm³
大学受験(数学Ⅰ・数学C)での使い方
大学受験例題3(外接球・内接球)
1辺 6 の正四面体の外接球の半径
R と内接球の半径
r を求めよ。
解き方
高さ h=26。R=46×6=236、r=126×6=26。
検算:R+r=26=h。体積から r=S3V=4⋅933⋅182=2332=26 とも一致。
答え R=236、r=26
大学受験例題4(座標で考える)
4点
(1,1,1)、
(1,−1,−1)、
(−1,1,−1)、
(−1,−1,1) を頂点とする四面体が正四面体であることを示し、外接球の半径を求めよ。
解き方
どの2点の距離も、座標の差が2か所で ±2、1か所で 0 なので 4+4=22。6本の辺が等しいので正四面体。
原点からの距離はどれも 3 なので、外接球は原点中心・半径 3。公式 46×22=212=3 とも一致する(この4点は1辺2の立方体の頂点を1つおきに選んだもの)。
答え 外接球の半径 3
よくある間違い
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
球の中心を高さの真ん中にしてはいけない。中心は高さを 3:1 に分ける点だ。
- 頂点の真下を底面の辺の中点にする:頂点 A の真下は底面の重心。重心は中線を 2:1 に分ける。
- 体積の 31 を忘れる:正四面体は三角すい。V=31×底面積×高さ。
- 外接球と内接球の中心を高さの真ん中にする:中心は高さを 3:1 に分ける点。R は高さの 43、r は 41。
練習問題
![ひらめいたハルちゃん]()
ハルちゃん
立方体の頂点を1つおきに結べば、体積は立方体の⅓だね!
- 中学受験 1辺 10 cm の立方体の頂点を1つおきに結んでできる正四面体の体積は?
答えと解説を見る
立方体 1000 cm³ の 31。1000−4×(10×10÷2×10÷3)=1000−32000=31000。答え 33331 cm³ - 高校受験 1辺 3 cm の正四面体の高さと体積は?
答えと解説を見る
重心まで 233×32=3。高さ 9−3=6。体積 31×493×6=492。答え 高さ 6 cm、体積 492 cm³ - 大学受験 内接球の半径が 1 の正四面体の1辺の長さと体積を求めよ。
答えと解説を見る
126a=1 より a=612=26。V=122(26)3=122⋅486=83。答え 1辺 26、体積 83
関連する公式
よくある質問
正四面体の体積の公式は?
1辺 a の正四面体の体積は √2/12 a³ です。立方体の頂点を1つおきに結んだ正四面体なら、立方体の体積の1/3になります。
正四面体の高さの求め方は?
頂点の真下は底面の正三角形の重心です。重心から頂点までの長さ a/√3 を使い、三平方の定理で h=√(a²−a²/3)=√6/3 a となります。
正四面体の外接球と内接球の半径は?
外接球は √6/4 a、内接球は √6/12 a で、比は 3:1 です。中心は高さを 3:1 に分ける点にあります。
あわせて読みたい
出典・参考
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」数学 第1学年(空間図形)・第3学年(三平方の定理)
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学Ⅰ(図形と計量)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦