この公式のポイント
- 立体の中に直角三角形を見つける
- 直方体の対角線は三平方の定理を2回:a2+b2+c2
- 正四角すいの高さは対角線の半分を使う
- 切り口は辺がどの面の上かを見て1本ずつ求める

うかるくん
直方体の対角線って、立体の中をななめに通るから、どう計算するのかわからない。
![合格先生]()
合格先生
三平方の定理を2回使うんだ。底面の対角線を出してから、高さと組んだ直角三角形でもう1回。a2+b2+c2 になるぞ。
空間図形で使う三平方の定理
立体の長さは、立体の中に直角三角形を見つけて、三平方の定理(a2+b2=c2)を使って求めます。よく使う結果は次のとおりです。
空間図形の三平方の定理
直方体の対角線=a2+b2+c2- 立方体(1辺 a)の対角線:3a2=3a 面の対角線:2a
- 正四角すい(底面1辺 a、側辺 ℓ)の高さ:h=ℓ2−(22a)2
- 円すい(半径 r、母線 ℓ)の高さ:h=ℓ2−r2
- 切り口の面積:切り口の辺を、面の上の直角三角形で1本ずつ求める
直方体の対角線 AG は、底面の対角線 EG(青)を求めてから、直角三角形 AEG で求める
証明(三平方の定理を2回使う)
たて a、横 b、高さ c の直方体 ABCD-EFGH(上の面 ABCD、下の面 EFGH、E は A の真下)で、対角線 AG の長さを求めます。
- 底面 EFGH の上の直角三角形 EFG(∠F=90∘)で、EG2=a2+b2。
- 辺 AE は底面に垂直なので、底面の上のどの直線とも垂直です。だから △AEG は ∠E=90∘ の直角三角形。
- △AEG で三平方の定理を使うと、AG2=EG2+c2=a2+b2+c2。
よって AG=a2+b2+c2 です。立方体なら a=b=c なので 3a2=3a。
正四角すいの高さも同じ考え方です。頂点 O から底面に下ろした垂線の足 H は、底面の正方形の対角線の交点です。△OAH は ∠H=90∘ の直角三角形で、AH は対角線の半分(22a)なので、OH2=OA2−AH2 で高さが出ます。
正四角すいの高さ OH は、直角三角形 OAH(AH は底面の対角線の半分)で求める
切り口の面積は、切り口の各辺がどの面の上にあるかを見て、その面の中の直角三角形で長さを求めます。下の図の切り口 BDE は、3辺とも立方体の面の対角線なので、すべて 42 の正三角形です。
1辺4の立方体を B、D、E を通る平面で切ると、切り口は1辺 42 の正三角形
高校受験(中学3年)での使い方
三平方の定理は中学3年で学び、空間図形への利用は高校入試の大問でよく出ます。「どの直角三角形を使うか」を見取図の中に書きこむのがコツです。
高校受験例題1(直方体の対角線)
たて 3 cm、横 4 cm、高さ 12 cm の直方体の対角線の長さを求めなさい。
解き方
底面の対角線は 32+42=5。対角線は 52+122=169=13。
(まとめて 9+16+144=169=13 でもよい)
答え 13 cm
高校受験例題2(正四角すいの高さと体積)
底面が1辺 8 cm の正方形で、側辺がすべて 9 cm の正四角すい O-ABCD の高さと体積を求めなさい。
解き方
底面の対角線は 82、その半分 AH=42。△OAH で OH=92−(42)2=81−32=49=7。
体積は 31×8×8×7=3448。
答え 高さ 7 cm、体積 3448 cm³
高校受験例題3(切り口の面積)
1辺 4 cm の立方体 ABCD-EFGH(上の面 ABCD、下の面 EFGH、E は A の真下)を、3点 B、D、E を通る平面で切ります。切り口の面積を求めなさい。
解き方
BD、DE、EB はどれも正方形の面の対角線なので 42。切り口は1辺 42 の正三角形です。
正三角形の高さは 42×23=26。面積は 21×42×26=412=83。
答え 83 cm²
よくある間違い
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
正四角すいで、AH を底面の1辺の半分にしてはだめだ。H は対角線の交点だから、AH は対角線の半分だぞ。
- 見取図の見た目の角で直角を判断する:見取図では直角が直角に見えない。「底面に垂直な辺は底面のどの直線とも垂直」などの理由で直角を確かめる。
- 正四角すいで AH を底面の1辺の半分にする:H は対角線の交点なので、AH は対角線の半分(22a)。1辺の半分は側面の高さを求めるとき。
- 切り口の辺の長さを見た目で決める:どの面の上の線かを見て、その面の中で三平方の定理を使う。
練習問題
![「ここが大事!」と説明する合格先生]()
合格先生
直角三角形を見取図にかきこんでから計算しよう。
- 高校受験 1辺 5 cm の立方体の対角線の長さは?
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52+52+52=75=53。答え 53 cm - 高校受験 たて 2 cm、横 3 cm、高さ 6 cm の直方体の対角線の長さは?
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4+9+36=49=7。答え 7 cm - 高校受験 1辺 6 cm の立方体 ABCD-EFGH(E は A の真下、G は C の真下)を、4点 A、E、G、C を通る平面で切ります。切り口の面積は?
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切り口は長方形 AEGC。AE=6、EG は面の対角線で 62。面積は 6×62=362。答え 362 cm²
関連する公式
よくある質問
直方体の対角線の長さの公式は?
たて a、横 b、高さ c の直方体の対角線は √(a²+b²+c²) です。立方体(1辺 a)なら √3a です。
直方体の対角線の公式はなぜ成り立つのですか?
底面の対角線を三平方の定理で √(a²+b²) と求め、高さの辺と底面の対角線でできる直角三角形でもう一度三平方の定理を使うからです。
正四角すいの高さの求め方は?
頂点から底面に下ろした垂線の足は底面の対角線の交点です。側辺と、底面の対角線の半分と、高さでできる直角三角形で三平方の定理を使います。
空間図形の三平方の定理は何年生で習いますか?
三平方の定理は中学3年生で学び、空間図形への利用もそのとき学びます。
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出典・参考
- 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」数学 第3学年(三平方の定理)
最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦