

この記事の結論
- 英語の語彙力(ボキャブラリー)は「英単語」と「英熟語」の2つに分けて考え、まず英単語帳を1冊に絞って極めるのが基本です。英熟語帳もやりこみたいところですが、英単語帳のほうが大切です
- 覚え方のコツは回数・音・例文・語源の4つ。1冊を1日100語などの区切りで回し、2周目からは覚えていない語だけをくり返して、何周も重ねます(高校卒業までに学校で学ぶ単語は約4,000〜5,000語)
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この記事は「英語の勉強法【基礎編1】語彙」です。大学入試英語の勉強法【基礎編】は、次の3つでできています。
単語と熟語を覚え、文法書でルールを学び、問題集でくり返して定着させる。3つのうち一番下の土台が、この記事の「語彙力」です。単語がわからなければ、文法を知っていても文の意味はつかめません。逆に、単語の意味さえわかれば、文法があやふやでも話の流れはだいたい追えます。だから語彙は、英語の勉強のいちばん最初に、そして最後まで毎日続けるものです。
語彙力とは:英単語と英熟語の2つに分ける
語彙『ごい』とは、国語辞典の『大辞林』(三省堂)によると「ある一つの言語体系で用いられる単語の総体。」です。辞典では続けて、ある個人に限れば「その人の使う語の総量」を表すと説明され、「―が豊富だ」のような使い方が挙げられています。
英語ではVocabulary(ボキャブラリー)。一般的には単語力のことですが、ここでは
- A:英単語
- B:英熟語
の2つに分けて考えていこう。
英単語は abandon(見捨てる)のように1語で意味をもつもの、英熟語は look after(世話をする)のように2語以上がまとまって1つの意味になるものです。熟語は、知っている単語どうしの組み合わせでも、合わせると意味が変わります。look は「見る」、after は「あとに」ですが、look after は「世話をする」。だから熟語は熟語として、別に覚える必要があります。
とはいえ、熟語の中身は基本の単語です。take・get・put・give・come・go・look・make のような基本の動詞と、up・out・off・on・in・for などの前置詞・副詞の組み合わせが大半です。単語が先、熟語はその次という順番になるのはこのためです。
英単語帳のおすすめ:必ず一冊の単語帳を極めよう
A:英単語
必ず一冊の単語帳を極めよう。よほど簡単な英単語帳でない限り一冊の単語帳に絞ろう。
学校や塾、予備校で与えられた英単語帳があればその中から極める単語帳を決めよう。
高卒認定から大学受験を考えている人や、どうしても新しい単語帳を使いたい人には『ターゲット1900』をお勧めする。この『ターゲット1900』は入試にでる(入試に実際にでた)英単語を出る順に並べている単語帳です。
難関国公立大学や難関私立大学、外国語大学、外国語学部、医学部を受験する人は1900の英単語すべてを完璧に覚えよう。
(1900語だけでなく派生語など掲載されているものはすべて覚えること)
そこまでの単語力の必要がない人は後半部分の『難解な英単語』部分は無視しても良い。
また『ターゲット1900』はCD版も発売されているので『ipod』などを活用し学校への通学時に覚えることも可能だ。
※ここまでは2008年に書いた本文です。『英単語ターゲット1900』は2008年に紹介した単語帳です。音声の付き方(CD・音声ダウンロード・アプリなど)や中身の区切りは版によって変わります。今の版は書店や出版社のサイトで確かめてください。携帯音楽プレーヤーの代わりに、今はスマートフォンで音声を聞く人が多いでしょう。
なぜ「1冊」なのか
単語帳を何冊も買う人は少なくありません。友だちが使っている本が気になったり、書店で新しい本を見つけたりすると、つい手が伸びます。けれども、単語は何度も出会ってはじめて残るものです。3冊を1周ずつ読むより、1冊を3周するほうが、同じ単語に3回出会えます。しかも、どの単語帳にも基本の語は必ず載っているので、何冊も持つと「同じ基本の語を何度も、難しい語は1回ずつ」という一番もったいない形になります。
1冊に絞ると、もう1つよいことがあります。ページの場所で思い出せるようになることです。「あの単語は右ページの上のほうにあった」という記憶は、試験中に意味を思い出す手がかりになります。何周もした1冊は、自分だけの辞書になります。
単語帳の選び方:3つの見るところ
| 見るところ | 理由 | たしかめ方 |
|---|---|---|
| 学校で配られたか | 小テストと合わせて回せる。友だちと問題を出し合える | まず配られた本を候補に(元の記事のとおり) |
| 出る順・レベル別か | 大切な語から覚えられる。志望校に合わせて「どこまで」を決めやすい | 目次を見て、パートやレベルの分け方を見る |
| 音声と例文があるか | 発音と使われ方ごと覚えられる | 音声の付き方・例文の量を中で見る |
どの単語帳でも、最後は「毎日開けるかどうか」です。字の大きさやページの見やすさも大切なので、書店で中を見てから決めましょう。単語帳の選び方は「難関大学受験に使える英単語帳」、中3〜高2向けは「お勧め英単語帳&英熟語帳(中3~高1・高2)」でも紹介しています。
志望校別:ターゲット1900をどこまで覚えるか
| 志望校 | 覚える範囲(元の記事のすすめ) |
|---|---|
| 難関国公立大学・難関私立大学 | 1900語すべて+派生語など載っているものはすべて |
| 外国語大学・外国語学部・医学部 | 1900語すべて+派生語など載っているものはすべて |
| そこまでの単語力が要らない大学 | 後半の難しい単語の部分は無視してもよい。前半を完璧に |
「すべて」というのは、見出しの1900語だけではありません。たとえば見出しの語が動詞なら、同じページに名詞形や形容詞形(派生語)が載っています。decide(決める)なら decision(決定)・decisive(決定的な)。これも一緒に覚えると、1つの単語で3つの語が手に入ります。長文の中では、見出しの形より派生語の形で出てくることがよくあるので、派生語は「おまけ」ではなく「本体」と考えましょう。
英単語は何語必要?学習指導要領の語数
「単語は何語覚えればいいの?」は、受験生から一番よく聞かれる質問の1つです。目安になるのは、文部科学省の学習指導要領で決められている、学校で学ぶ語の数です。
今の学習指導要領では、小学校で600〜700語程度、中学校で1,600〜1,800語程度、高校で1,800〜2,500語程度を学びます。合わせると高校卒業までに約4,000〜5,000語程度です。文部科学省の資料では、前の学習指導要領の高校卒業レベル(約3,000語程度)からふやしたことが示されています。この記事を書いた2008年当時より、学校で出会う単語はずっと多くなっています。
大学入試の問題は、この学校で学ぶ単語を土台に作られます。難関大学では、単語帳の後半に載っているような難しめの語や、注のついた専門用語が出てくることもありますが、合否を分けるのは基本の語を確実に、速く思い出せるかです。東大の英語についても「難しい単語より基本の単語帳1冊」と考えています(東大の英単語は何語必要?)。
知らない単語が出てきたときは、前後の文から意味を推測する力も役に立ちます。推測の手がかりになるのも、まわりの基本の単語と語源の知識です。つまり「たくさん覚える」と「基本を確実に」は対立しません。1冊を何周もして基本を固めた人ほど、知らない語の意味も推測できるようになります。
英単語の覚え方:回数・音・例文・語源の4つ
単語を覚える方法はたくさん紹介されていますが、大きく分けると次の4つの道具に整理できます。どれか1つではなく、4つを組み合わせると残りやすくなります。
① 回数:一度で覚えようとしない
単語は、一度で覚えようとするより短い時間で何度も出会うほうが残ります。1語に1分かけて1回見るより、1語に数秒で6回見るほうが効果的です。人は覚えたことを時間とともに忘れていきますが、忘れかけたころに復習すると、次は忘れにくくなります。忘れ方のしくみと復習のタイミングは「エビングハウスの忘却曲線とは?」でくわしく書きました。
やり方は簡単です。単語帳の英語だけを見て、意味を言えるかどうかを1〜2秒で判断します。言えたら○、言えなかったら印をつけて次へ。考えこまないのがコツです。覚えていない語は、次の日もう一度出会えば十分です。
② 音:発音して、耳と口で覚える
目だけで覚えた単語は、リスニングでは聞き取れません。単語帳の音声を聞き、自分でも声に出して発音しましょう。アクセントの位置も一緒に覚えます。たとえば photograph(写真)は最初の pho にアクセントがありますが、photographer(写真家)は2番目の to に移ります。目で見るだけでは気づきにくいところです。
音で覚えるよさは、すき間時間に使えることです。元の記事で通学時の活用をすすめているように、電車やバスの中、歩いているときでも、音声なら単語に出会えます。毎日の通学が往復30分なら、それだけで1日30分の単語の時間になります。
③ 例文:使われ方ごと覚える
単語帳の日本語訳は、その語の意味の「代表」にすぎません。たとえば run は「走る」が有名ですが、run a company なら「会社を経営する」です。このように意味がいくつもある語(多義語)は、例文やいっしょに使われる語のセットで覚えると、長文の中でも正しく意味をとれます。
| 単語 | よく知られた意味 | 入試で狙われやすい意味 |
|---|---|---|
| run | 走る | (会社などを)経営する |
| book | 本 | 予約する |
| fine | よい・元気な | 罰金 |
| last | 最後の | 続く |
| company | 会社 | 仲間・いっしょにいること |
このような多義語は、長文の中で「よく知られた意味」で読むと、文の意味が通らなくなります。読んでいて意味がおかしいと感じたら、多義語を疑うくせをつけましょう。単語帳でも、2つ目・3つ目の意味に印をつけておくと見落としが減ります。
例文はすべて暗記しなくてかまいません。見出しの語が入った短いまとまり(run a company、make a decision など)を声に出して読むだけでも、使われ方が頭に残ります。よく似た意味の語の違い(libertyとfreedomの違いなど)も、例文で見るとはっきりします。
④ 語源:部品から意味を推測する
長い英単語の多くは、いくつかの部品が組み合わさってできています。部品の意味を知っていると、初めて見た語でも意味の見当がつきます。
| 部品 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| port | 運ぶ | import(輸入する)・export(輸出する)・transport(輸送する)・portable(持ち運べる) |
| spect | 見る | inspect(調べる)・spectator(観客)・prospect(見通し) |
| dict | 言う | predict(予言する)・dictionary(辞書)・contradict(否定する・矛盾する) |
| pre- | 前に | predict(前もって言う)・prepare(準備する)・preview(下見) |
| re- | 再び・元へ | return(戻る)・review(復習する)・recycle(再利用する) |
| -able | 〜できる | portable(運べる)・readable(読みやすい)・available(利用できる) |
語源の例として「commuteの意味」の記事も参考になります。ただし語源は覚える助けであって、すべての語に当てはまるわけではありません。部品から推測した意味は、最後に辞書や単語帳で確かめましょう。語源ばかり調べて単語帳が進まない、という本末転倒にならないように注意してください。

合格先生
単語は「1冊を何周も」! 1語に何分もかけるより、数秒ずつ何度も出会うほうが残る。音・例文・語源は、その「出会い」を濃くするための道具だぞ。
単語帳の回し方:1日何語で何周する?
1冊を極めると決めたら、次は「どう回すか」です。ここでは1900語の単語帳を例に、回し方を図にしました。数字は例なので、自分の時間に合わせて変えてください。
1周目:1日100語を「見るだけ」でもよい
1周目は、知らない語がたくさん出てきます。ここで1語ずつ完璧に覚えようとすると、何週間たっても半分も進みません。1日100語の区切りなら、1900語は約19日で1周できます。1周目は「こんな単語があった」と出会うだけでも十分です。覚えていない語には印をつけておきます。
2周目以降:印のついた語だけをくり返す
2周目は1日200語のペースで、全部を速く見直します。2回目なので、1周目よりずっと速く進みます。3周目以降は、1日400語のペースで回すか、印のついた語だけを集中してくり返します。回を重ねるごとに覚えていない語は減り、1周にかかる日数も短くなります。
毎日の流れ(例)
| 時間 | やること(例) |
|---|---|
| 朝・通学中(15分) | 前の日の区切りを音声で聞き直す |
| 放課後(20分) | 今日の区切りを「英語→意味」で速く確認し、印をつける |
| 寝る前(10分) | 今日印をつけた語だけをもう一度見る |
| 週末 | その週に印のついた語をまとめて確認 |
大切なのは、1日の量を減らしてもいいので毎日続けることです。3日分をまとめて1日でやるより、毎日少しずつのほうが残ります。勉強した範囲と周回の数を記録しておくと、続ける力になります(勉強記録(勉強ログ)のつけ方)。
テストのしかた:英語→日本語、そして日本語→英語
確認は、まず英語を見て日本語の意味を言う形で行います。長文読解ではこの向きが使われるからです。ある程度覚えてきたら、日本語を見て英語を言う(書く)練習もします。英作文で使うのはこちらの向きです。赤いシートで訳を隠す、ノートの左右に英語と意味を書いて片方を隠す、などやり方は自由です。ノートの使い方は「東大合格生のノートの取り方」も参考にしてください。
うかるくん
単語帳を2冊持ってるんですけど、どっちも半分くらいで止まってます……。新しいのを買ったほうがいいですか?
合格先生
新しい本は買わなくていい。学校で配られたほう、または中を見て続けやすいほうを1冊選んで、もう1冊はしまおう。1冊を最後まで、何周もするのが一番の近道だ。
サクラちゃん
1周目で覚えられない単語が多くて、落ちこみます。
合格先生
1周目は覚えられなくて当たり前。印をつけて次へ進めばいい。2周目、3周目で印が減っていくのを楽しみにしよう。
英熟語の覚え方:単語帳をやりこむことのほうが重要
B:英熟語
英熟語帳も一冊やりこみたいところだが、英単語帳をやりこむことのほうが重要だ。
詳しくは⇒『英熟語参考書』
熟語帳の選び方の全体は上の「英熟語 参考書のおすすめと選び方」、1冊にしぼって直前期に仕上げる方法は「英熟語 おすすめ参考書『合格英熟語300』」で書いています。ここでは、英単語との関係で熟語をどう覚えるかを見ていきます。
熟語は「動詞+前置詞・副詞」の組み合わせが多い
| 熟語 | 意味 | 中の単語 |
|---|---|---|
| look after | 世話をする | look(見る)+after |
| put off | 延期する | put(置く)+off(離れて) |
| give up | あきらめる・やめる | give(与える)+up |
| take part in | 参加する | take(取る)+part(部分)+in |
| in spite of | 〜にもかかわらず | in+spite+of |
熟語を覚えるときは、中の単語のイメージを手がかりにすると残りやすくなります。たとえば off は「離れて」なので、put off は「予定を(今から)離して置く」→「延期する」。すべての熟語がこれで説明できるわけではありませんが、前置詞・副詞のイメージ(up は「上へ・すっかり」、out は「外へ・最後まで」など)を知っていると、似た熟語をまとめて覚えられます。
単語帳と熟語帳の時間の割り振り
元の記事のとおり、優先するのは英単語帳です。単語帳が2〜3周回るまでは、熟語は単語帳に載っている例文の中で出会えば十分です。単語帳がある程度固まってきたら、熟語帳を1冊選んで並行して回します。熟語帳も単語帳と同じく「1冊を何周も」が基本です。
中学の英単語に不安がある人・高卒認定から受ける人へ
単語帳を開いても知らない語ばかりで、1ページも進まない。そんなときは、単語帳のレベルが今の自分に合っていない可能性があります。高校の単語帳は、中学で学ぶ約1,600〜1,800語を知っている前提で作られています。中学の単語があやふやなまま高校の単語帳に進むと、例文の中の単語までわからず、覚えるべき見出しの語に集中できません。
このような人は、まず中学の教科書や中学レベルの単語集で、中学の単語を総点検しましょう。中学の単語は数が少なく、すでに見たことのある語が多いので、1〜2週間ほどで一通り確かめられる人が多いはずです(期間は目安です)。そのうえで高校の単語帳の前半(基本の語)に進めば、1日100語の区切りでも無理なく回せます。
元の記事では、高卒認定(高等学校卒業程度認定試験)から大学受験を考えている人に『ターゲット1900』をすすめています。学校で配られた単語帳がない人は、出る順に並んだ単語帳を1冊選び、前半の基本の語から始めるのがよいでしょう。独学の人ほど「1冊を何周も」の原則が効きます。何をやるかに迷う時間がなくなり、その分を単語に出会う時間にあてられるからです。
反対に、中学の単語に自信がある人や、単語帳がすでに2〜3周回っている人は、前半の基本の語をくり返しすぎる必要はありません。印のついた語と後半の語に時間を使い、過去問で出会った知らない語を単語帳で確かめる段階に進みましょう。自分が今どの段階にいるかを知ることが、時間のむだを減らす一番の近道です。
学年別の計画:高1・高2・高3・直前期
| 時期 | やること(目安) |
|---|---|
| 高1 | 中学で学んだ単語の総点検。単語帳の前半(基本の語)を回し始める |
| 高2 | 単語帳を少なくとも1周、できれば2〜3周。文法書・文法問題集と並行 |
| 高3 春〜夏 | 単語帳を何周も回して仕上げる。熟語帳も1冊並行して回す |
| 高3 秋 | 過去問で出会った知らない語を、単語帳で探して確認(載っていれば印、なければメモ) |
| 直前期 | 新しい本に手を出さず、印のついた語だけを総点検 |
高3の秋からは、長文問題や過去問の時間がふえます。そのときに単語が固まっていないと、1つの長文を読むのに何度も辞書を引くことになり、演習がはかどりません。高3の夏までに単語帳1冊を何周か回しておけると、秋からの過去問に集中できます。
直前期は、新しい単語帳を買うより、今まで回してきた1冊の印のついた語を見直すほうが確実です。直前期の教材の絞り方は「入試直前期の勉強法」で書きました。
もちろん、今が高3の秋だからといってあきらめる必要はありません。1日の量をふやし、1周目を速く終わらせて、2周目・3周目を回しましょう。単語は、直前まで伸ばせる分野です。
共通テスト・2次試験で語彙はどう問われる?
共通テスト:速く読むための語彙
大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)の英語は、リーディング100点(80分)とリスニング100点(解答30分)です。リーディングは長文やグラフ・広告などの資料を読む問題が中心で、単語の意味を単独で問う問題はありません。そのかわり、たくさんの英文を時間内に読み切る必要があります。1語ずつ意味を思い出すのに時間がかかると、最後まで読み終わりません。共通テストでは、見てすぐ意味がわかるところまで単語を固めることが大切です。2027年の日程・時間は「2027年 共通テストの時間割」、直前の仕上げは「共通テスト英語の総仕上げ」をどうぞ。
リスニングでは、知っている単語でも音で聞いてわからなければ点になりません。単語を覚えるときに音声を使う(覚え方②)のは、ここで効いてきます。
2次試験:和訳と英作文で「正確に使える」語彙
国公立大学の2次試験(個別学力検査)や私立大学の記述問題では、英文和訳や英作文が出ます。和訳では、多義語の意味を文脈に合わせて選ぶ力が問われます(覚え方③の例文が生きます)。英作文では、意味がわかるだけでなく自分で正しく使える単語が必要です。
英作文で大切なのは、難しい単語を使うことではありません。つづりや使い方に自信のない難しい語より、確実に使える基本の語で正しい文を書くほうが点になります。日本語でよく使うカタカナ語が英語では通じない、という落とし穴もあります(和製英語 一覧)。京大の英語のように和訳と英作文が中心の大学をめざす人は、「京大英語のおすすめ参考書」の順番も参考にしてください。東大の英単語の本として知られる『東大英単』については「『東大英単』とは?」で紹介しています。
英単語の覚え方でよくある間違い
| よくある間違い | どうすればよいか |
|---|---|
| 何冊も単語帳を買う | 1冊に絞り、何周も回す(元の記事の主張) |
| 1語に時間をかけすぎる | 1〜2秒で判断して印をつけ、次の日にまた出会う |
| つづりだけを目で眺める | 音声を聞き、声に出して発音とアクセントも覚える |
| 日本語訳を1つだけ覚える | 多義語は例文やいっしょに使われる語のセットで |
| 派生語を飛ばす | 名詞形・形容詞形も一緒に。長文では派生語の形で出る |
| 熟語ばかりやる | 単語帳を先に。熟語は単語帳が回ってから並行で |
| 覚えたつもりで復習しない | 印のついた語を、間をあけて何度も見直す |
どれも、やっている本人は気づきにくい間違いです。「何時間も単語をやっているのに覚えられない」と感じたら、この表で自分のやり方を見直してみてください。多くの場合、時間が足りないのではなく、回数が足りないのです。
辞書の使い方:単語帳とあわせて
またお勧めの辞書については⇒『お勧めの電子辞書』
単語帳は「入試によく出る意味」にしぼって載せているので、長文や過去問で単語帳と違う意味に出会ったら、辞書で確かめましょう。辞書を引いたら、その意味を単語帳の余白に書きこんでおくと、単語帳が自分専用の1冊に育っていきます。調べた語の例文を1つ声に出して読むと、記憶にも残ります。
辞書を引くときは、品詞と発音記号もいっしょに見る習慣をつけましょう。同じつづりでも品詞によって意味や発音が変わる語があるからです。辞書を引く手間を惜しまない人ほど、語彙は確実に伸びていきます。
単語を楽しく覚える:英語の記事・ドラマ・クイズ
単語帳だけでは飽きてしまう人は、英語にふれる場面をふやしましょう。海外ドラマで英語を学ぶ方法は「海外ドラマで英語の勉強法(FRIENDS)」、英語は読めるのに話せない人の練習法は「英語が話せない人の勉強法」で紹介しています。単語帳で覚えた語にドラマや記事の中で出会うと、「あ、この単語だ」と記憶がぐっと強くなります。単語帳で覚える→実際の英語で出会う、のくり返しが、語彙を「使える」ものにしていきます。
英語の勉強の全体の流れは「大学受験の英語勉強法まとめ【英語学習大作戦】」にまとめています。単語・熟語・文法・読解・英作文・リスニングのどこから手をつけるかに迷ったら、まずそちらで全体を見てください。
サクラちゃん
英作文で難しい単語を使ったほうが、点が高くなりそうな気がするんですけど……。
合格先生
つづりや使い方があやふやな難しい語は、まちがえると減点になる。英作文は、確実に使える基本の語で正しく書くのが一番だ。
うかるくん
じゃあ、単語帳の基本の語を「英語→意味」だけじゃなく「意味→英語」でも言えるようにすればいいんですね!
合格先生
そのとおり! 読める単語を、少しずつ書ける単語に変えていこう。
まとめ:英単語・英熟語の勉強法
- 語彙力は英単語と英熟語の2つ。やりこむのは英単語帳が先
- 単語帳は必ず1冊に絞って極める。学校で配られた本があればそこから選ぶ。新しく選ぶなら『ターゲット1900』
- 難関大・外国語大学・外国語学部・医学部は全部+派生語まで。そうでなければ後半の難しい部分は飛ばしてよい
- 覚え方は回数・音・例文・語源の4つを組み合わせる
- 1日の区切りを決めて何周も。2周目からは印のついた語だけ
- 高校卒業までに学校で学ぶ単語は約4,000〜5,000語。基本の語を確実に、速く

サクラちゃん
単語帳は1冊にしぼって、音声を聞きながら1日100語ずつ。印のついた語だけを何周も! 熟語はそのあとで並行ですね。
単語帳選びや勉強の進め方で迷ったら「受験の質問・相談」で受け付けています。受験生どうしの情報交換は、受験掲示板「100点BBS」の共通テスト掲示板でもできます。
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よくある質問
英単語は何語覚えればいいですか?
今の学習指導要領では、小学校から高校までに合わせて約4,000〜5,000語程度を学びます。大学受験では、まず単語帳1冊の語(派生語を含む)を確実に覚えることが目標です。
英単語帳は何冊やればいいですか?
1冊で十分です。よほど簡単な単語帳でない限り、1冊に絞って何周もくり返します。学校で配られた単語帳があれば、その中から極める1冊を決めます。
ターゲット1900は全部覚える必要がありますか?
難関国公立大学・難関私立大学・外国語大学・外国語学部・医学部を受ける人は、1900語すべてと派生語まで覚えるのがおすすめです。そこまでの単語力が要らない人は、後半の難しい単語の部分は飛ばしてもかまいません。
英単語の覚え方のコツは?
一度で覚えようとせず、短い時間で何度も出会うことです。音声を聞いて発音し、例文で使われ方を見て、語源も手がかりにすると残りやすくなります。
英単語と英熟語はどちらを先に覚えるべきですか?
英単語が先です。熟語の多くは基本の単語の組み合わせなので、単語帳がある程度回ってから熟語帳を並行して進めます。
あわせて読みたい
- 英語の勉強法(目次)
- 英文法の参考書(文法書)の選び方と使い方【英語の勉強法 基礎編2】
- 英文法・語法問題集のおすすめと使い方【英語の勉強法 基礎編3】
- 英熟語 参考書のおすすめと選び方
- 東大の英単語は何語必要?
- エビングハウスの忘却曲線とは?
出典・参考
- 『大辞林』(三省堂)「語彙」の項(定義の1文を引用)
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 外国語編 英語編」、文部科学省の資料「外国語教育の抜本的強化のイメージ」(小学校600〜700語程度・中学校1,600〜1,800語程度・高校1,800〜2,500語程度、高校卒業レベル 約3,000語程度→約4,000〜5,000語程度)
- 大学入試センター「令和9年度大学入学共通テスト実施要項」(英語リーディング・リスニングの配点と時間)
- 書名は2008年の記事で紹介した本(英単語ターゲット1900)。今の版の中身・音声の付き方は書店で確認してください
- 語源・熟語・多義語の例は代表的な英和辞典による。「1日100語」「約19日」「毎日の流れ」などの数字は例です
最終更新:2026年10月22日/作成:大学受験合格大作戦












