等式とは?意味と等式の性質をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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等式とは

等号「=」を使って、2 つの数や式が等しいことを表した式です。x+3=10x+3=10 のように、=の左側を左辺、右側を右辺といいます。両辺に同じ数をたす・ひく・かける・(0 以外で)わる をしても、等式は成り立ちます。

読み方:とうしき/英語:equality/習う学年:中学1年(等式の性質)

うかるくん

うかるくん

等式と方程式って、何がちがうんですか? どっちも=がありますよね。

合格先生

合格先生

=で結んだ式は全部等式。そのうち、x=7x=7 のような特定の値のときだけ成り立つものを方程式というんだ。等式のほうが広い言葉だよ。

この用語のポイント

  • 等式=「=」で 2 つのものが等しいことを表した式。左辺・右辺・両辺
  • 両辺に同じことをしても成り立つ(たす・ひく・かける・0 以外でわる)
  • 方程式(特定の値で成立)も恒等式(いつでも成立)も、等式の仲間

やさしく言うと

等式は、等号「=」を使って、2 つの数や式が等しいことを表した式です。=の左側を左辺、右側を右辺、両方あわせて両辺といいます。

  • てんびん:左の皿に「重さ xx g の箱」と「3g のおもり」、右の皿に「10g のおもり」をのせてつりあったら、x+3=10x+3=10 と書けます。等式は、つりあったてんびんです。
  • 代金:1 こ 80 円のパンを aa こ買ったときの代金が bb 円なら、80a=b80a=b。「代金 = ねだん × こ数」という関係を、等式で表しています。
  • 単位:1m=100cm1\text{m}=100\text{cm} も、長さが等しいことを表す等式です。

まとめると、等式は「左と右が同じ大きさです」という文を、数学の記号で短く書いたものです。

x + 3 = 10 x310 左辺 右辺 左と右がつりあう = 等しい 「=」の左側を左辺、右側を右辺、両方あわせて両辺という
つりあったてんびんが等式。左辺 x+3x+3 と右辺 10 が等しい
指さして説明するうかるくん

うかるくん

「=」は「答えはこれ」ではなく、「左と右が等しい」という意味なんだ!

等式の例と、等式ではないもの

○ 等式

  • 4+5=94+5=9(文字がなくても等式)
  • x+3=10x+3=10(方程式)
  • 2(x+1)=2x+22(x+1)=2x+2(恒等式)
  • S=12ahS=\dfrac12ah(公式も等式)
  • 80a=b80a=b(数量の関係を表す)
  • y=2x+1y=2x+1(関数の式も等式)

× 等式ではないもの・まちがった等式

  • 3x+13x+1(=がない。ただの式)
  • x<4x<4(不等号で結んだ不等式)
  • 2+3=5+4=92+3=5+4=9(等しくないものを=でつないでいる)
  • a≠ba\ne b(「等しくない」を表す)
  • x+3→10x+3\to10(矢印は等号ではない)

等式に文字が入っていても、入っていなくてもかまいません。大事なのは、「=」で 2 つのものが等しいことを表しているかどうかです。

図で見る

てんびんがつりあっているとき、両方の皿に同じことをすれば、つりあいはくずれません。両方に 2g ずつのせても、両方から 3g ずつ取っても、つりあったままです。これが等式の性質です。

A = B ならば… ① 同じ数をたすA+C = B+C② 同じ数をひくA−C = B−C③ 同じ数をかけるA×C = B×C④ 同じ数でわるA÷C = B÷C ④ は C が 0 でないときだけ(0 ではわれない)
両辺に同じことをしても、等式は成り立つ(わるときは 0 以外で)
サクラちゃん

サクラちゃん

どうして「0 でわる」だけはだめなんですか?

合格先生

合格先生

たとえば 0×3=0×50\times3=0\times5 は正しい等式だよね。両辺を 0 でわってよいなら 3=53=5 になってしまう。0 でわると、まちがった式が作れてしまうから、0 でわることはしないんだ。

このほか、「A=B なら B=A」(両辺を入れかえてもよい)という性質もあります。10=x+310=x+3 を x+3=10x+3=10 と書き直してもかまいません。

等式の性質の使い方

等式の性質を使うと、方程式を解いたり、式を変形したりできます。

性質使い方の例
① 両辺に同じ数をたすx−3=5x-3=5 → 両辺に 3 をたして x=8x=8
② 両辺から同じ数をひくx+3=10x+3=10 → 両辺から 3 をひいて x=7x=7
③ 両辺に同じ数をかけるx4=2\dfrac x4=2 → 両辺に 4 をかけて x=8x=8
④ 両辺を同じ数でわる(0 以外)5x=205x=20 → 両辺を 5 でわって x=4x=4

①・②をまとめて、項を符号を変えて反対の辺へ移すことを移項といいます。方程式の計算でいつも使う方法ですが、その正体は、等式の性質①・②です。

また、S=12ahS=\dfrac12ah のような等式を「h=⋯h=\cdots」の形に直すことを、「hh について解く」といいます。これも等式の性質を使います。

等式の仲間:方程式と恒等式

文字の入った等式は、文字にどんな数を入れると成り立つかで、仲間分けできます。

等式(=で結んだ式) 数の等式3 + 4 = 7文字がない 方程式x + 3 = 10x=7 のときだけ成り立つ 恒等式2(x+1) = 2x+2どんな x でも成り立つ 成り立たない等式x + 1 = xどんな x でも成り立たない 文字に入れる数によって、成り立つかどうかが変わる
方程式は特定の値だけで、恒等式はどんな値でも成り立つ
  • 方程式:文字に特定の値を入れたときだけ成り立つ等式。x+3=10x+3=10 は x=7x=7 のときだけ成り立ちます。その値を解といい、解を求めることを「方程式を解く」といいます。
  • 恒等式:文字にどんな値を入れても成り立つ等式。2(x+1)=2x+22(x+1)=2x+2 は、xx がいくつでも成り立ちます。展開や因数分解の式は恒等式です。

つまり、方程式も恒等式も、等式の仲間です。「等式」はいちばん広い言葉で、その中に方程式や恒等式がふくまれています。

テスト・入試ではこう出る

等式の性質は中学 1 年で、一次方程式といっしょに習います。中学 2 年では「等式を〜について解く」問題(3x−2y=63x-2y=6 を yy について解く、など)がよく出ます。高校入試では、文章題で数量の関係を等式で表す問題がよく出ます。高校の数学Ⅱでは、恒等式の係数を求める問題や、「等式の証明」(左辺と右辺が等しいことを式変形で示す)を学びます。

例題1(等式の変形)

等式 3x−2y=63x-2y=6 を yy について解きなさい。

  1. 3x3x を右辺へ移すため、両辺から 3x3x をひく:−2y=6−3x-2y=6-3x
  2. 両辺を −2-2 でわる:y=6−3x−2y=\dfrac{6-3x}{-2}
  3. 整理する:y=32x−3y=\dfrac32x-3

答え y=32x−3y=\dfrac32x-3(たしかめ:x=2x=2 のとき y=0y=0。もとの式に入れると 6−0=66-0=6 で成り立つ)

例題2(等式の性質で方程式を解く)

方程式 2x3=4\dfrac{2x}3=4 を、等式の性質を使って解きなさい。

  1. 両辺に 3 をかける(性質③):2x3×3=4×3\dfrac{2x}3\times3=4\times3 より 2x=122x=12
  2. 両辺を 2 でわる(性質④):x=6x=6

答え x=6x=6(たしかめ:2×63=4\dfrac{2\times6}3=4)。どの行も「両辺に同じことをした」ので、等しい関係がこわれていません。

本で説明するサクラちゃん

サクラちゃん

左辺と右辺に「同じこと」をする。それさえ守れば、等式はくずれないのね。

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

両辺を文字でわるときは、0 にならないかをたしかめよう!

× まちがい 2+3 = 5+4 = 9 2+3(=5)と 5+4(=9)は等しくない! ○ 正しい 2+3 = 5 5+4 = 9
=でつないでよいのは、等しいものどうしだけ
  • =を「答えを書く記号」と思う:計算の流れをそのまま横につないで「2+3=5+4=92+3=5+4=9」と書くのは×。2+32+3 と 5+45+4 は等しくないので、この=はうそです。等しいものどうしだけを=で結び、別の計算は行を変えて書きます。
  • 片方の辺にだけ操作する:x+3=10x+3=10 で、左辺から 3 をひいたのに右辺はそのままで「x=10x=10」とするのは×。両辺から 3 をひいて x=7x=7 です。
  • 0 かもしれない数でわる:x2=3xx^2=3x の両辺を xx でわると、x=0x=0 という解を見落とします。文字でわるときは、0 にならないかたしかめます。
  • 等式の一部の項にだけかける:x2+1=3\dfrac x2+1=3 の両辺に 2 をかけるとき、x+1=6x+1=6 とするのは×。左辺のすべての項にかけて x+2=6x+2=6 です。
  • 等式と方程式を同じものと考える:方程式は等式の一部です。2(x+1)=2x+22(x+1)=2x+2 のような恒等式も、3+4=73+4=7 のような数の等式も、等式です。

ことばの由来・歴史

等式の「等」は「ひとしい」という意味です。等号「=」は、イギリスのレコード(Robert Recorde)が 1557 年の本で使い始めたとされています。レコードは「2 本の平行線ほど等しいものはない」として、この記号を選んだと伝えられています。

英語では、等式を equality(イクオリティ)、等号を equals sign(イコール サイン)といいます。equation は方程式の意味で使うことが多い言葉です。

ミニ問題

問題1 次のうち、等式はどれですか。すべて選びましょう。
(ア) 3x+13x+1 (イ) 2x−1=52x-1=5 (ウ) x<4x<4 (エ) 4+5=94+5=9

答えと解き方を見る

(イ) と (エ) です。等式は「=」で 2 つの式を結んだものです。(ア) は=がない、ただの式です。(ウ) は不等号 << で結んだ不等式です。(エ) のように文字がなくても、=で結んでいれば等式です。

問題2 三角形の面積の公式 S=12ahS=\dfrac12ah を、hh について解きましょう。

答えと解き方を見る

h=2Sah=\dfrac{2S}a です。

  1. 両辺を入れかえる:12ah=S\dfrac12ah=S
  2. 両辺に 2 をかける:ah=2Sah=2S
  3. 両辺を aa でわる(aa は辺の長さなので 0 ではない):h=2Sah=\dfrac{2S}a

問題3 x2=3xx^2=3x の両辺を xx でわって「x=3x=3」と答えました。この解き方は正しいですか。

答えと解き方を見る

正しくありません。xx が 0 かもしれないのに、xx でわったからです(0 でわることはできません)。実際、x=0x=0 も 02=3×00^2=3\times0 を満たします。正しくは x2−3x=0x^2-3x=0、x(x−3)=0x(x-3)=0 より、x=0, 3x=0,\ 3 です。

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

等式とは何ですか?

等号「=」を使って、2つの数や式が等しいことを表した式です。x+3=10や4+5=9などが等式です。

左辺・右辺とは何ですか?

等号の左側の式を左辺、右側の式を右辺といいます。左辺と右辺をあわせて両辺といいます。

等式の性質とは何ですか?

等式の両辺に同じ数をたしても、ひいても、かけても、0でない同じ数でわっても、等式は成り立つという性質です。

なぜ0でわってはいけないのですか?

0でわることを認めると、0×3=0×5から3=5のような、まちがった等式が作れてしまうからです。

等式と方程式のちがいは?

等式は=で結んだ式全体のことで、方程式はそのうち文字に特定の値を入れたときだけ成り立つ等式です。

等式は何年生で習いますか?

中学1年で等式の性質を習い、一次方程式を解くのに使います。

出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)解説 数学編」第1学年 A 数と式(一元一次方程式・等式の性質)
  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅱ(いろいろな式)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦