相関係数とは?意味と求め方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

相関係数とは?意味と求め方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

合格大作戦 数学用語辞典 › 確率・統計

大学受験

相関係数とは

2つのデータの直線的な関係の強さを、−1-1 から 11 までの数で表したものです。1に近いほど強い正の相関(右上がり)、−1-1 に近いほど強い負の相関(右下がり)、0に近いほど相関が弱いことを表します。共分散 ÷(標準偏差の積)で求めます。

読み方:そうかんけいすう/英語:correlation coefficient/習う学年:数学Ⅰ(データの分析)

うかるくん

うかるくん

勉強時間とテストの点の相関係数が0.8なら、勉強すれば点が上がるって証明できたんですか?

合格先生

合格先生

相関係数がわかるのは、いっしょに増える傾向があることまでなんだ。原因と結果かどうかは、別の考察が必要だよ。

この用語のポイント

  • −1≤r≤1-1\le r\le1。1に近い=強い正の相関、−1に近い=強い負の相関
  • r=sxysxsyr=\dfrac{s_{xy}}{s_x s_y}(共分散 ÷ 標準偏差の積)
  • 表すのは直線的な関係だけ。因果関係はわからない

やさしく言うと

相関係数は、2つのデータが「いっしょに増える・減る」関係がどれくらい強いかを、−1-1 から 11 までの数で表したものです。身近な例で考えてみましょう。

  • 身長と体重:背の高い人ほど体重も重い傾向があります。こういう関係を正の相関といい、相関係数はプラスになります。
  • 気温と温かい飲み物の売上:気温が高い日ほど、温かい飲み物は売れにくくなります。一方が増えるともう一方が減る関係は負の相関で、相関係数はマイナスです。
  • 誕生日の日にちとテストの点:ふつうは関係がないので、相関係数は 0 に近くなります。
正の相関(右上がり)r = 0.94 負の相関(右下がり)r = −0.94 ほとんど相関なしr = −0.15 曲線の関係r = 0
右上がりは+、右下がりは−、ばらばらは0に近い。曲線の関係でも0になることがある

まとめると、相関係数は「散布図の点が、どれだけ1本の直線のまわりに集まっているか」を表す数です。

図で見る:相関係数のものさし

−1−0.500.51 ← 強い負の相関 強い正の相関 → 相関が弱い r=−1:全部の点が右下がりの直線上 r=1:全部の点が右上がりの直線上 r は必ず −1 以上 1 以下
相関係数は −1 から 1 まで。はしに近いほど関係が強い
相関係数 rr散布図の様子呼び方
1 に近い右上がりの直線に近い強い正の相関
0 に近い直線的な傾向がない相関がほとんどない
−1 に近い右下がりの直線に近い強い負の相関

「どこから強いと言うか」の目安(0.7以上なら強い、など)は本によってちがいます。入試では問題文の指示にしたがいます。

指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

点が直線にぎゅっと集まるほど、rr は 11 や −1-1 に近づくのね!

求め方

変量 x, yx,\ y の共分散 sxys_{xy} を、それぞれの標準偏差 sx, sys_x,\ s_y の積で割ります。

r=sxysx sy,sxy=1n{(x1−x‾)(y1−y‾)+⋯+(xn−x‾)(yn−y‾)}r=\frac{s_{xy}}{s_x\,s_y},\qquad s_{xy}=\frac1n\left\{(x_1-\overline{x})(y_1-\overline{y})+\cdots+(x_n-\overline{x})(y_n-\overline{y})\right\}

5人の数学 xx と理科 yy(10点満点)で計算してみます。どちらも平均は7点です。

人xxyyx−7x-7y−7y-7積
145−3−26
266−1−11
378010
487100
5109326
合計13

共分散は sxy=13÷5=2.6s_{xy}=13\div5=2.6。偏差の2乗の合計は xx が 9+1+0+1+9=209+1+0+1+9=20、yy が 4+1+1+0+4=104+1+1+0+4=10 なので、sx=20÷5=2s_x=\sqrt{20\div5}=2、sy=10÷5=2s_y=\sqrt{10\div5}=\sqrt2 です。よって

r=2.62×2≈0.92r=\frac{2.6}{2\times\sqrt2}\approx0.92

となり、強い正の相関があるとわかります。

4567891056789 + + − − x の平均 7 y の平均 7 xy 点が赤い区画(偏差の積+)に多い → r は+(約0.92)
平均の線で4つに分けると、点は偏差の積が+の区画(赤)に多い

図のように、平均の線で4つに分けると、右上と左下の区画では偏差の積がプラス、左上と右下ではマイナスです。点がプラスの区画に多いほど共分散が大きくなり、rr もプラスになります。標準偏差で割るので、単位を変えても(cm を m にしても)rr は変わりません。

うかるくん

うかるくん

共分散だけでも、プラスかマイナスかはわかりますよね。どうして標準偏差で割るんですか?

合格先生

合格先生

共分散は、データの単位や散らばりの大きさで値が変わってしまうんだ。cm で測るか m で測るかで、数字がまるでちがう。標準偏差で割ると、いつも −1-1 から 11 の間におさまって、ちがうデータどうしでも強さをくらべられるようになるんだよ。

相関係数でわかること・わからないこと

○ わかること

  • 2つの変量の直線的な関係の強さ
  • 関係の向き(正か負か)
  • 単位がちがうデータどうしの関係の強さの比較
  • 散布図の点が直線にどれだけ集まっているか
  • r=±1r=\pm1 なら全部の点が1本の直線上にあること

× わからないこと

  • 原因と結果の関係(因果関係)
  • 曲線のような関係があるかどうか
  • 散布図の直線の傾きの大きさ(r=1r=1 でも傾きが1とは限らない)
  • データの平均や散らばりの大きさ
  • 外れ値があるかどうか(散布図を見ないとわからない)

外れ値に注意

相関係数は、ほかから大きく離れた点(外れ値)に強く引っぱられます。下の図では、ばらばらの10個の点に、遠い点を1つ足しただけで、相関係数がほぼ 0 から 0.8 くらいまで変わっています。

10 個の点r = −0.07遠い点を 1 つ足すとr = 0.82 点 1 つで r が大きく変わる → 散布図も必ず見る
外れ値が1つあるだけで、r は大きく変わる

だから、相関係数の数字だけを見て判断せず、散布図をかいて点の様子も確かめることが大切です。

テスト・入試ではこう出る

相関係数は高校の数学Ⅰ「データの分析」で習います。大学入学共通テストなどでは、散布図と相関係数の組み合わせを選ぶ問題、表から共分散・相関係数を計算する問題、データを変換したときの変化を答える問題がよく出ます。

例題1(計算する)

4人のデータ (x, y)(x,\ y) が (1, 1)(1,\ 1)、(2, 3)(2,\ 3)、(3, 2)(3,\ 2)、(4, 4)(4,\ 4) のとき、相関係数を求めなさい。

  1. 平均は xx が 1+2+3+44=2.5\dfrac{1+2+3+4}4=2.5、yy も 1+3+2+44=2.5\dfrac{1+3+2+4}4=2.5。
  2. 偏差は xx:−1.5, −0.5, 0.5, 1.5-1.5,\ -0.5,\ 0.5,\ 1.5、yy:−1.5, 0.5, −0.5, 1.5-1.5,\ 0.5,\ -0.5,\ 1.5。
  3. 偏差の積の和:2.25−0.25−0.25+2.25=42.25-0.25-0.25+2.25=4。偏差の2乗の和:xx も yy も 2.25+0.25+0.25+2.25=52.25+0.25+0.25+2.25=5。
  4. r=45×5=45=0.8r=\dfrac{4}{\sqrt{5\times5}}=\dfrac45=0.8(共分散・標準偏差の 1n\dfrac1n は分子と分母で消える)。

答え r=0.8r=0.8(強い正の相関)

例題2(データの変換)

変量 x, yx,\ y の相関係数は 0.60.6 です。z=−2y+10z=-2y+10 とするとき、xx と zz の相関係数を求めなさい。

  1. z=−2y+10z=-2y+10 のとき、zz の偏差は yy の偏差の −2-2 倍、標準偏差は ∣−2∣=2|-2|=2 倍になる。
  2. 共分散 sxz=−2sxys_{xz}=-2s_{xy}、標準偏差 sz=2sys_z=2s_y。
  3. rxz=−2sxysx×2sy=−sxysxsy=−0.6r_{xz}=\dfrac{-2s_{xy}}{s_x\times2s_y}=-\dfrac{s_{xy}}{s_xs_y}=-0.6。

答え −0.6-0.6(「+10+10」は関係なく、かける数の符号だけが効く)

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

相関は因果ではない。それに、r=0r=0 でも曲線の関係はありうるよ!

  • 相関があれば原因と結果だと思う:アイスの売上と水の事故の数には正の相関がありますが、どちらも「暑さ」で増えるだけです。このような見かけの関係を疑似相関といいます。
  • r=0r=0 を「まったく関係ない」と読む:y=x2y=x^2 のような曲線の関係でも、r=0r=0 になることがあります(最初の図の右下)。相関係数が表すのは直線的な関係だけです。
  • 外れ値を見落とす:1つだけ大きく離れた点があると、rr が大きく変わります。数値だけでなく、散布図も必ず見るようにしましょう。
  • rr を直線の傾きと思う:傾きが急でもゆるやかでも、点が直線にぴったり並べば r=1r=1 です。rr は傾きではなく、まとまりの強さを表します。
  • データの変換で rr も変わると思う:全部に同じ数をたしたり、正の数をかけたりしても rr は変わりません。負の数をかけたときは符号だけが反対になります。

ことばの意味

「相関」は「たがいに関係する」という意味で、2つの量がいっしょに変わる関係を表します。英語では correlation coefficient といい、correlation は「たがいの(co-)関係(relation)」という意味です。「係数」は、式の中で量にかかる数のことです。

ミニ問題

問題1 あるクラスで「1日のゲームの時間」と「1日の勉強時間」の相関係数を調べると、次のどれかでした。「ゲームの時間が長い人ほど、勉強時間が短い傾向がはっきりある」とき、最も近いものはどれですか。(ア)0.80.8 (イ)0.10.1 (ウ)−0.8-0.8

答えと解き方を見る

(ウ)−0.8-0.8 です。一方が大きいほどもう一方が小さい傾向は負の相関で、相関係数はマイナスになります。「はっきりある」ので、−1-1 に近い −0.8-0.8 が最も近いです。

問題2 変量 x, yx,\ y の共分散が −6-6、xx の標準偏差が 3、yy の標準偏差が 4 のとき、相関係数を求めましょう。

答えと解き方を見る

−0.5-0.5 です。r=sxysxsy=−63×4=−0.5r=\dfrac{s_{xy}}{s_x s_y}=\dfrac{-6}{3\times4}=-0.5。共分散がマイナスなので、相関係数もマイナスになります。

問題3 3人のデータ (x, y)(x,\ y) が (2, 6)(2,\ 6)、(4, 4)(4,\ 4)、(6, 2)(6,\ 2) のとき、相関係数を求めましょう。

答えと解き方を見る

−1-1 です。

  1. 平均は xx が 4、yy が 4。偏差は xx:−2, 0, 2-2,\ 0,\ 2、yy:2, 0, −22,\ 0,\ -2。
  2. 偏差の積の和は −4+0−4=−8-4+0-4=-8、偏差の2乗の和はどちらも 4+0+4=84+0+4=8。
  3. r=−88×8=−1r=\dfrac{-8}{\sqrt{8\times8}}=-1。

3点はすべて直線 y=−x+8y=-x+8 の上にあるので、r=−1r=-1 になります。

関連する公式・用語

公式辞典で、くわしい証明と例題を見る

あわせて覚えたい用語

よくある質問

相関係数の求め方は?

2つの変量の共分散を、それぞれの標準偏差をかけたもので割ります。共分散は、2つの偏差をかけた値の平均です。

相関係数が0のときは関係がないのですか?

直線的な関係がないという意味で、まったく関係がないとは限りません。放物線のような曲線の関係でも、相関係数が0になることがあります。

相関係数はどの範囲の値になりますか?

いつも−1以上1以下です。1や−1になるのは、すべての点が1本の直線の上にあるときです。

単位を変えると相関係数は変わりますか?

変わりません。cmをmにするなど、正の数をかけたり同じ数をたしたりしても同じです。負の数をかけると符号だけが反対になります。

疑似相関とは何ですか?

2つの量に直接の関係がないのに、別の原因(たとえば気温)によっていっしょに増減するため、相関があるように見えることです。

相関係数は何年生で習いますか?

高校の数学Ⅰ「データの分析」で、散布図・共分散とあわせて習います。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅰ(データの分析:散布図・相関係数)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦