散布図とは?読み方・かき方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

散布図とは?読み方・かき方をわかりやすく【例題・問題つき】|合格大作戦 数学用語辞典

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大学受験

散布図とは

2つの量の組(たとえば身長と体重)を、座標平面の点で表した図です。点が右上がりに並べば正の相関、右下がりなら負の相関があると読みとれます。

読み方:さんぷず/英語:scatter plot/習う学年:数学Ⅰ(データの分析)

サクラちゃん

サクラちゃん

散布図って、折れ線グラフと何がちがうんですか?

合格先生

合格先生

折れ線グラフは時間の変化を見る図。散布図は2つの量の関係を見る図だよ。だから点を線でつながないんだ。

この用語のポイント

  • 散布図=2つの量の組を点で表した図。1つの組が1つの点
  • 右上がり=正の相関、右下がり=負の相関、ばらばら=相関なし
  • 目盛りで見え方が変わる。強さは相関係数で比べる。相関は原因とは限らない

やさしく言うと

散布図は、2つの量の組を、座標平面の点で表した図です。身のまわりには、2つの量が関係していそうな例がたくさんあります。

  • 気温とアイスの売上:暑い日ほど、アイスはよく売れそうです。
  • 身長と体重:背の高い人ほど、体重も重い傾向がありそうです。
  • 勉強時間とテストの点:長く勉強した人ほど、点が高いかもしれません。

本当にそうなっているかを、目で見て確かめるのが散布図です。たとえば、ある店の10日間の「最高気温」と「アイスの売上」を調べたとします(説明用の例です)。1日分のデータ(25℃, 60個)を、横25・縦60の位置に1つの点としてかきます。10日分かくと、点が10個並んだ図ができます。

1520253035020406080100 (25℃, 60個) 最高気温(℃) 売上(個)
1日分のデータが1つの点。点が右上がりに並ぶと「気温が高い日ほど売れる」傾向がわかる
日12345678910
気温(℃)18202223252728303133
売上(個)30353445605870728590
机で勉強するうかるくん

うかるくん

1つの点に、2つの数(横と縦)が入っているんだね。表より傾向が見やすい!

まとめると、散布図は「2つの量がいっしょにどう動くか」を、点の並び方で見る図です。

散布図のかき方

  1. 横軸と縦軸を決める:ふつうは、原因になりそうな量(気温)を横軸、結果になりそうな量(売上)を縦軸にします。
  2. 目盛りを決める:いちばん小さい値と大きい値が入るように、等しい間かくで目盛りをつけます。0 から始めなくてもかまいません。
  3. 点を打つ:1 組のデータ(25℃, 60個)ごとに、横 25・縦 60 の位置に点を 1 つ打ちます。同じ位置に 2 つ重なるときは、印を変えるなどして分かるようにします。
  4. 全体の並び方を見る:点は線でつながず、右上がりか、右下がりか、ばらばらかを読みとります。

散布図に向くデータ・向かないデータ

○ 散布図に向く(2つの量の組)

  • 身長と体重(1人に2つの量)
  • 気温とアイスの売上(1日に2つの量)
  • 数学の点と理科の点(1人に2つの点数)
  • 勉強時間とテストの点(1人に2つの量)
  • 車の速さと止まるまでのきょり(1回の実験に2つの量)
  • 都道府県の人口と面積(1つの県に2つの量)

× 散布図に向かない

  • クラスの身長の分布だけ(量が1つ → ヒストグラム)
  • 1年間の気温の変化(時間の流れ → 折れ線グラフ)
  • 好きな教科の割合(→ 円グラフ・帯グラフ)
  • 学年ごとの人数(くらべるだけ → 棒グラフ)
  • 1人の生徒の 5 回分のテストの点(量が1つ)
  • クラスの点数の散らばり(→ 箱ひげ図)

散布図にできるのは、1つのもの(人・日・県など)について、2つの量がセットになったデータです。

図で見る:点の並び方の3つの型

正の相関 右上がり 負の相関 右下がり 相関なし ばらばら
右上がりは正の相関、右下がりは負の相関、ばらばらは相関なし
点の並び方関係例
右上がり正の相関(一方が大きいほど、他方も大きい)気温とアイスの売上
右下がり負の相関(一方が大きいほど、他方は小さい)気温と温かい飲み物の売上
ばらばら相関がない出席番号とテストの点

点が直線に近い形に集まっているほど、相関が強いといいます。広くちらばっていれば相関が弱いです。関係の強さを数で表したものが相関係数で、−1-1 から 11 までの値をとります。上のアイスの例では、相関係数は約0.98で、とても強い正の相関です。

サクラちゃん

サクラちゃん

散布図って、折れ線グラフみたいに点を線でつないじゃだめなんですか?

合格先生

合格先生

つながないよ。散布図の点は、ちがう日や人のデータで、順番に意味がないんだ。全体の並び方を見るのが散布図の読み方だよ。

目盛りで見え方が変わる

同じデータでも、軸の目盛りの取り方によって、点の集まり方の見え方が変わります。

0100200300400152535縦軸 0〜400 20406080100152535縦軸 20〜100 同じデータでも、目盛りで傾向の見え方が変わる
左は縦軸が広すぎて平たく見える。右は右上がりがはっきり見える

見た目だけで「強い関係」「弱い関係」と決めず、目盛りを確かめましょう。強さをきちんと比べたいときは、相関係数を計算します。

直線 y=x を引いて読む

同じ満点のテストの点数どうしなら、散布図に直線 y=xy=x を引くと読みやすくなります。直線の上側の点は「縦の量のほうが大きい」、下側の点は「横の量のほうが大きい」データです。

30405060708090100405060708090100 y=x 上側:理科のほうが高い 下側:数学のほうが高い 数学(点) 理科(点)
直線 y=x の上側は理科のほうが高い人、下側は数学のほうが高い人

相関があっても「原因」とは限らない

散布図で相関が見えても、一方がもう一方の原因だとは決められません。たとえば夏には、アイスの売上と、熱中症で運ばれる人の数の間に正の相関が見られることがあります。でもアイスが熱中症の原因なのではなく、どちらも気温が高いと増えるからです。このように、2つの量の両方に関係する別の量がかくれていることがあります。

テスト・入試ではこう出る

散布図は、高校の数学Ⅰ「データの分析」で、相関係数とあわせて習います。大学入学共通テストなどでは、散布図から相関の正負や強さを読む問題、散布図と相関係数・箱ひげ図を組み合わせる問題、直線 y=xy=x を使って条件に合う点を数える問題がよく出ます。

例題1(直線 y=x で数える)

上の図は、10 人の数学と理科のテストの点(どちらも 100 点満点)の散布図です。理科の点が数学の点より高い人は何人ですか。

  1. 「理科の点が数学の点より高い」は、(数学, 理科) =(x, y)=(x,\ y) で y>xy>x。つまり直線 y=xy=x より上側の点。
  2. 上側の点を数えると、(40, 55)、(50, 60)、(60, 70)、(70, 75)、(80, 85)、(85, 90) の 6 個。
  3. 直線の上にちょうどのる点(同じ点数の人)はいない。

答え 6 人

例題2(相関を読む)

上の図から、数学の点と理科の点にはどんな相関があるといえますか。

  1. 図を見ると、点は全体として右上がりに並んでいる。
  2. 右上がりなので正の相関。点は直線に近い形に集まっているので、相関はかなり強い。
  3. よって、相関係数は 1 に近い正の値と考えられる(計算すると約 0.85)。

答え 正の相関がある(数学の点が高い人ほど、理科の点も高い傾向)

まちがえやすい点

腕でバツを作る合格先生

合格先生

点は線でつながない。見るのは全体の並び方だよ!

  • 右上がり・右下がりを逆に読む:左から右へ進むと点が上がっていくのが「右上がり」で、正の相関です。
  • 外れ値に引っぱられる:1つだけ離れた点(たとえば、イベントで特別に売れた日)に目をうばわれず、全体の傾向を見ます。外れ値があれば、その理由も考えます。
  • 横軸と縦軸の量を取りちがえる:(気温, 売上)の順なら、横が気温、縦が売上です。点をかくときも読むときも、軸の名前を確かめましょう。
  • 相関を「原因と結果」と思いこむ:相関があるのは「いっしょに変わる傾向」があるということだけです。原因かどうかは、別に考える必要があります。
  • 相関があれば全員にあてはまると思う:正の相関があっても、身長が高いのに体重が軽い人もいます。散布図は全体の傾向を表すものです。

ことばの由来

「散布」は「まきちらす」という意味で、点がまきちらされたように見える図なので散布図といいます。英語では scatter plot(スキャター プロット)で、scatter も「まきちらす」という意味です。「相関図」と呼ばれることもありますが、高校の教科書では「散布図」が使われます。

ミニ問題

問題1 次の 2 つの量の散布図をかくと、どんな相関がありそうですか。「正の相関」「負の相関」「相関がない」で答えましょう。
(1) 身長と体重 (2) 気温と、温かい飲み物の売上 (3) 出席番号と、テストの点

答えと解き方を見る

(1) 正の相関:身長が高い人ほど体重が重い傾向があります。
(2) 負の相関:気温が高い日ほど、温かい飲み物は売れにくくなります。
(3) 相関がない:出席番号は名前の順などで決まり、点数とは関係しません。
どれも「傾向」で、すべての人や日にあてはまるわけではありません。

問題2 散布図で、点が右下がりの直線の近くに集まっていました。相関係数に最も近いものを選びましょう。
ア 0.90.9 イ 0.10.1 ウ −0.1-0.1 エ −0.9-0.9

答えと解き方を見る

エ(−0.9-0.9)です。右下がりは負の相関なので、相関係数は負。直線の近くに集まっているほど関係が強く、−1-1 に近くなります。ウの −0.1-0.1 は、ほとんど相関がないときの値です。

問題3 夏のある町で、「アイスがよく売れる日ほど、熱中症で運ばれる人が多い」という散布図ができました。アイスを食べることが熱中症の原因だといえますか。

答えと解き方を見る

いえません。どちらも「気温が高い日ほど多くなる」ので、気温を通して同じように増えていると考えられます。散布図や相関係数でわかるのは「いっしょに増える(減る)傾向」までで、原因と結果の関係(因果関係)までは決められません。

ひらめいたサクラちゃん

サクラちゃん

点の並び方で相関を読む。でも原因とは限らない、がポイントね!

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よくある質問

散布図とは何ですか?

2つの量の組を、横軸と縦軸のある平面に点で表した図です。点の並び方から、2つの量の関係が読みとれます。

散布図の読み方は?

点が右上がりに並んでいれば正の相関、右下がりなら負の相関、ばらばらなら相関がないと読みます。直線に近いほど関係が強いです。

散布図の点は線でつなぎますか?

つなぎません。散布図は2つの量の関係を見る図なので、点の並び方全体を見ます。

相関があれば、原因と結果の関係がありますか?

そうとは限りません。アイスの売上と熱中症の人数のように、気温という別の量が両方に関係していることがあります。

散布図に直線y=xを引くのはなぜですか?

2つの量をくらべやすくするためです。直線の上側の点は縦の量のほうが大きく、下側の点は横の量のほうが大きいデータです。

散布図は何年生で習いますか?

高校の数学Ⅰ「データの分析」で、相関係数とあわせて習います。

出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅰ(データの分析:散布図・相関係数)

最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦