合格大作戦 数学用語辞典 › 関数
大学受験
合成関数とは
2つの関数をつないで1つにした関数です。u=g(x) の値を y=f(u) に入れてできる y=f(g(x)) を、f と g の合成関数といい、(f∘g)(x) と書きます。先に g、次に f の順です。
読み方:ごうせいかんすう/英語:composite function/習う学年:数学Ⅲ(関数)。合成関数の微分も数学Ⅲ
![うかるくん]()
うかるくん
f∘g って、左から読んで「先に f」ですよね?
![合格先生]()
合格先生
逆なんだ。f(g(x)) と同じ意味だから、x にいちばん近い g が先。内側から計算すると覚えよう。
この用語のポイント
- 合成関数 = 2つの関数をつないだもの。(f∘g)(x)=f(g(x))
- 右に書いた g が先。内側の式を外側の x に代入
- f∘g と g∘f はふつうちがう
やさしく言うと
合成関数は、2つの関数をつないで1つにしたものです。1つ目の関数で出てきた答えを、そのまま2つ目の関数に入れます。
- 工場のベルトコンベア:1つ目の機械で板を切り、そのまま2つ目の機械で色をぬる。2台をまとめて「切ってぬる機械」と見たものが合成関数です。
- お店の値段:まず 100 円引き、次に消費税 10% をかける。「100 円引き」と「1.1 倍」の2つの関数をつないだものです。順番を逆にすると、値段が変わります。
- 両がえ:円をドルにかえ、そのドルをユーロにかえる。2回の両がえをまとめると、「円からユーロへ」の1回の両がえと見られます。
g(x)=x+1(1をたす)と f(x)=x2(2乗する)をこの順につなぐと、f(g(x))=(x+1)2 になります。
先に g、次に f。まとめると f(g(x))まとめると、合成関数は「前の関数の出力を、次の関数の入力にする」ことでできる関数です。
書き方と求め方
求めるときは、内側の式をそのまま外側の x に代入します。
例:f(x)=x2、g(x)=x+1
(f∘g)(x)=f(x+1)=(x+1)2
(g∘f)(x)=g(x2)=x2+1
記号 ∘ は「まる」と読み、f∘g は「エフ まる ジー」と読むことが多いです。
合成関数の例と、合成関数ではないもの
○ 合成関数
- f(x)=x2、g(x)=x+1 の f(g(x))=(x+1)2
- f(x)=sinx、g(x)=2x の f(g(x))=sin2x
- f(x)=x、g(x)=x2+1 の f(g(x))=x2+1
- f(x)=2x、g(x)=3x の f(g(x))=23x
- 逆関数との合成:f(f−1(x))=x
× 合成関数ではないもの
- f(x)g(x)=x2(x+1)(これは積)
- f(x)+g(x)=x2+x+1(これは和)
- g(x)f(x)=x+1x2(これは商)
- f(x) と g(x) のグラフを重ねてかいたもの(ならべただけ)
- f(1)+g(1) のような値のたし算
合成関数かどうかは、片方の答えを、もう片方の入力に入れているかで決まります。2つの式をかけたり、たしたりするのは合成ではありません。
図で見る
数の集まりを3つならべると、合成関数のしくみがよく見えます。x の集まりから、g で u の集まりへ、f で y の集まりへうつります。
x → u → y と2回うつすのを、x → y の1回と見たものが合成関数途中の u を飛ばして、x から y へ一気にうつす対応が合成関数 f(g(x)) です。0 は 1 をへて 1 へ、1 は 2 をへて 4 へ、2 は 3 をへて 9 へうつります。
逆に、むずかしそうな関数を「内側と外側」に分けて見ることもできます。
(2x+1)³ は、内側 u=2x+1 と外側 y=u³ の合成![うかるくん]()
うかるくん
わざわざ内側と外側に分けるのは、何の役に立つんですか?
![合格先生]()
合格先生
数学Ⅲの合成関数の微分で大活やくするよ。(2x+1)3 を展開しなくても、「外側を微分して、内側の微分をかける」で 3(2x+1)2×2 とすぐ求まるんだ。
順番を変えると別の関数
上の例で x=1 を入れると、(f∘g)(1)=4、(g∘f)(1)=2 でちがいます。合成関数は、順番を変えると、ふつうは別の関数になります。
f(g(x)) と g(f(x)) はちがうグラフになるお店の値段のたとえでも同じです。1000 円の品物を「100 円引き → 1.1 倍」にすると 990 円、「1.1 倍 → 100 円引き」にすると 1000 円で、順番によって答えが変わります。
![ひらめいたサクラちゃん]()
サクラちゃん
f∘g は、f(g(x)) と書き直せば、どっちが先かすぐ分かるね!
![指し棒で説明する合格先生]()
合格先生
合成の順番を変えると、ちがう関数になることが多いぞ。
テスト・入試ではこう出る
合成関数は数学Ⅲの「関数」で習います。テストや入試では、(f∘g)(x) を式で求める問題、f∘g=g∘f となる条件を求める問題、合成した関数の定義域・値域を考える問題が出ます。いちばん大事なのは、そのあとの合成関数の微分(数学Ⅲ)で、ここでつまずくと微分・積分の計算全体が苦しくなります。
例題1(合成関数を求める)
f(x)=2x−1、g(x)=x2+3 のとき、(f∘g)(x) と (g∘f)(x) を求めなさい。
- (f∘g)(x)=f(g(x))=f(x2+3)。f の x を x2+3 におきかえて、2(x2+3)−1=2x2+5。
- (g∘f)(x)=g(f(x))=g(2x−1)。g の x を 2x−1 におきかえて、(2x−1)2+3=4x2−4x+4。
- たしかめ:x=1 で、f(g(1))=f(4)=7、2+5=7。g(f(1))=g(1)=4、4−4+4=4。
答え (f∘g)(x)=2x2+5、(g∘f)(x)=4x2−4x+4
例題2(内側を求める)
f(x)=x+2 とします。(f∘g)(x)=3x2 となる関数 g(x) を求めなさい。
- f(g(x))=g(x)+2 なので、g(x)+2=3x2。
- g(x)=3x2−2。
- たしかめ:f(3x2−2)=3x2−2+2=3x2。
答え g(x)=3x2−2
まちがえやすい点
![腕でバツを作る合格先生]()
合格先生
f∘g は右の g が先! f(g(x)) と書き直すとまちがえないよ。
- 順番を逆にする:(f∘g)(x) は、右に書いた g が先です。左から読むと逆に思えるので注意します。
- f∘g=g∘f だと思う:上の例のように、ふつうは成り立ちません。
- 定義域を確かめない:f(x)=x、g(x)=x−3 なら、f(g(x))=x−3 は x≧3 でしか考えられません。g の値が f の定義域に入るかを確かめます。
- 積とまちがえる:(f∘g)(x) を f(x)×g(x) と計算するのは×。f(x)=x2、g(x)=x+1 なら、f(x)g(x)=x3+x2 ですが、(f∘g)(x)=(x+1)2 です。
- 代入するときにかっこを忘れる:f(x)=x2 に g(x)=x+1 を入れるとき、x+12 と書くのは×。(x+1)2 のように、かっこごと代入します。
ことばの由来
「合成」は、2つ以上のものを合わせて1つにするという意味です。英語では composite function(コンポジット・ファンクション)といい、composite も「組み合わせてできた」という意味です。2つの関数を合成することを composition(コンポジション)ともいいます。
ミニ問題
問題1 f(x)=3x、g(x)=x−2 のとき、(f∘g)(4) を求めましょう。
答えと解き方を見る
6 です。先に g:g(4)=4−2=2。次に f:f(2)=3×2=6。(f∘g)(4)=f(g(4)) なので、右の g から計算します。
問題2 f(x)=x2、g(x)=2x+3 のとき、(g∘f)(x) を求めましょう。
答えと解き方を見る
2x2+3 です。(g∘f)(x)=g(f(x))=g(x2)。g の式の x を x2 におきかえて 2x2+3。(2x+3)2 は逆の順番 (f∘g)(x) です。
問題3 f(x)=x1 のとき、(f∘f)(x) を求めましょう(x=0)。
答えと解き方を見る
x です。f(f(x))=f(x1)=x11=x。「逆数の逆数はもとの数」なので、2回つなぐともとにもどります。f は自分自身の逆関数になっています。
関連する公式・用語
公式辞典で、くわしい証明と例題を見る
あわせて覚えたい用語
よくある質問
合成関数とは簡単にいうと何ですか?
2つの関数をつないで1つにした関数です。g で計算した結果を、そのまま f に入れます。
f∘g はどちらを先に計算しますか?
右に書いた g を先に計算します。(f∘g)(x) は f(g(x)) と同じ意味です。
f∘g と g∘f は同じですか?
ふつうはちがいます。f(x)=x²、g(x)=x+1 なら、f(g(x))=(x+1)²、g(f(x))=x²+1 です。
f∘g の記号は何と読みますか?
「エフ まる ジー」と読むことが多いです。f(g(x)) と同じ意味です。
合成関数は何の役に立ちますか?
複雑な関数を、内側と外側の簡単な関数に分けて考えられます。数学Ⅲの合成関数の微分で特によく使います。
合成関数は何年生で習いますか?
高校の数学Ⅲの「関数」で習います。合成関数の微分も数学Ⅲです。
出典・参考
- 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)解説 数学編」数学Ⅲ(極限:関数、微分法)
最終更新:2026年10月13日/作成:大学受験合格大作戦