分数関数・無理関数のグラフ|漸近線 x=p, y=q の理由・(ax+b)/(cx+d) の直し方・無理方程式の見かけの解と例題【数学Ⅲ・大学受験】

分数関数・無理関数のグラフ|漸近線 x=p, y=q の理由・(ax+b)/(cx+d) の直し方・無理方程式の見かけの解と例題【数学Ⅲ・大学受験】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › 関数

大学受験

y=kx−p+q  (漸近線 x=p, y=q)y=\frac{k}{x-p}+q\ \ (\text{漸近線}\ x=p,\ y=q)

y=kxy=\dfrac kx を (p, q)(p,\ q) だけ平行移動

この公式のポイント

  • 分数関数は漸近線 x=px=p、y=qy=q
  • ax+bcx+d\dfrac{ax+b}{cx+d} は割り算して直す
  • 無理方程式は2乗したら確かめる
  • 分数不等式はグラフで(分母を払わない)
うかるくん

うかるくん

x+2=x\sqrt{x+2}=x を2乗して出た2つの解、両方とも答えでいいの?

合格先生

合格先生

よくない。2乗すると −x+2=x-\sqrt{x+2}=x の解もまざる。必ずもとの式で確かめよう。

分数関数・無理関数のグラフ

グラフの基本

  • 分数関数 y=kx−p+qy=\dfrac{k}{x-p}+q:y=kxy=\dfrac kx を xx 方向に pp、yy 方向に qq 平行移動した直角双曲線。漸近線は x=px=p、y=qy=q
  • y=ax+bcx+dy=\dfrac{ax+b}{cx+d} は、割り算して y=kx−p+qy=\dfrac{k}{x-p}+q の形に直す
  • 無理関数 y=a(x−p)y=\sqrt{a(x-p)}:y=axy=\sqrt{ax} を xx 方向に pp 平行移動。放物線の半分の形で、y≥0y\ge0
x=1y=1y=2/(x−1)+1y=2/x
y=2x−1+1y=\dfrac{2}{x-1}+1 は y=2xy=\dfrac2x(灰色)を右に1、上に1平行移動したもの

証明:平行移動と漸近線

y=f(x)y=f(x) のグラフを xx 方向に pp、yy 方向に qq 平行移動すると y−q=f(x−p)y-q=f(x-p)(二次関数の平行移動と同じ)。y=kxy=\dfrac kx の漸近線は x=0x=0 と y=0y=0 なので、移動後は x=px=p と y=qy=q です。

xx が pp に近づくと kx−p\dfrac{k}{x-p} の分母が0に近づき、値はいくらでも大きく(小さく)なる。xx が限りなく大きくなると kx−p→0\dfrac{k}{x-p}\to0 で y→qy\to q。これがグラフが近づいていく直線(漸近線)の意味です。

無理方程式の「見かけの解」

(2, 2) 交点x=−1 は見かけの解y=√(x+2)y=x点線:y=−√(x+2)
y=x+2y=\sqrt{x+2} と y=xy=x の交点は1つだけ。2乗すると現れる x=−1x=-1 は交点ではない

x+2=x\sqrt{x+2}=x を2乗すると x+2=x2x+2=x^2、x=2, −1x=2,\ -1。ところが x=−1x=-1 では左辺 =1=1、右辺 =−1=-1 で成り立ちません。2乗すると −x+2=x-\sqrt{x+2}=x(点線のグラフ)の解までまざるからです。無理方程式は、2乗したら必ず確かめる(または x≥0x\ge0 の条件をつける)。

大学受験(数学Ⅲ)での使い方

大学受験

例題1(分数関数)

y=2x+1x−1y=\dfrac{2x+1}{x-1} のグラフの漸近線を求めなさい。

解き方

2x+1=2(x−1)+32x+1=2(x-1)+3 なので y=3x−1+2y=\dfrac{3}{x-1}+2。漸近線は x=1x=1、y=2y=2。

答え x=1x=1、y=2y=2

大学受験

例題2(無理方程式)

方程式 x+2=x\sqrt{x+2}=x を解きなさい。

解き方

右辺 ≥0\ge0 より x≥0x\ge0。2乗して x2−x−2=0x^2-x-2=0、(x−2)(x+1)=0(x-2)(x+1)=0。x≥0x\ge0 より x=2x=2。

答え x=2x=2

大学受験

例題3(分数不等式)

不等式 2x−1+1>x\dfrac{2}{x-1}+1>x をグラフを使って解きなさい。

解き方

交点:2x−1+1=x\dfrac{2}{x-1}+1=x の分母を払って 2+(x−1)=x(x−1)2+(x-1)=x(x-1)、x2−2x−1=0x^2-2x-1=0、x=1±2x=1\pm\sqrt2。

図1の曲線が直線 y=xy=x より上にある範囲を読むと x<1−2, 1<x<1+2x<1-\sqrt2,\ 1<x<1+\sqrt2。

答え x<1−2, 1<x<1+2x<1-\sqrt2,\ 1<x<1+\sqrt2

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

kx−p\dfrac{k}{x-p} の漸近線を x=−px=-p とするな。正しくは x=px=p だ。

  • 分数不等式で分母を払う:分母が負だと不等号の向きが変わる。グラフで考える。
  • 無理方程式で確かめない:見かけの解がまざる。
  • 漸近線を x=−px=-p とする:kx−p\dfrac{k}{x-p} の漸近線は x=px=p。

練習問題

指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

分数不等式は、グラフをかいて上下を読もう

  1. 大学受験 y=x+3x+1y=\dfrac{x+3}{x+1} の漸近線を求めなさい。
    答えと解説を見るy=2x+1+1y=\dfrac{2}{x+1}+1。x=−1x=-1、y=1y=1
  2. 大学受験 方程式 2x+3=x\sqrt{2x+3}=x を解きなさい。
    答えと解説を見るx≥0x\ge0、x2−2x−3=0x^2-2x-3=0。答え x=3x=3
  3. 大学受験 y=x−1y=\sqrt{x-1} の定義域と値域を答えなさい。
    答えと解説を見る定義域 x≥1x\ge1、値域 y≥0y\ge0

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よくある質問

分数関数の漸近線は?

y=k/(x−p)+q の漸近線は x=p と y=q です。

y=(ax+b)/(cx+d) のグラフのかき方は?

分子を分母で割って y=k/(x−p)+q の形に直し、y=k/x を平行移動します。

無理方程式で確かめが必要なのはなぜ?

両辺を2乗すると、もとの式では成り立たない見かけの解がまざることがあるからです。

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出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学Ⅲ(極限)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦