京大受験は数学が重要!学部別の配点比率と、得点力がつくまでの勉強法・過去問の始め時
京都大学時計台

この記事の結論

  • 京都大学(京大)の入試では、数学1科目が総点の13〜32%を占めます(2027年度・前期日程)。経済学部(理系)は総点950点のうち数学300点、理学部は1225点のうち数学300点です。
  • 数学は得点力がつくまでいちばん時間がかかる科目です。数学が苦手な理系の人は、受験勉強の半分くらいを数学にあてるつもりで臨みましょう。過去問は1月まで待たず、秋ごろから少しずつ始めて京大のレベルを体で覚えます。
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この記事は、京大理系を目指す浪人生「とらさん」からいただいた質問への回答をもとにしています。2015年に書いた記事ですが、2026年10月に、今の入試(大学入学共通テスト、2027年度入学者選抜要項の配点)に合わせて書き直しました。学部別の配点を図にして、「数学がどれだけ重いか」を数字で確かめられるようにしています。

京大理系志望・とらさんからの質問

お世話になっております。京大理系志望のとらです。先日は進路相談の質問に答えていただきありがとうございました。

(前回の質問と回答⇒とらさんからの相談。京大経済学部と工学部どちらにするべきか?)

今回は勉強に関する質問なのですが、数学がおそらく他の人より遅れていて、どのような問題数を進めて行くかで迷っています。今は青チャの例題を進めていて重要例題まで何周もしてると完璧になるのが8、9月くらいかな、という感じです。分量的に厳しいかと思うので例題が終わったら別のに進みたいのですが過去問と青チャ例題の間に挟めるようなオススメはないでしょうか?

もう一つ、過去問を始める期間に関してですが、理数はセンターがほとんどないのと同じで、さらに自分は浪人生なので1月くらいから始めようかなと思っていたのですが、これではおそいでしょうか?

よろしくお願いします。

質問は大きく2つです。①青チャートの例題のあと、過去問までの間に何をはさめばよいか。②過去問は1月から始めても間に合うか。この2つに答える前に、まず「京大の入試で数学がどれだけ重いか」を配点で確かめておきましょう。

京大 数学 配点:学部別に見ると数学はこれだけ重い

京大の一般選抜(前期日程)は、大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)と、京大独自の個別学力検査(2次試験)の合計で合否が決まります。どの学部も2次試験の比率が高いのが特徴です(くわしくは「京都大学の学部別 配点一覧」)。

そのなかで、2次の数学に何点が割りふられているかを学部ごとに並べたのが次の図です。数字は京都大学が公表している令和9年度(2027年度)入学者選抜要項の配点です。

2次試験の数学の配点(点)と総点に占める割合 理系の区分 文系の区分 総合人間学部(文系)200点(24%)総合人間学部(理系)200点(24%)文学部100点(13%)教育学部(文系)150点(16%)教育学部(理系)200点(22%)法学部150点(17%)経済学部(文系)150点(18%)経済学部(理系)300点(32%)理学部300点(24%)医学部 医学科250点(20%)医 人間健康科学科200点(20%)薬学部200点(22%)工学部250点(24%)農学部200点(19%) ( )は総点に占める割合。令和9年度入学者選抜要項より作図
図1 京大の学部別、2次試験の数学の配点(2027年度・前期日程)

理系は250〜300点が中心

理学部と経済学部(理系)が300点、医学部医学科と工学部が250点です。総合人間学部(理系)・教育学部(理系)・医学部人間健康科学科・薬学部・農学部も200点あります。工学部の配点は「京大工学部の配点」でもくわしく書いています。

文系でも数学は100〜200点

京大は文系の学部でも2次試験に数学があります。総合人間学部(文系)は200点、法学部・教育学部(文系)・経済学部(文系)は150点、文学部は100点です。「文系だから数学はそこそこでいい」とは言えないのが京大の入試です。

学部・区分2次の数学2次の合計総点総点に占める数学
総合人間学部(文系)20065082524%
総合人間学部(理系)20070082524%
文学部10050075013%
教育学部(文系)15065091516%
教育学部(理系)20065091522%
法学部15060088517%
経済学部(文系)15055085018%
経済学部(理系)30065095032%
理学部300975122524%
医学部 医学科2501000127520%
医学部 人間健康科学科200750102520%
薬学部20070092022%
工学部250800102524%
農学部200700105019%

表の「2次の合計」は、2次試験の国語・地歴・数学・理科・外国語の合計です。総点は共通テストの点(合否判定に使う点)を足したものです。

京大 数学 比率:総点の内訳で見る

次に、総点を100%として、共通テスト・2次の数学・2次のほかの科目に分けて見てみます。赤い部分が2次の数学です。

総点の内訳(100%で見ると) 共通テスト 2次の数学 2次のほかの科目 総合人間学部(文系)24%総合人間学部(理系)24%文学部13%教育学部(文系)16%教育学部(理系)22%法学部17%経済学部(文系)18%経済学部(理系)32%理学部24%医学部 医学科20%医 人間健康科学科20%薬学部22%工学部24%農学部19% 赤い部分の%が、総点に占める2次の数学の割合
図2 京大の学部別、総点に占める2次の数学の割合

経済学部(理系)は約32%、理学部・工学部・総合人間学部は約24%です。数学1科目だけで、総点の4分の1から3分の1近くを占めています。共通テストの数学(「数学Ⅰ,数学A」「数学Ⅱ,数学B,数学C」)も別に入るので、実際の数学の重みはさらに大きくなります。

経済学部(理系) 総点950点共通300点国語150点数学300点外国語200点数学300点=総点の約32%(1科目で3分の1近く)理学部 総点1225点共通250点国語150点数学300点理科300点外国語225点数学+理科で600点=総点の約49%
図3 経済学部(理系)と理学部の総点を科目ごとに分けると

理学部は数学と理科で約半分

理学部は、2次の数学300点と理科300点で600点です。総点1225点の約49%を、この2科目が決めます。医学部医学科も数学250点・理科300点・外国語300点と、2次の比重がとても大きい学部です。

「ここが大事!」と説明する合格先生

合格先生

京大理系では、数学で大きく失点すると、ほかの科目で取り返すのはとても難しい。逆に数学で人より1題多く取れれば、それだけで大きなリードになるぞ。

京大受験生が思っている以上に数学は重要

とらさんへの回答の中心は、ここです。

とらさんが思っている以上に京大理系入試において数学は重要です。そして、とらさんが思っている以上に、得点力がつくまで時間がかかります。

京大入試までにする受験勉強の半分くらいを数学に費やすつもりで臨んだ方がいいでしょう。

受験勉強の時間の「半分」を数学に(一例) 数学50%英語20%理科20%その他10% ・数学が得意な人、すでに2次の数学で点が取れる人は、この限りではない ・ほかの科目が京大レベルに届いているなら、数学の割合をさらに増やしてもよい
図4 数学が苦手な理系の人の、勉強時間の配分の一例

数学が得意な人や、すでに2次の数学で得点できる力を身につけている人は、この限りではありません。しかし、数学以外の科目は京大合格レベルに達しているのに、数学だけ京大レベルに届かず悔しい思いをする受験生はたくさんいます。私はそういう受験生を何人も見てきました。

なぜ数学は時間がかかるのか

英単語や理科の知識のように、覚えた分がそのまま点になりやすい科目は、勉強を始めると早く伸びます。数学はちがいます。解法をひとつ覚えても、それだけでは京大の問題は解けません。いくつもの解法を組み合わせ、自分で方針を立て、最後まで答案に書き切る力が必要です。

かけた時間 → 得点力 暗記の多い科目 数学 ここで投げ出さない イメージ図です(実際の測定データではありません)
図5 得点力の伸び方のイメージ。数学は伸びが見えるまでに時間がかかる

そのため数学は、しばらく勉強しても点数に表れにくく、ある時期から急に伸びる、という伸び方をしやすい科目です。伸びが見えない時期に「自分には向いていない」と投げ出さないことが大切です。京大受験生が思っている以上に数学は重要であり、時間がかかるということを、肝に銘じてください。

京大の数学はどんな試験か

2026年度の京大の数学は、理系が150分で6題、文系が120分で5題でした。小問で細かく誘導してくれる問題は少なく、1題ずつ、自分で方針を立てて記述する力が試されます。年度ごとの出題分野は「京大の理系数学 出題分析」「京大の文系数学 出題分析」にまとめています。

京大 数学 参考書:青チャートのあとに何をはさむか

>今は青チャの例題を進めていて重要例題まで何周もしてると完璧になるのが8、9月くらいかな、という感じです

まず、8、9月くらいに青チャート(チャート式 基礎からの数学)が完璧になるのであれば、京大入試には余裕で間に合います。

ただ、とらさんは数学が他の人より遅れていて、苦手意識をもっておられるようです。そういうタイプの方は、私の経験上、8、9月までに青チャートを完璧にやり込むのは難しいと思います。8、9月までに青チャートを何周も繰り返すのはもちろんですが、おそらく入試直前まで(過去問などと並行して)継続して繰り返す必要があるでしょう。

おすすめの順番

順番問題集役割時期の目安(浪人生)
1青チャート例題・重要例題で、基礎〜標準の解法を網羅する4月〜9月。その後も辞書として入試まで
21対1対応の演習入試の標準問題で、解法を使いこなす力をつける9月〜12月
3プラチカ理系(理系数学の良問プラチカ)余力があれば。入試レベルの良問で総仕上げ11月〜1月
4京大の理系数学25カ年京大の過去問。レベルと出題の傾向を実感する10月ごろ〜入試まで

8、9月まで青チャートを繰り返して、その後、1対1対応の演習をやりこむのが良さそうです。1対1対応の演習をする際も、青チャートは辞書代わりに手元においておくことをお勧めします。解けなかった問題は、青チャートの同じ型の例題に戻って解法を確かめましょう。

1対1対応の演習をして、さらに余力があれば「プラチカ理系」もこなしておきましょう。ただし、冊数を増やすことより、決めた問題集をやりこむ回数のほうが大切です。青チャートと1対1をいつまでに仕上げるかは「青チャートと1対1対応の演習はいつまでに終わらせる?」にまとめています。

段階ごとにどの1冊を使うかは「京大合格までのおすすめ参考書・問題集(数学)」、理系の数学の参考書を学年別に選ぶなら「京大受験(理系・数学)おすすめ参考書・勉強法」も参考にしてください。

うかるくん

うかるくん

青チャートを何周もしているのに、まだ京大の過去問が全然解けません…。もっと難しい問題集に変えた方がいいですか?

合格先生

合格先生

あせって難しい本に移るより、青チャートの例題を見た瞬間に解き方が浮かぶかをまず確かめよう。浮かばない問題に印をつけて、印がなくなるまで解き直す。そのうえで1対1に進むのが近道だ。

うかるくん

うかるくん

1対1に進んだら、青チャートはもう使わなくていいんですか?

合格先生

合格先生

いや、辞書として入試まで手元に置いておこう。1対1や過去問でつまずいたら、同じ型の例題に戻る。行ったり来たりすることで、解法が本当に自分のものになるんだ。

京大 過去問 いつから:1月からでは遅い?

>もう一つ、過去問を始める期間に関してですが、理数はセンターがほとんどないのと同じで、さらに自分は浪人生なので1月くらいから始めようかなと思っていたのですが、これではおそいでしょうか?

現役生で、基礎の完成がぎりぎりになる場合、1月から過去問に手をつけるケースもあります。しかし、とらさんの場合はもう少し早く手をつけた方がいいでしょう。浪人生は、現役生より基礎を固める時間があるぶん、京大の問題に慣れる時間も早めに取れるはずです。

過去問を解きつつ、常に京大のレベルを実感してください。

4月5月6月7月8月9月10月11月12月1月2月 青チャート1対1対応の演習プラチカ理系過去問(25カ年)共通テスト対策 例題・重要例題をくり返す辞書として手元に 入試の標準問題 余力があれば 京大のレベルを実感 共通 筆者の指導経験にもとづく目安。現役生は学校の進度に合わせてずらす
図6 浪人生(京大理系)の1年の数学の計画の目安

数学は、できれば「京大の理系数学25カ年」もやってください。文系の人は「京大の文系数学25カ年」があります。新しい年度の過去問は、本番前の通し練習用に残しておき、古い年度から分野ごとに解いていくのもよい方法です。

「解ける」「お手上げ」が見ただけでわかるように

「この問題なら解ける!」「この問題はお手上げだ!」という感覚が、問題を見るだけで感じられるようになりましょう。京大の数学は、全部の問題を完答しなくても合格点に届きます。本番では、解ける問題を見きわめて確実に取り、むずかしい問題は部分点をねらう判断が大切です。この判断の力は、過去問をたくさん見ることでしか身につきません。

過去問を1題、まず数分ながめる 解ける!時間内に完答する計算ミスをなくす方針は立つ最後まで書き切る答案の書き方を練習お手上げ青チャート・1対1に戻って解法を確認 問題を見ただけで3つに分けられるようになれば、京大のレベルが体に入っている
図7 過去問は、見ただけで3つに分ける練習をする

共通テストの比率は低いが、0ではない

とらさんの質問にある「センター」は、今は大学入学共通テストになっています。京大理系の学部では、共通テストの比率は低めです(理学部は総点1225点のうち250点)。ただし、共通テストの成績で第1段階選抜(足切り)があり、理学部・工学部は募集人員の約3.0倍、多くの学部は約3.5倍です。2次の過去問を中心にしつつ、12月〜1月には共通テストの対策の時間もとっておきましょう。英語のリスニングの扱いは「京大入試の英語にリスニングはある?」にあります。

サクラちゃん

サクラちゃん

過去問を早く解くと、本番前に解く問題がなくなりそうで心配です…。

合格先生

合格先生

25カ年分あれば、1年に6題として150題くらいある。古い年度から分野別に使い、新しい2〜3年分は通し練習用に残すと、問題が足りなくなることはまずないよ。

サクラちゃん

サクラちゃん

それなら秋から少しずつ始めて、京大のレベルに慣れていけますね!

京大理系受験アドバイス(まとめ)

  • 京大入試までにする受験勉強の半分を数学に費やそう!
  • 京大受験生が思っている以上に数学は重要であり、得点力をつけるまで時間がかかる。
  • 青チャート→1対1対応の演習→(余力があれば)プラチカ。青チャートは辞書として入試まで手元に。
  • 過去問を解きつつ、常に京大のレベルを実感しよう! 浪人生は1月まで待たず、秋ごろから。
  • 2次の数学は、理学部・経済学部(理系)で300点、医学部医学科・工学部で250点(2027年度)。
指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

数学は「時間がかかる科目」だとわかっていれば、伸びない時期もあせらずに続けられますね。まずは青チャートの例題から!

数学の公式や用語を確かめたいときは「数学まとめ」から、「算数・数学公式辞典」「数学用語辞典」が使えます。高2までの数学の進め方と京大の2次試験対策は「京大数学2次試験対策&高2の数学勉強法」、数学の勉強法の全体像は「京大受験数学の勉強法」にまとめています。

勉強の進め方で迷ったら、「受験の質問・相談」からお気軽にどうぞ。とらさんのように、質問への答えを記事にすることがあります。ほかの京大受験の記事は「京大合格大作戦」にあります。

※配点は令和9年度(2027年度)京都大学入学者選抜要項によります。出願の前に、京都大学が公表する学生募集要項で必ず確認してください。勉強時間の配分や計画は、筆者の指導経験にもとづく目安です。

京大受験の情報交換は、受験掲示板「100点BBS」の「京都大学受験掲示板」へ。

よくある質問

京大の2次試験で数学の配点がいちばん高い学部は?

2027年度は、理学部と経済学部(理系)の300点がもっとも高く、次が医学部医学科と工学部の250点です。

京大の文系学部にも数学はありますか?

あります。2027年度の2次試験の数学は、総合人間学部(文系)200点、法学部・教育学部(文系)・経済学部(文系)150点、文学部100点です。

京大理系の数学は何分で何題ですか?

2026年度は、理系が150分で6題、文系が120分で5題でした。

京大の過去問はいつから始めればいいですか?

基礎がおおむね固まったら、秋ごろから少しずつ始めるのがおすすめです。浪人生は1月まで待たず、早めに京大のレベルを実感しましょう。

青チャートのあとは何をやればいいですか?

1対1対応の演習で入試の標準問題に取り組み、余力があればプラチカ理系へ進みます。青チャートは辞書として入試まで手元に置きます。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 京都大学「令和9年度 京都大学入学者選抜要項」(各学部の配点・第1段階選抜)
  • 試験時間・題数は、合格大作戦「京大の理系数学 出題分析」「京大の文系数学 出題分析」の2026年度の記録による
  • 勉強時間の配分・1年の計画・問題集の順番は、京大受験指導の経験にもとづく筆者の考えです

最終更新:2026年10月21日/作成:大学受験合格大作戦

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