
この記事のポイント
- 日本人ノーベル賞受賞者31人のうち27人が公立高校(約9割)
- 私立高校は灘・同志社の2人だけ、国立は2人(大阪教育大附属天王寺・広島大附属)
- 都道府県別では京都府・大阪府が4人で最多
- 同じ高校から2人出たのは京都府立洛北高校(湯川秀樹・朝永振一郎)だけ
ノーベル賞を受賞した日本人たちは、いったいどんな高校で学んでいたのでしょうか?
今回は、日本人ノーベル賞受賞者31人の出身高校を一覧にまとめ、「公立」「国立」「私立」の別と都道府県別に分析しました。
結果は驚くべきもので――なんと、約9割が公立高校出身という事実が浮かび上がりました。データをもとに、日本の教育の底力を探っていきます。
日本人ノーベル賞受賞者の出身高校一覧
| 年 | 受賞者 | 部門 | 出身高校 | 都道府県 | 区分 | 出身大学 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1949 | 湯川秀樹ゆかわ ひでき | 物理学 | 京都府立洛北高校(旧制京都一中) | 京都府 | 公立 | 京都大学 |
| 1965 | 朝永振一郎ともなが しんいちろう | 物理学 | 京都府立洛北高校(旧制京都一中) | 京都府 | 公立 | 京都大学 |
| 1968 | 川端康成かわばた やすなり | 文学 | 大阪府立茨木高校(旧制茨木中学) | 大阪府 | 公立 | 東京大学 |
| 1973 | 江崎玲於奈えさき れおな | 物理学 | 同志社高校(京都・私立) | 京都府 | 私立 | 東京大学 |
| 1974 | 佐藤栄作さとう えいさく | 平和 | 山口県立山口高校(旧制山口中学) | 山口県 | 公立 | 東京大学 |
| 1981 | 福井謙一ふくい けんいち | 化学 | 大阪府立今宮高校(旧制今宮中学) | 大阪府 | 公立 | 京都大学 |
| 1987 | 利根川進とねがわ すすむ | 生理学・医学 | 東京都立日比谷高校 | 東京都 | 公立 | 京都大学 |
| 1994 | 大江健三郎おおえ けんざぶろう | 文学 | 愛媛県立松山東高校 | 愛媛県 | 公立 | 東京大学 |
| 2000 | 白川英樹しらかわ ひでき | 化学 | 岐阜県立飛騨高山高校(旧・高山高校) | 岐阜県 | 公立 | 東京工業大学 |
| 2001 | 野依良治のより りょうじ | 化学 | 灘高校(兵庫・私立) | 兵庫県 | 私立 | 京都大学 |
| 2002 | 小柴昌俊こしば まさとし | 物理学 | 神奈川県立横須賀高校(旧制横須賀中学) | 神奈川県 | 公立 | 東京大学 |
| 2002 | 田中耕一たなか こういち | 化学 | 富山県立富山中部高校 | 富山県 | 公立 | 東北大学 |
| 2008 | 南部陽一郎なんぶ よういちろう | 物理学 | 福井県立藤島高校(旧制福井中学) | 福井県 | 公立 | 東京大学 |
| 2008 | 小林誠こばやし まこと | 物理学 | 愛知県立明和高校 | 愛知県 | 公立 | 名古屋大学 |
| 2008 | 益川敏英ますかわ としひで | 物理学 | 名古屋市立向陽高校 | 愛知県 | 公立 | 名古屋大学 |
| 2008 | 下村脩しもむら おさむ | 化学 | 長崎県立諫早高校(旧制諫早中学)ほか | 長崎県 | 公立 | 長崎大学 |
| 2010 | 鈴木章すずき あきら | 化学 | 北海道苫小牧東高校(旧制苫小牧中学) | 北海道 | 公立 | 北海道大学 |
| 2010 | 根岸英一ねぎし えいいち | 化学 | 神奈川県立湘南高校 | 神奈川県 | 公立 | 東京大学 |
| 2012 | 山中伸弥やまなか しんや | 生理学・医学 | 大阪教育大学附属高校天王寺校舎 | 大阪府 | 国立 | 神戸大学 |
| 2014 | 赤﨑勇あかさき いさむ | 物理学 | 鹿児島県立甲南高校(旧制鹿児島二中) | 鹿児島県 | 公立 | 京都大学 |
| 2014 | 天野浩あまの ひろし | 物理学 | 静岡県立浜松西高校 | 静岡県 | 公立 | 名古屋大学 |
| 2014 | 中村修二なかむら しゅうじ | 物理学 | 愛媛県立大洲高校 | 愛媛県 | 公立 | 徳島大学 |
| 2015 | 大村智おおむら さとし | 生理学・医学 | 山梨県立韮崎高校 | 山梨県 | 公立 | 山梨大学 |
| 2015 | 梶田隆章かじた たかあき | 物理学 | 埼玉県立川越高校 | 埼玉県 | 公立 | 埼玉大学 |
| 2016 | 大隅良典おおすみ よしのり | 生理学・医学 | 福岡県立福岡高校 | 福岡県 | 公立 | 東京大学 |
| 2018 | 本庶佑ほんじょ たすく | 生理学・医学 | 山口県立宇部高校 | 山口県 | 公立 | 京都大学 |
| 2019 | 吉野彰よしの あきら | 化学 | 大阪府立北野高校 | 大阪府 | 公立 | 京都大学 |
| 2021 | 真鍋淑郎まなべ しゅくろう | 物理学 | 愛媛県立三島高校 | 愛媛県 | 公立 | 東京大学 |
| 2025 | 坂口志文さかぐち しもん | 生理学・医学 | 滋賀県立長浜北高校 | 滋賀県 | 公立 | 京都大学 |
| 2025 | 北川進きたがわ すすむ | 化学 | 京都市立塔南高校(現・開建高校) | 京都府 | 公立 | 京都大学 |
| 2026 | 硤合憲三そあい けんそう | 化学 | 広島大学附属高校 | 広島県 | 国立 | 東京大学 |
表は横にスクロールできます。旧制中学の出身者は、今の高校名で書いています。下村脩さんは戦争中の転校で複数の学校に通っており、ここでは卒業した旧制諫早中学(今の諫早高校)で数えました。
公立・私立・国立の内訳:27人が公立高校
私立高校の出身は、江崎玲於奈さん(同志社高校・京都)と野依良治さん(灘高校・兵庫)の2人だけです。国立高校は、山中伸弥さん(大阪教育大学附属高校天王寺校舎)と、2026年化学賞の硤合憲三さん(広島大学附属高校)の2人です。
都道府県別ランキング:京都府・大阪府が4人
| 順位 | 都道府県 | 人数 | 受賞者(出身高校) |
|---|---|---|---|
| 1位 | 京都府 | 4人 | 湯川秀樹(京都府立洛北高校)、朝永振一郎(京都府立洛北高校)、江崎玲於奈(同志社高校)、北川進(京都市立塔南高校) |
| 1位 | 大阪府 | 4人 | 川端康成(大阪府立茨木高校)、福井謙一(大阪府立今宮高校)、山中伸弥(大阪教育大学附属高校天王寺校舎)、吉野彰(大阪府立北野高校) |
| 3位 | 愛媛県 | 3人 | 大江健三郎(愛媛県立松山東高校)、中村修二(愛媛県立大洲高校)、真鍋淑郎(愛媛県立三島高校) |
| 4位 | 山口県 | 2人 | 佐藤栄作(山口県立山口高校)、本庶佑(山口県立宇部高校) |
| 4位 | 神奈川県 | 2人 | 小柴昌俊(神奈川県立横須賀高校)、根岸英一(神奈川県立湘南高校) |
| 4位 | 愛知県 | 2人 | 小林誠(愛知県立明和高校)、益川敏英(名古屋市立向陽高校) |
| 7位 | 東京都 | 1人 | 利根川進(東京都立日比谷高校) |
| 7位 | 岐阜県 | 1人 | 白川英樹(岐阜県立飛騨高山高校) |
| 7位 | 兵庫県 | 1人 | 野依良治(灘高校) |
| 7位 | 富山県 | 1人 | 田中耕一(富山県立富山中部高校) |
| 7位 | 福井県 | 1人 | 南部陽一郎(福井県立藤島高校) |
| 7位 | 長崎県 | 1人 | 下村脩(長崎県立諫早高校) |
| 7位 | 北海道 | 1人 | 鈴木章(北海道苫小牧東高校) |
| 7位 | 鹿児島県 | 1人 | 赤﨑勇(鹿児島県立甲南高校) |
| 7位 | 静岡県 | 1人 | 天野浩(静岡県立浜松西高校) |
| 7位 | 山梨県 | 1人 | 大村智(山梨県立韮崎高校) |
| 7位 | 埼玉県 | 1人 | 梶田隆章(埼玉県立川越高校) |
| 7位 | 福岡県 | 1人 | 大隅良典(福岡県立福岡高校) |
| 7位 | 滋賀県 | 1人 | 坂口志文(滋賀県立長浜北高校) |
| 7位 | 広島県 | 1人 | 硤合憲三(広島大学附属高校) |
京都府と大阪府が4人ずつで並びます。京都府の4人のうち、湯川秀樹さんと朝永振一郎さんは同じ旧制京都一中(今の洛北高校)の出身です。愛媛県は大江健三郎さん・中村修二さん・真鍋淑郎さんの3人で、人口の割に多いのが目を引きます。
同じ高校から2人:京都府立洛北高校
同じ高校から2人のノーベル賞受賞者が出たのは、京都府立洛北高校(旧制京都府立京都第一中学校)だけです。日本人で初めて受賞した湯川秀樹さんと、2人目の朝永振一郎さんは、京都一中から旧制第三高等学校(三高)、京都大学と同じ道を進み、三高・京都大学では同級生でした。
編集後記:どんな環境からでも世界は変えられる
今回の一覧を見ても、ノーベル賞受賞者の多くは地元の公立高校から進学しており、「特別な環境でなければ才能が育たない」というわけではないことがわかります。
一人ひとりの努力と情熱が、どんな環境からでも世界を変える力となるのです。
よくある質問
ノーベル賞受賞者の出身高校で一番多いのはどこですか?
京都府立洛北高校(旧制京都一中)の2人です。湯川秀樹さん(1949年物理学賞)と朝永振一郎さん(1965年物理学賞)が卒業しています。ほかの受賞者は、すべて別々の高校の出身です。
ノーベル賞受賞者は公立高校と私立高校のどちらが多いですか?
31人のうち27人が公立高校の出身で、約9割をしめます。私立高校は江崎玲於奈さん(同志社高校)と野依良治さん(灘高校)の2人、国立は山中伸弥さん(大阪教育大学附属高校天王寺校舎)と、2026年化学賞の硤合憲三さん(広島大学附属高校)の2人です。
都道府県別では、どこの高校出身が多いですか?
京都府と大阪府がそれぞれ4人で最多です。次いで愛媛県が3人、山口県・神奈川県・愛知県が2人です。
東京の高校出身のノーベル賞受賞者はいますか?
東京都の高校出身は、利根川進さん(東京都立日比谷高校)の1人です。
ノーベル賞受賞者の出身大学はどこが多いですか?
京都大学10人、東京大学9人、名古屋大学3人の順です。くわしくは「日本人ノーベル賞受賞者一覧【2026年最新】」にまとめています。
関連記事・掲示板
- 日本人ノーベル賞受賞者一覧【2026年最新】出身大学・出身高校・受賞年齢まとめ
- 【100点BBS】2026年ノーベル賞 発表日程と受賞者の速報スレ
- 【100点BBS】京都大学出身のノーベル賞受賞者10人
- 【100点BBS】東京大学出身のノーベル賞受賞者9人
- ノーベル賞の記事をすべて見る
出典・確認資料
- ノーベル財団公式サイト(NobelPrize.org):受賞年・部門
- 出身高校:各受賞者の公表されている略歴、京都大学・JSTの公式な略歴、社会実情データ図録(週刊エコノミスト2017年5月23日号ほか)
最終更新:2026年10月5日/作成:大学受験合格大作戦












