ベクトルの成分と大きさの公式||a|=√(a₁²+a₂²) の証明・成分ごとに足せる理由・平行条件・最小値の例題【数学C・大学受験】

ベクトルの成分と大きさの公式||a|=√(a₁²+a₂²) の証明・成分ごとに足せる理由・平行条件・最小値の例題【数学C・大学受験】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › ベクトル

大学受験

∣a⃗∣=a1 2+a2 2|\vec a|=\sqrt{a_1^{\,2}+a_2^{\,2}}

和・差・実数倍は成分ごとに計算

この公式のポイント

  • 大きさは三平方の定理で a1 2+a2 2\sqrt{a_1^{\,2}+a_2^{\,2}}
  • 和・差・実数倍は成分ごと
  • AB→\overrightarrow{AB} は終点−始点
  • 平行条件は a1b2−a2b1=0a_1b_2-a_2b_1=0
うかるくん

うかるくん

AB→\overrightarrow{AB} の成分は、どっちからどっちを引くの?

合格先生

合格先生

終点−始点だ。B の座標から A の座標を引けば、AB→\overrightarrow{AB} の成分になるぞ。

ベクトルの成分と大きさの公式

ベクトルを、xx 方向に何進み yy 方向に何進むかの2つの数で表したものが成分表示 a⃗=(a1, a2)\vec a=(a_1,\ a_2) です。

成分で計算するベクトル

  • 大きさ:∣a⃗∣=a1 2+a2 2|\vec a|=\sqrt{a_1^{\,2}+a_2^{\,2}}
  • 和・差・実数倍:成分ごとに計算 ka⃗+lb⃗=(ka1+lb1, ka2+lb2)k\vec a+l\vec b=(ka_1+lb_1,\ ka_2+lb_2)
  • AB→=(b1−a1, b2−a2)\overrightarrow{AB}=(b_1-a_1,\ b_2-a_2)(終点−始点)
  • 平行条件:a⃗∥b⃗  ⟺  a1b2−a2b1=0\vec a\parallel\vec b\iff a_1b_2-a_2b_1=0
  • 単位ベクトル(同じ向きで大きさ1):a⃗∣a⃗∣\dfrac{\vec a}{|\vec a|}
x 成分 3y 成分 4|a|=5a=(3, 4)|a|=√(3²+4²)=5
a⃗=(3, 4)\vec a=(3,\ 4) は右に3、上に4進む矢印。大きさは5

証明:大きさの公式と、成分ごとに足してよい理由

大きさ:a⃗=(a1, a2)\vec a=(a_1,\ a_2) の矢印は、横 ∣a1∣|a_1|、たて ∣a2∣|a_2| の直角三角形の斜辺です。三平方の定理から ∣a⃗∣=a1 2+a2 2|\vec a|=\sqrt{a_1^{\,2}+a_2^{\,2}}。

和:a⃗\vec a は「xx 方向に a1a_1、yy 方向に a2a_2 進む」移動。a⃗\vec a のあとに b⃗\vec b だけ進むと、xx 方向には合わせて a1+b1a_1+b_1、yy 方向には a2+b2a_2+b_2 進みます。だから和は成分ごとの和です。

a=(2, 1)b=(−1, 3)a+b=(1, 4)x:2+(−1)=1y:1+3=4
a⃗=(2, 1)\vec a=(2,\ 1)、b⃗=(−1, 3)\vec b=(-1,\ 3) の和は、平行四辺形の対角線 (1, 4)(1,\ 4)

平行条件:b⃗=ka⃗\vec b=k\vec a と書けるとき平行。b1=ka1, b2=ka2b_1=ka_1,\ b_2=ka_2 から kk を消すと a1b2−a2b1=0a_1b_2-a_2b_1=0。

大学受験(数学C)での使い方

大学受験

例題1(大きさと単位ベクトル)

a⃗=(3, 4)\vec a=(3,\ 4) の大きさと、a⃗\vec a と同じ向きの単位ベクトルを求めなさい。

解き方

∣a⃗∣=9+16=5|\vec a|=\sqrt{9+16}=5。単位ベクトル 15(3, 4)=(35, 45)\dfrac15(3,\ 4)=\left(\dfrac35,\ \dfrac45\right)。

答え 55、(35, 45)\left(\dfrac35,\ \dfrac45\right)

大学受験

例題2(平行)

a⃗=(2, k)\vec a=(2,\ k) と b⃗=(3, 6)\vec b=(3,\ 6) が平行になる kk を求めなさい。

解き方

2×6−k×3=02\times6-k\times3=0 より k=4k=4。確かめ:a⃗=(2, 4)=23b⃗\vec a=(2,\ 4)=\dfrac23\vec b。

答え k=4k=4

大学受験

例題3(大きさの最小値)

a⃗=(1, 2)\vec a=(1,\ 2)、b⃗=(1, −1)\vec b=(1,\ -1) のとき、∣a⃗+tb⃗∣|\vec a+t\vec b| の最小値と、そのときの tt を求めなさい。

解き方

a⃗+tb⃗=(1+t, 2−t)\vec a+t\vec b=(1+t,\ 2-t)。∣a⃗+tb⃗∣2=(1+t)2+(2−t)2=2t2−2t+5=2(t−12)2+92|\vec a+t\vec b|^2=(1+t)^2+(2-t)^2=2t^2-2t+5=2\left(t-\dfrac12\right)^2+\dfrac92。

t=12t=\dfrac12 で最小値 92=322\sqrt{\dfrac92}=\dfrac{3\sqrt2}{2}。

答え t=12t=\dfrac12 のとき最小値 322\dfrac{3\sqrt2}{2}

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

∣a⃗+b⃗∣=∣a⃗∣+∣b⃗∣|\vec a+\vec b|=|\vec a|+|\vec b| とはしないこと。成分を出してから大きさを計算しよう。

  • AB→\overrightarrow{AB} を「始点−終点」で計算する:終点−始点。
  • ∣a⃗+b⃗∣=∣a⃗∣+∣b⃗∣|\vec a+\vec b|=|\vec a|+|\vec b| とする:成分を出してから大きさを計算する。
  • 大きさの最小を、2乗せずに考える:ルートの中(2乗)を平方完成する。

練習問題

○の札を持つうかるくん

うかるくん

大きさは三平方の定理で出せるぞ。

  1. 大学受験 a⃗=(2, 1)\vec a=(2,\ 1)、b⃗=(−1, 3)\vec b=(-1,\ 3) のとき、2a⃗+b⃗2\vec a+\vec b とその大きさを求めなさい。
    答えと解説を見る(3, 5)(3,\ 5)、34\sqrt{34}
  2. 大学受験 A(1, 2)A(1,\ 2)、B(4, 6)B(4,\ 6) のとき、AB→\overrightarrow{AB} とその大きさを求めなさい。
    答えと解説を見る(3, 4)(3,\ 4)、55
  3. 大学受験 a⃗=(1, 3)\vec a=(1,\ 3) と b⃗=(2, k)\vec b=(2,\ k) が平行になる kk を求めなさい。
    答えと解説を見る1⋅k−3⋅2=01\cdot k-3\cdot2=0。k=6k=6

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よくある質問

ベクトルの大きさの求め方は?

a=(a₁, a₂) のとき |a|=√(a₁²+a₂²) です。三平方の定理から求められます。

ベクトルの和の成分は?

成分ごとに足します。(a₁, a₂)+(b₁, b₂)=(a₁+b₁, a₂+b₂) です。

2つのベクトルが平行になる条件は?

a₁b₂−a₂b₁=0 です(どちらも零ベクトルでないとき)。

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出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学C(ベクトル)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦