立体の表面積の求め方|円柱・円錐・角柱・角錐の公式と展開図・円錐の側面積πrℓの証明と例題【中学受験〜高校受験】

立体の表面積の求め方|円柱・円錐・角柱・角錐の公式と展開図・円錐の側面積πrℓの証明と例題【中学受験〜高校受験】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › 図形

中学受験高校受験

表面積=側面積+底面積,円錐の側面積=πrℓ\text{表面積}=\text{側面積}+\text{底面積},\quad \text{円錐の側面積}=\pi r\ell

柱:側面積=底面の周×高さ、底面は2つ。錐:底面は1つ

この公式のポイント

  • 表面積=展開図の面積=側面積+底面積
  • 柱の側面積=底面の周の長さ×高さ、底面は2つ
  • 円錐の側面積=πrℓ\pi r\ell(母線×半径×円周率)
  • おうぎ形の中心角=360∘×rℓ360^\circ\times\dfrac{r}{\ell}
うかるくん

うかるくん

円錐の側面積 πrℓ\pi r\ell の ℓ\ell って、高さのこと?

合格先生

合格先生

高さではなく母線だ。頂点から底面の円周までの、ななめの長さだぞ。

立体の表面積の公式

表面積は、立体のすべての面の面積の合計です。展開図(立体を切り開いて平らにした図)の面積と同じなので、側面と底面に分けて求めます。

表面積=側面積+底面積

  • 角柱・円柱:表面積=側面積+底面積×2、側面積=底面の周の長さ×高さ
  • 円柱(半径 rr、高さ hh):S=2πrh+2πr2S=2\pi rh+2\pi r^2
  • 角錐・円錐:表面積=側面積+底面積(底面は1つ)
  • 円錐(底面の半径 rr、母線 ℓ\ell):側面積=πrℓ\pi r\ell、S=πrℓ+πr2S=\pi r\ell+\pi r^2
  • 円錐の展開図のおうぎ形の中心角=360∘×rℓ360^\circ\times\dfrac{r}{\ell}
3cm底面側面(長方形)18.84×5=94.2cm²5cm横=底面の円周=18.84cm底面2つ 3×3×3.14×2   =56.52cm²表面積=94.2+56.52   =150.72cm²
円柱の展開図。側面の長方形の横は、底面の円周と同じ長さ

証明

柱の側面積=底面の周の長さ×高さ

角柱の側面は、高さ hh の長方形が底面の辺の数だけ並んだものです。展開すると、それらがつながってたて hh、横=底面の辺の長さの合計(周の長さ)の1つの長方形になります。円柱でも、側面を切り開くと長方形になり、横は底面の円のまわりにぴったり巻きついていたので円周 2πr2\pi r と同じ長さです。よって側面積は 2πr×h=2πrh2\pi r\times h=2\pi rh。

円錐の側面積=πrℓ

円錐の側面を開くと、半径が母線 ℓ\ell のおうぎ形になります。このおうぎ形の弧は、底面の円のまわりに巻きついていたので、弧の長さ=底面の円周 2πr2\pi r です。

おうぎ形の面積や中心角は弧の長さに比例します。半径 ℓ\ell の円全体の円周は 2πℓ2\pi\ell なので、おうぎ形は円全体の 2πr2πℓ=rℓ\dfrac{2\pi r}{2\pi\ell}=\dfrac{r}{\ell} にあたります。よって

側面積=πℓ2×rℓ=πrℓ,中心角=360∘×rℓ\text{側面積}=\pi\ell^2\times\frac{r}{\ell}=\pi r\ell,\qquad \text{中心角}=360^\circ\times\frac{r}{\ell}

(別の見方:おうぎ形の面積は 12×弧の長さ×半径\dfrac12\times\text{弧の長さ}\times\text{半径} なので 12×2πr×ℓ=πrℓ\dfrac12\times2\pi r\times\ell=\pi r\ell。おうぎ形の面積を参照。)

算数では「側面積=母線×半径×円周率」と覚えます。

120°3母線9O弧=底面の円周中心角=360°×3/9   =120°側面積=π×9×9×1/3   =27π=π×3×9底面積=π×3×3=9π表面積=36π cm²(3.14なら113.04cm²)
円錐の展開図。おうぎ形の弧の長さは底面の円周と等しい
5底面6底面6×6=36側面1つ6×5÷2=15×4=60表面積96cm²
正四角錐の展開図。底面の正方形と、合同な二等辺三角形4つ

中学受験(算数)での使い方

中学受験

例題1(円柱)

底面の半径が 3 cm、高さが 5 cm の円柱の表面積を求めなさい。円周率は 3.14 とします。

解き方

側面:横は円周 3×2×3.14=18.843\times2\times3.14=18.84 cm なので 18.84×5=94.218.84\times5=94.2 cm²。

底面2つ:3×3×3.14×2=56.523\times3\times3.14\times2=56.52 cm²。合計 94.2+56.52=150.7294.2+56.52=150.72 cm²。

答え 150.72 cm²

中学受験

例題2(円錐)

母線の長さが 9 cm、底面の半径が 3 cm の円錐の表面積を求めなさい。円周率は 3.14 とします。

解き方

側面積=母線×半径×円周率=9×3×3.14=84.789\times3\times3.14=84.78 cm²。

底面積=3×3×3.14=28.263\times3\times3.14=28.26 cm²。合計 84.78+28.26=113.0484.78+28.26=113.04 cm²。(展開図のおうぎ形の中心角は 360×39=120360\times\dfrac39=120 度)

答え 113.04 cm²

高校受験(中学数学)での使い方

中学1年で柱体・錐体の表面積を学びます。答えは π\pi を使って表します。母線が分からないときは、中学3年で学ぶ三平方の定理で求めます。

高校受験

例題3(正四角錐)

底面が1辺 6 cm の正方形で、側面の二等辺三角形の高さが 5 cm の正四角錐の表面積を求めなさい。

解き方

底面 6×6=366\times6=36。側面は 12×6×5=15\dfrac12\times6\times5=15 の三角形が4つで 6060。合計 36+60=9636+60=96。

答え 96 cm²

高校受験

例題4(円錐・三平方の定理)

底面の半径が 5 cm、高さが 12 cm の円錐の表面積を求めなさい。

解き方

母線は ℓ=52+122=13\ell=\sqrt{5^2+12^2}=13。側面積 π×5×13=65π\pi\times5\times13=65\pi、底面積 25π25\pi。合計 90π90\pi。

答え 90π90\pi cm²

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

中心角を 360∘×ℓr360^\circ\times\dfrac{\ell}{r} にするのは×。rℓ\dfrac{r}{\ell} が正しい。

  • 柱の底面を1つしか足さない:角柱・円柱は底面が上下に2つ。
  • 円錐で高さと母線を取りちがえる:側面積 πrℓ\pi r\ell の ℓ\ell は、頂点から底面の円周までの母線。高さではありません。
  • 中心角を 360∘×ℓr360^\circ\times\dfrac{\ell}{r} とする:正しくは rℓ\dfrac{r}{\ell}(半径÷母線)。中心角は360°より小さくなります。

練習問題

○の札を持つうかるくん

うかるくん

柱は底面が上下に2つ、もう忘れないぞ。

  1. 中学受験 1辺が 4 cm の立方体の表面積を求めなさい。
    答えと解説を見る正方形6つ。4×4×6=964\times4\times6=96。答え 96 cm²
  2. 中学受験 底面の半径が 2 cm、高さが 6 cm の円柱の表面積を求めなさい(円周率 3.14)。
    答えと解説を見る側面 2×2×3.14×6=75.362\times2\times3.14\times6=75.36、底面2つ 2×2×3.14×2=25.122\times2\times3.14\times2=25.12。合計 100.48 cm²
  3. 高校受験 底面の半径が 4 cm、母線が 10 cm の円錐について、展開図のおうぎ形の中心角と表面積を求めなさい。
    答えと解説を見る中心角 360∘×410=144∘360^\circ\times\dfrac{4}{10}=144^\circ。側面積 π×4×10=40π\pi\times4\times10=40\pi、底面積 16π16\pi。表面積 56π56\pi cm²

関連する公式

よくある質問

表面積とは?

立体のすべての面の面積の合計です。展開図の面積と同じなので、側面積と底面積に分けて求めます。

円柱の表面積の公式は?

底面の半径 r、高さ h のとき 2πrh+2πr² です。側面は横が円周 2πr、たてが h の長方形になります。

円錐の側面積はなぜ πrℓ なのですか?

側面を開くと半径 ℓ のおうぎ形になり、その弧の長さは底面の円周 2πr と等しいので、円全体 πℓ² の r/ℓ にあたり、πℓ²×r/ℓ=πrℓ になるからです。

円錐の展開図の中心角の求め方は?

360°×(底面の半径÷母線)で求めます。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 文部科学省「中学校学習指導要領(平成29年告示)」数学 第1学年(柱体や錐体の表面積と体積)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦