面積比と辺の比|高さが同じ三角形の面積比=底辺の比・角を共有する三角形の面積比の証明と例題【中学受験】

面積比と辺の比|高さが同じ三角形の面積比=底辺の比・角を共有する三角形の面積比の証明と例題【中学受験】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › 図形

中学受験

△APQ=△ABC×APAB×AQAC\triangle APQ=\triangle ABC\times\frac{AP}{AB}\times\frac{AQ}{AC}

高さが同じ三角形の面積の比=底辺の比

この公式のポイント

  • 高さが同じ → 面積の比=底辺の比
  • 底辺が同じ → 面積の比=高さの比
  • 角を共有 → 2つの辺の比をかける
  • 比の分母は辺全体(部分:部分に注意)
うかるくん

うかるくん

角を共有する2つの三角形の面積比は、どうやって出すの?

合格先生

合格先生

共有する角をはさむ2つの辺の比を、かけ算するんだ。足し算ではないぞ。

面積比と辺の比の公式

三角形の面積は「底辺×高さ÷2」(三角形の面積)。だから、高さが同じなら面積は底辺に比例し、底辺が同じなら高さに比例します。これを使うと、長さがわからなくても比だけで面積が求められます。

面積比と辺の比

  • 高さが同じ三角形:面積の比=底辺の比
    D が辺 BC 上なら △ABD:△ADC=BD:DC\triangle ABD:\triangle ADC=BD:DC
  • 底辺が同じ三角形:面積の比=高さの比
  • 1つの角を共有する三角形:P が辺 AB 上、Q が辺 AC 上なら
△APQ=△ABC×APAB×AQAC\triangle APQ=\triangle ABC\times\frac{AP}{AB}\times\frac{AQ}{AC}
ABCD高さ共通23②③高さが同じ → 面積の比 = 底辺の比(△ABD:△ADC=2:3)
頂点 A を共有し、底辺が同じ直線上にある2つの三角形は高さが同じ。面積の比は底辺の比

証明(なぜ成り立つか)

高さが同じなら、面積の比=底辺の比

△ABD と △ADC は、どちらも A から直線 BC にひいた垂線の長さ hh が高さです。面積はそれぞれ BD×h÷2BD\times h\div2、DC×h÷2DC\times h\div2。

△ABD:△ADC=(BD×h÷2):(DC×h÷2)=BD:DC\triangle ABD:\triangle ADC=(BD\times h\div2):(DC\times h\div2)=BD:DC

「×h÷2\times h\div2」は両方に共通なので、比では消えます。底辺が同じで高さがちがう場合も、同じ理由で面積の比=高さの比です。

1つの角を共有する三角形

ABCPQ2132△APQ = △ABC × ⅔ × ⅗ = △ABC × ⅖緑の補助線 PC で2段階に分けて考える
補助線 PC をひくと、高さが同じ三角形の比を2回使える

補助線 PC をひいて、2段階で考えます。

  1. △APQ と △APC は、頂点 P を共有し、底辺 AQ と AC が同じ直線上にあるので高さが同じ。よって △APQ=△APC×AQAC\triangle APQ=\triangle APC\times\dfrac{AQ}{AC}。
  2. △APC と △ABC は、頂点 C を共有し、底辺 AP と AB が同じ直線上にあるので高さが同じ。よって △APC=△ABC×APAB\triangle APC=\triangle ABC\times\dfrac{AP}{AB}。

2つを合わせると △APQ=△ABC×APAB×AQAC\triangle APQ=\triangle ABC\times\dfrac{AP}{AB}\times\dfrac{AQ}{AC}。たとえば AP:PB=2:1、AQ:QC=3:2 なら、23×35=25\dfrac23\times\dfrac35=\dfrac25 倍です。

P と Q が A から同じ割合 kk のところにあれば k×k=k2k\times k=k^2 倍となり、相似な図形の面積比(相似比の2乗)と一致します。

中学受験(算数)での使い方

中学受験

例題1(底辺の比)

面積が 40 cm² の三角形 ABC の辺 BC 上に、BD:DC=2:3 となる点 D をとります。三角形 ABD の面積は何 cm² ですか。

解き方

△ABD と △ADC は高さが同じなので、面積の比は 2:32:3。△ABD は全体の 22+3=25\dfrac{2}{2+3}=\dfrac25。

40×25=1640\times\dfrac25=16。

答え 16 cm²

中学受験

例題2(角を共有する三角形)

面積が 50 cm² の三角形 ABC で、辺 AB 上に AP:PB=2:1、辺 AC 上に AQ:QC=3:2 となる点 P、Q をとります。三角形 APQ の面積は何 cm² ですか。

解き方

APAB=23\dfrac{AP}{AB}=\dfrac23、AQAC=35\dfrac{AQ}{AC}=\dfrac35(分母は辺全体)。

50×23×35=2050\times\dfrac23\times\dfrac35=20。

答え 20 cm²

ABCDE1231△ADC=60×⅔=40 → △EDC=40×¼=10
比を2回使う:まず △ADC、次に △EDC
中学受験

例題3(2段階)

面積が 60 cm² の三角形 ABC の辺 BC 上に BD:DC=1:2 となる点 D、線分 AD 上に AE:ED=3:1 となる点 E をとります。三角形 EDC の面積は何 cm² ですか。

解き方

△ADC は △ABC の 23\dfrac23 なので 4040。△EDC と △AEC は頂点 C を共有して高さが同じなので、△EDC は △ADC の 13+1=14\dfrac{1}{3+1}=\dfrac14。

40×14=1040\times\dfrac14=10。

答え 10 cm²

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

AP:PB=2:1 で APAB=21\dfrac{AP}{AB}=\dfrac21 とするのは×だ。分母は辺全体で 23\dfrac23 だぞ。

  • 「部分:部分」と「部分:全体」の取りちがえ:AP:PB=2:1 なら APAB=23\dfrac{AP}{AB}=\dfrac23 で、21\dfrac21 ではありません。
  • 比を足してしまう:角を共有する三角形は、2つの比をかける。23+35\dfrac23+\dfrac35 ではありません。
  • 高さが同じでない三角形にも使う:底辺が同じ直線上にあって、向かいの頂点が共通(または底辺に平行な線上)のときだけ、高さが同じです。

練習問題

指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

高さが同じかどうか、まず図で確かめよう!

  1. 中学受験 三角形 ABC の辺 BC 上に BD:DC=3:5 となる点 D をとると、三角形 ABD の面積は 24 cm² でした。三角形 ABC の面積は?
    答えと解説を見る△ADC=24×53=40\triangle ADC=24\times\dfrac53=40。△ABC=24+40=64\triangle ABC=24+40=64。答え 64 cm²
  2. 中学受験 面積 36 cm² の三角形 ABC で、AP:PB=1:2、AQ:QC=1:1 となる点 P(AB 上)、Q(AC 上)をとります。四角形 PBCQ の面積は?
    答えと解説を見る△APQ=36×13×12=6\triangle APQ=36\times\dfrac13\times\dfrac12=6。四角形は 36−6=3036-6=30。答え 30 cm²
  3. 中学受験 面積 27 cm² の三角形 ABC で、AP:PB=BQ:QC=CR:RA=1:2 となる点 P、Q、R を辺上にとります。三角形 PQR の面積は?
    答えと解説を見る角 A の三角形 APR は 27×13×23=627\times\dfrac13\times\dfrac23=6。角 B・角 C のところも同じく 66。27−6×3=927-6\times3=9。答え 9 cm²

関連する公式

よくある質問

高さが同じ三角形の面積比は?

底辺の比と同じです。面積は底辺×高さ÷2で、高さと÷2が共通なので比では消えます。

1つの角を共有する三角形の面積比は?

三角形APQは三角形ABCの AP/AB×AQ/AC 倍です。たとえば AP:PB=2:1、AQ:QC=3:2 なら 2/3×3/5=2/5 倍です。

角を共有する三角形の面積比はどうやって証明しますか?

補助線PCをひき、高さが同じ三角形の面積比(底辺の比)を2回使います。

あわせて読みたい

出典・参考

    最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦