
この記事の結論
- 十の位が同じで、一の位を足すと10になる2桁×2桁は、① 十の位×(十の位+1)と② 一の位どうしの積(2けたで)をならべるだけ
- 例:47×43 → 4×5=20、7×3=21 → ならべて 2021
- 35×35のような一の位が5の数の2乗にも使える(3×4=12、5×5=25 → 1225)
うかるくん
47×43って、くり上がりが多くてめんどうそう……。
サクラちゃん
十の位はどっちも4。一の位は7と3で、たすと10になってる!
合格先生
その形なら一瞬だ。4×5=20、7×3=21。ならべて2021。
使える形:十の位が同じ、一の位の和が10
第二回の方法が使えるのは、2つの2桁の数が次の2つの条件をどちらも満たすときです。第一回(十の位の和が10、一の位が同じ)と、ちょうど反対の形です。
- 十の位が同じ数(4と4)
- 一の位を足すと10になる(7+3=10)
一の位の組み合わせは「1と9」「2と8」「3と7」「4と6」「5と5」の5通りです。十の位は1〜9のどれでもよいので、2桁どうしなら全部で45組あります。
やり方(4ステップ):47×43
- 十の位に1をたします。4+1=5。
- もとの十の位とかけます。4×5=20。これが答えの前の部分(百の位から上)です。
- 一の位どうしをかけます。7×3=21。答えの後ろはかならず2けたです。
- ②と③をならべて 2021。これが答えです。

合格先生
前は「十の位×(十の位より1大きい数)」、後ろは「一の位どうしの積を2けたで」。この2つをならべるだけだ!
もう1問:88×82
十の位はどちらも8、一の位は8+2=10なので使えます。
- 8+1=9、8×9=72。
- 8×2=16。
- ならべて 7216。
一の位の積が1けたなら、0をつける:91×99
一の位が1と9のときは、一の位どうしの積が1×9=9の1けたになります。このときは前に0をつけて2けたにします。
91×99は「90×100=9000くらい」の数なので、909では小さすぎます。だいたいの大きさを考えると、0の書き忘れに気づけます。一の位の組み合わせのうち、積が1けたになるのは1と9だけです(2×8=16、3×7=21、4×6=24、5×5=25)。
十の位が1や9のとき
13×17なら、1×2=2、3×7=21で 221。前の部分が1けたでも、そのままならべれば大丈夫です。21×29は 2×3=6、1×9=09 で 609。前が1けたで後ろに0がつく、まちがえやすい例です。
うかるくん
くり上がりを1回も考えずに、2021が出た!
合格先生
十の位に1をたしてかけるところだけ、忘れないようにな。
なぜこの方法で計算できるの?
面積図で考える
47×43は、よこ47、たて43の長方形の面積です。47を40と7、43を40と3に分けると、40×40の正方形、右の帯(7×40)、下の帯(40×3)、角の小さな長方形(7×3)の4つに分かれます。
- 右の帯(7×40)を、下の帯(40×3)のさらに下にうつします。
- すると、下の帯の高さは 3+7=10。一の位の和が10なので、ちょうど10になるのがポイントです。
- 正方形と合わせると、よこ40、たて50の長方形になります。40×50=2000 は、4×5=20 の100倍です。
- 残った角の 7×3=21 が、答えの後ろの2けたです。
2000+21=2021。「十の位×(十の位+1)」の「+1」は、帯をうつしてできた10の分だったのです。
文字式で考える(中学生・高校生向け)
十の位を a、一の位を b と c(b+c=10)とすると、2つの数は 10a+b と 10a+c と表せます。
(10a+b)(10a+c)
=100a²+10a(b+c)+bc
=100a²+100a+bc (b+c=10 を使う)
=100×a(a+1)+bc
a(a+1) が答えの前の部分、bc が後ろの2けたです。bc は最大でも5×5=25なので、後ろが3けたになることはありません。中学3年で習う式の展開(乗法公式)の練習にもなります。
使える数・使えない数の見分け方
47×53のように十の位がちがうときや、46×43のように一の位の和が10にならないときは、この方法はそのままでは使えません。
- 47×53は、50との差が3ずつの組なので、第五回の和と差の積で 2500−9=2491 と出せます。
- 72×32のように十の位の和が10で、一の位が同じなら、反対の形の第一回です。55×55は、第一回でも第二回でも計算できます。
- 形がそろっていない2桁×2桁は、第八回のたすきがけなら、どんな数でも計算できます。
よくある間違い

サクラちゃん
4×4=16って、十の位どうしをそのままかけちゃった……!
| 間違い | 例 | 正しくは |
|---|---|---|
| 十の位に1をたし忘れる | 47×43 → 4×4=16で 1621 | 4×5=20 → 2021 |
| 後ろの0を忘れる | 91×99 → 90と9で 909 | 9を09と書いて 9009 |
| 一の位どうしをたしてしまう | 47×43 → 7+3=10で 2010 | 一の位はかける:7×3=21 → 2021 |
| 一の位の和が10でないのに使う | 46×43 → 20と18で 2018 | 形がちがう。正しくは 1978 |
| 両方の十の位に1をたす | 47×43 → 5×5=25で 2521 | 1をたすのは片方だけ:4×5=20 |
迷ったら、先に2つの条件(十の位が同じ、一の位の和が10)をたしかめましょう。47×43は「45×45=2025に近い数」なので、2021はちょうどよい大きさです。
練習問題①(基本 10問)
答えは「答えを見る」を押すと開きます。( )の中は、前の部分と後ろの2けたの出し方です。
- 52×58=
- 88×82=
- 34×36=
- 25×25=
- 63×67=
- 77×73=
- 16×14=
- 29×21=
- 56×54=
- 72×78=
答えを見る
- 52×58=3016 (5×6=30、2×8=16)
- 88×82=7216 (8×9=72、8×2=16)
- 34×36=1224 (3×4=12、4×6=24)
- 25×25=625 (2×3=6、5×5=25)
- 63×67=4221 (6×7=42、3×7=21)
- 77×73=5621 (7×8=56、7×3=21)
- 16×14=224 (1×2=2、6×4=24)
- 29×21=609 (2×3=6、9×1=09)
- 56×54=3024 (5×6=30、6×4=24)
- 72×78=5616 (7×8=56、2×8=16)
練習問題②(0をつける・5の2乗・3桁をふくむ10問)
一の位が1と9のときは、後ろに0をつけるのを忘れないようにしましょう。最後の2問は、下の3桁の応用を読んでから解いてもかまいません。
- 91×99=
- 41×49=
- 69×61=
- 81×89=
- 85×85=
- 98×92=
- 19×11=
- 37×33=
- 123×127=
- 104×106=
答えを見る
- 91×99=9009 (9×10=90、1×9=09)
- 41×49=2009 (4×5=20、1×9=09)
- 69×61=4209 (6×7=42、9×1=09)
- 81×89=7209 (8×9=72、1×9=09)
- 85×85=7225 (8×9=72、5×5=25)
- 98×92=9016 (9×10=90、8×2=16)
- 19×11=209 (1×2=2、9×1=09)
- 37×33=1221 (3×4=12、7×3=21)
- 123×127=15621 (12×13=156、3×7=21)
- 104×106=11024 (10×11=110、4×6=24)

うかるくん
20問ぜんぶできた! 「十の位が同じ、一の位をたすと10」は、見つけやすいね!
応用
一の位が5の数の2乗:35×35
一の位が5の数を2回かけると、一の位は5+5=10。十の位も同じなので、この方法がそのまま使えます。後ろはいつも 5×5=25 です。
35×35なら、3×4=12、後ろに25をつけて 1225。85×85なら 8×9=72 で 7225。面積の計算などで、よく出てくる数です。
3桁の数:123×127、104×106
3桁の数でも、一の位より上の部分が同じで、一の位の和が10なら、上の部分を十の位のように考えて計算できます。
| 例 | 前の部分 | 後ろの2けた | 答え |
|---|---|---|---|
| 123×127 | 12×13=156 | 3×7=21 | 15621 |
| 104×106 | 10×11=110 | 4×6=24 | 11024 |
| 105×105 | 10×11=110 | 5×5=25 | 11025 |
12×13のような11〜19どうしのかけ算は、くれない算を使うとすぐに出せます(12+3=15、15×10+2×3=156)。
小数の計算にも
4.7×4.3 は、47×43=2021 から小数点を2つ動かして 20.21。3.5×3.5 も、35×35=1225 から 12.25 と出せます。
インド式かけ算シリーズ
- 第一回 十の位を足すと10、一の位が同じ(72×32など)
- 第二回 十の位が同じで、一の位を足すと10(47×43など)(この記事)
- 第三回 2桁×11(42×11など)
- 第四回 くれない算(11〜19どうし)(12×16など)
- 第五回 和と差の積の公式が使える(53×47など)
- 第六回 一の位が1の数をかける(60×31など)
- 第七回 一の位が9の数をかける(60×39など)
- 第八回 たすきがけ(どんな2桁×2桁でも)(23×41など)
- 第九回 100に近い数どうし(97×96など)
どの数のときにどの方法を使うかは「インド式かけ算・目次と早見表」へ。11〜19どうしのかけ算は、名前で覚えるくれない算がおすすめです。
くれない算の本家ページ(京大紅萌会)
小学生にもわかるように、ふりがな・イラストつきで説明しています。
くれない算(紅算)のやり方|11〜19のかけ算が頭の中でできる ›
🖨 くれない算の練習プリント(無料・PDF):小学生向けの解説・練習・答えのプリントを、京大紅萌会のくれない算ページで配布中です。学校の先生・塾の先生・保護者の方などは自由にお使いください → プリントを見る ›
よくある質問
47×43を暗算するには?
十の位の4に、1大きい5をかけて20。一の位の7と3をかけて21。ならべて2021です。
この方法が使える条件は?
2つの数の十の位が同じで、一の位を足すと10になることです。47×43なら十の位はどちらも4、一の位は7+3=10です。
91×99はどう計算しますか?
9×10=90、1×9=9です。一の位の積は2けたにして09とし、ならべて9009です。
なぜこの方法で計算できるのですか?
(10a+b)(10a+c)を展開し、b+c=10を使うと、100×a(a+1)+bcになるからです。面積図では、右の帯を下にうつすと10の分だけ長方形がのびます。
25×25や35×35にも使えますか?
使えます。一の位が5の数の2乗は5+5=10なので、35×35なら3×4=12の後ろに25をつけて1225です。
3桁の数にも使えますか?
一の位より上の部分が同じで、一の位の和が10なら使えます。123×127なら12×13=156、3×7=21で15621です。
あわせて読みたい
出典・参考
- 計算のしくみは、中学校数学の「式の展開」による説明です
- 練習問題・本文の計算はすべて検算済みです
最終更新:2026年10月21日/作成:大学受験合格大作戦












