媒介変数表示の公式|円 x=r cosθ・サイクロイドの導き方と dy/dx=(dy/dt)/(dx/dt) の証明・接線の例題【数学C・数学Ⅲ・大学受験】

媒介変数表示の公式|円 x=r cosθ・サイクロイドの導き方と dy/dx=(dy/dt)/(dx/dt) の証明・接線の例題【数学C・数学Ⅲ・大学受験】

合格大作戦 算数・数学公式辞典 › 関数

大学受験

x=rcos⁡θ, y=rsin⁡θdydx=dy/dtdx/dtx=r\cos\theta,\ y=r\sin\theta\qquad \frac{dy}{dx}=\frac{dy/dt}{dx/dt}

サイクロイド:x=a(θ−sin⁡θ), y=a(1−cos⁡θ)x=a(\theta-\sin\theta),\ y=a(1-\cos\theta)

この公式のポイント

  • 円は x=rcos⁡θ, y=rsin⁡θx=r\cos\theta,\ y=r\sin\theta
  • 消去は cos⁡2θ+sin⁡2θ=1\cos^2\theta+\sin^2\theta=1 を使う
  • サイクロイドは OT=弧TP=aθa\theta から
  • dydx=dy/dtdx/dt\dfrac{dy}{dx}=\dfrac{dy/dt}{dx/dt}(分子が yy)
うかるくん

うかるくん

サイクロイドは yy を xx の式に直せないけど、接線の傾きは出せるの?

合格先生

合格先生

出せるぞ。dydt\dfrac{dy}{dt} を dxdt\dfrac{dx}{dt} で割れば傾きになる。xx の式に直す必要はないんだ。

媒介変数表示の公式

xx と yy を、別の変数 tt(または θ\theta)の式で x=f(t)x=f(t)、y=g(t)y=g(t) と表すことを媒介変数表示(パラメータ表示)といいます。tt を媒介変数といい、tt を動かすと点 (x, y)(x,\ y) が曲線をえがきます。

代表的な媒介変数表示と微分

  • 円 x2+y2=r2x^2+y^2=r^2:x=rcos⁡θ, y=rsin⁡θx=r\cos\theta,\ y=r\sin\theta
  • 楕円 x2a2+y2b2=1\dfrac{x^2}{a^2}+\dfrac{y^2}{b^2}=1:x=acos⁡θ, y=bsin⁡θx=a\cos\theta,\ y=b\sin\theta
  • サイクロイド:x=a(θ−sin⁡θ), y=a(1−cos⁡θ)x=a(\theta-\sin\theta),\ y=a(1-\cos\theta)

媒介変数で表された関数の微分(dxdt≠0\dfrac{dx}{dt}\ne0 のとき)

dydx= dydt dxdt\frac{dy}{dx}=\frac{\ \dfrac{dy}{dt}\ }{\dfrac{dx}{dt}}
θPrr cosθr sinθOxyx=r cosθy=r sinθcos²θ+sin²θ=1 よりx²+y²=r²
円周上の点 P は (rcos⁡θ, rsin⁡θ)(r\cos\theta,\ r\sin\theta)

証明

①円 図1で、OP=rOP=r、OPOP と xx 軸のなす角が θ\theta なので、三角比の定義から x=rcos⁡θx=r\cos\theta、y=rsin⁡θy=r\sin\theta。逆に、cos⁡2θ+sin⁡2θ=1\cos^2\theta+\sin^2\theta=1 より x2+y2=r2(cos⁡2θ+sin⁡2θ)=r2x^2+y^2=r^2(\cos^2\theta+\sin^2\theta)=r^2 で、確かに円の方程式をみたします。楕円は円を xx 方向に aa 倍、yy 方向に bb 倍にのばしたもので、(xa)2+(yb)2=cos⁡2θ+sin⁡2θ=1\left(\dfrac xa\right)^2+\left(\dfrac yb\right)^2=\cos^2\theta+\sin^2\theta=1。

②サイクロイド 半径 aa の円が xx 軸の上をすべらずに転がるとき、はじめ原点 O にあった円周上の点 P がえがく曲線です。円が角 θ\theta だけ回ったとき、接点を T とすると、すべらないので

OT=弧 TP=aθOT=\text{弧}\,TP=a\theta

よって中心は C(aθ, a)C(a\theta,\ a)。CP→\overrightarrow{CP} は、真下向きの CT→\overrightarrow{CT} を時計回りに θ\theta 回したものなので CP→=(−asin⁡θ, −acos⁡θ)\overrightarrow{CP}=(-a\sin\theta,\ -a\cos\theta)。したがって

P=(aθ−asin⁡θ, a−acos⁡θ)=(a(θ−sin⁡θ), a(1−cos⁡θ))P=\big(a\theta-a\sin\theta,\ a-a\cos\theta\big)=\big(a(\theta-\sin\theta),\ a(1-\cos\theta)\big)
θCPTO2πaOT=aθサイクロイド赤い弧TP=aθ(すべらない)
サイクロイド:転がった長さ OT と弧 TP がどちらも aθa\theta

③微分の公式 dxdt≠0\dfrac{dx}{dt}\ne0 の範囲では x=f(t)x=f(t) は増加か減少のどちらかなので、逆に tt を xx の関数とみられます。yy は tt を通して xx の関数になり、合成関数の微分と逆関数の微分 dtdx=1 dx/dt \dfrac{dt}{dx}=\dfrac{1}{\ dx/dt\ } から

dydx=dydt⋅dtdx=dydt⋅1 dxdt = dydt dxdt\frac{dy}{dx}=\frac{dy}{dt}\cdot\frac{dt}{dx}=\frac{dy}{dt}\cdot\frac{1}{\ \dfrac{dx}{dt}\ }=\frac{\ \dfrac{dy}{dt}\ }{\dfrac{dx}{dt}}

yy を xx の式に直さなくても、接線の傾きが求められるのがポイントです。

(4, 8)Ot=1t<0 の部分接線 y=3x−4dx/dt=2t、dy/dt=3t²dy/dx=3t/2 → t=2 で 3
x=t2, y=t3x=t^2,\ y=t^3 の t=2t=2 での接線。傾きは 3t22t=3\dfrac{3t^2}{2t}=3

大学受験(数学C・数学Ⅲ)での使い方

大学受験

例題1(媒介変数を消去する)

x=2cos⁡t+1x=2\cos t+1、y=2sin⁡t−3y=2\sin t-3 はどんな曲線を表すか。

解き方

cos⁡t=x−12\cos t=\dfrac{x-1}{2}、sin⁡t=y+32\sin t=\dfrac{y+3}{2}。cos⁡2t+sin⁡2t=1\cos^2t+\sin^2t=1 に入れて (x−1)24+(y+3)24=1\dfrac{(x-1)^2}{4}+\dfrac{(y+3)^2}{4}=1。

答え (x−1)2+(y+3)2=4(x-1)^2+(y+3)^2=4(中心 (1, −3)(1,\ -3)、半径 2 の円)

大学受験

例題2(サイクロイドの接線)

サイクロイド x=a(θ−sin⁡θ)x=a(\theta-\sin\theta)、y=a(1−cos⁡θ)y=a(1-\cos\theta)(a>0a>0)の、θ=π2\theta=\dfrac{\pi}{2} に対応する点での接線の方程式を求めなさい。

解き方

dxdθ=a(1−cos⁡θ)\dfrac{dx}{d\theta}=a(1-\cos\theta)、dydθ=asin⁡θ\dfrac{dy}{d\theta}=a\sin\theta なので dydx=sin⁡θ1−cos⁡θ\dfrac{dy}{dx}=\dfrac{\sin\theta}{1-\cos\theta}。

θ=π2\theta=\dfrac{\pi}{2} で傾き 11−0=1\dfrac{1}{1-0}=1、点は (a(π2−1), a)\left(a\left(\dfrac{\pi}{2}-1\right),\ a\right)。

y−a=x−a(π2−1)y-a=x-a\left(\dfrac{\pi}{2}-1\right) より y=x+(2−π2)ay=x+\left(2-\dfrac{\pi}{2}\right)a。

答え y=x+(2−π2)ay=x+\left(2-\dfrac{\pi}{2}\right)a

大学受験

例題3(接線の傾き)

x=t2x=t^2、y=t3y=t^3 で表される曲線の、t=2t=2 に対応する点での接線の方程式を求めなさい。

解き方

dxdt=2t\dfrac{dx}{dt}=2t、dydt=3t2\dfrac{dy}{dt}=3t^2 より dydx=3t22t=3t2\dfrac{dy}{dx}=\dfrac{3t^2}{2t}=\dfrac{3t}{2}(t≠0t\ne0)。

t=2t=2 で点 (4, 8)(4,\ 8)、傾き 3。y−8=3(x−4)y-8=3(x-4)。

答え y=3x−4y=3x-4

よくある間違い

腕でバツを作る合格先生

合格先生

dydx\dfrac{dy}{dx} の分子と分母を逆にするな。yy の変化が上、つまり dydt\dfrac{dy}{dt} が分子だ。

  • 分子と分母を逆にする:dydx\dfrac{dy}{dx} は「yy の変化÷xx の変化」なので、dydt\dfrac{dy}{dt} が分子。
  • 消去したあとの範囲を忘れる:x=t2x=t^2 なら x≥0x\ge0。x=cos⁡tx=\cos t なら −1≤x≤1-1\le x\le1。消去した式の全部が曲線になるとは限らない。
  • dxdt=0\dfrac{dx}{dt}=0 の点で公式を使う:x=t2x=t^2 の t=0t=0 のように分母が0になる点では、この公式で傾きは求められない。

練習問題

指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

消去したら xx の範囲もチェックしようね

  1. 大学受験 x=3cos⁡θx=3\cos\theta、y=2sin⁡θy=2\sin\theta から θ\theta を消去しなさい。
    答えと解説を見るcos⁡θ=x3\cos\theta=\dfrac x3、sin⁡θ=y2\sin\theta=\dfrac y2 より x29+y24=1\dfrac{x^2}{9}+\dfrac{y^2}{4}=1(楕円)
  2. 大学受験 x=t+1x=t+1、y=t2−2ty=t^2-2t から tt を消去しなさい。
    答えと解説を見るt=x−1t=x-1 を入れて y=(x−1)2−2(x−1)=x2−4x+3y=(x-1)^2-2(x-1)=x^2-4x+3
  3. 大学受験 x=cos⁡3tx=\cos^3t、y=sin⁡3ty=\sin^3t のとき dydx\dfrac{dy}{dx} を tt で表しなさい。
    答えと解説を見るdxdt=−3cos⁡2tsin⁡t\dfrac{dx}{dt}=-3\cos^2t\sin t、dydt=3sin⁡2tcos⁡t\dfrac{dy}{dt}=3\sin^2t\cos t より dydx=−sin⁡tcos⁡t=−tan⁡t\dfrac{dy}{dx}=-\dfrac{\sin t}{\cos t}=-\tan t

関連する公式

よくある質問

媒介変数表示とは何ですか?

xとyを別の変数(tやθ)の式で表す表し方です。tを動かすと点(x, y)が動いて曲線をえがきます。動く点の位置を時刻で表すイメージです。

サイクロイドとはどんな曲線?

円が直線の上をすべらずに転がるとき、円周上の1点がえがく曲線です。半径aの円なら x=a(θ−sinθ)、y=a(1−cosθ) と表せます。

媒介変数で表された関数の微分はどうするの?

dy/dtをdx/dtで割ります。yをxの式に直さなくても、接線の傾きが求められます。ただしdx/dtが0の点では使えません。

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出典・参考

  • 文部科学省「高等学校学習指導要領(平成30年告示)」数学C(平面上の曲線と複素数平面)・数学Ⅲ(微分法)

最終更新:2026年10月11日/作成:大学受験合格大作戦