原文は教科書で広く読まれる形に整えたもの(本によって語句が少しちがいます)、現代語訳は合格大作戦のオリジナルです。
| 原文 | 現代語訳 | |
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| 1 | 筑紫に、なにがしの押領使などいふやうなる者のありけるが、土大根をよろづにいみじき薬とて、朝ごとに二つづつ焼きて食ひけること、年久しくなりぬ。 | 九州の筑紫に、なんとかという押領使などというような者がいたが、大根をあらゆる病気によく効く薬だと思って、毎朝二本ずつ焼いて食べることが、長い年月になった。 |
| 2 | ある時、館の内に人もなかりける隙をはかりて、敵襲ひ来たりて囲み攻めけるに、館の内に兵二人出で来て、命を惜しまず戦ひて、皆追ひ返してけり。 | あるとき、屋敷の中に人がいなかったすきをねらって、敵がおそって来て(屋敷を)取り囲んで攻めたところ、屋敷の中から兵士が二人出て来て、命を惜しまず戦って、(敵を)みな追い返してしまった。 |
| 3 | いと不思議に覚えて、「日ごろここにものしたまふとも見ぬ人々の、かく戦ひしたまふは、いかなる人ぞ」と問ひければ、 | (押領使は)とても不思議に思って、「ふだんここにいらっしゃるとも見かけない方々が、このように戦ってくださるのは、どういう方ですか」とたずねたところ、 |
| 4 | 「年ごろ頼みて、朝な朝な召しつる土大根らにさぶらふ」と言ひて失せにけり。 | (二人は)「長年(あなたが)たよりにして、毎朝召し上がってきた大根どもでございます」と言って、消えてしまった。 |
| 5 | 深く信をいたしぬれば、かかる徳もありけるにこそ。 | 深く信じきっていると、このようなよい報いもあったのだろう。 |


