徒然草「仁和寺にある法師」原文と現代語訳(印刷用・A4)

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原文は教科書で広く読まれる形に整えたもの(本によって語句が少しちがいます)、現代語訳は合格大作戦のオリジナルです。

原文現代語訳
1仁和寺にある法師、年寄るまで石清水を拝まざりければ、心うく覚えて、あるとき思ひ立ちて、ただひとり、徒歩より詣でけり。仁和寺にいるある法師が、年をとるまで石清水八幡宮にお参りしたことがなかったので、情けなく思って、あるとき思い立って、たったひとりで、歩いてお参りした。
2極楽寺・高良などを拝みて、かばかりと心得て帰りにけり。(山のふもとにある)極楽寺や高良神社などを拝んで、(石清水八幡宮は)これだけだと思いこんで帰ってしまった。
3さて、かたへの人にあひて、「年ごろ思ひつること、果たしはべりぬ。聞きしにも過ぎて、尊くこそおはしけれ。そうして、仲間の法師に会って、「長年思っていたことを、果たしました。(うわさに)聞いていた以上に、尊くいらっしゃいました。
4そも、参りたる人ごとに山へ登りしは、何事かありけん、ゆかしかりしかど、神へ参るこそ本意なれと思ひて、山までは見ず。」とぞ言ひける。それにしても、お参りした人がみんな山へ登っていったのは、何があったのだろうか、知りたかったけれど、神へお参りすることこそが本来の目的だと思って、山までは見ませんでした」と言ったそうだ。
5少しのことにも、先達はあらまほしきことなり。ちょっとしたことにも、案内してくれる人はあってほしいものである。