原文は教科書で広く読まれる形(三巻本系)に整えたもの(本によって語句が少しちがいます)、現代語訳は合格大作戦のオリジナルです。
| 原文 | 現代語訳 | |
|---|---|---|
| 1 | 雪のいと高う降りたるを、例ならず御格子参りて、炭櫃に火おこして、物語などして集まりさぶらふに、 | 雪がたいそう高く降り積もっているのに、いつもとちがって御格子をお下ろし申し上げて、炭櫃(いろり)に火をおこして、(女房たちが)おしゃべりなどをして集まって(中宮さまのおそばに)お仕えしていると、 |
| 2 | 「少納言よ、香炉峰の雪いかならむ」と仰せらるれば、 | (中宮定子さまが)「少納言よ、香炉峰の雪はどうなっているでしょう」とおっしゃるので、 |
| 3 | 御格子上げさせて、御簾を高く上げたれば、笑はせたまふ。 | (わたしが、ほかの女房に)御格子を上げさせて、御簾を高く巻き上げたところ、(中宮さまは)お笑いになる。 |
| 4 | 人々も「さることは知り、歌などにさへうたへど、思ひこそよらざりつれ。なほ、この宮の人には、さべきなめり」と言ふ。 | (まわりの)女房たちも、「そういう(詩の)ことは知っていて、歌などにまでうたうけれど、(こんなふうに動作で答えることは)思いもよらなかった。やはり、この中宮さまにお仕えする人としては、(あなたは)ふさわしい人であるようだ」と言う。 |


