原文は教科書で広く読まれる形(三巻本系)に整えたもの(本によって語句が少しちがいます)、現代語訳は合格大作戦のオリジナルです。
| 原文 | 現代語訳 | |
|---|---|---|
| 1 | 心ときめきするもの。雀の子飼ひ。ちご遊ばする所の前渡る。 | 胸がどきどきするもの。雀のひなを飼うこと。幼い子を遊ばせている所の前を通ること。 |
| 2 | よき薫物たきて、ひとり臥したる。唐鏡の少し暗き見たる。 | 上等なお香をたいて、ひとりで横になっているとき。舶来の鏡で少しくもっているのをのぞきこんだとき。 |
| 3 | よき男の、車とどめて案内し問はせたる。 | 身分の高そうな男性が、(家の前に)牛車を止めて、(お供に)取り次ぎをたのませているとき。 |
| 4 | 頭洗ひ、化粧じて、香ばしうしみたる衣など着たる。ことに見る人なき所にても、心のうちはなほいとをかし。 | 髪を洗い、お化粧をして、香りがよくしみこんだ着物などを着ているとき。とくに見てくれる人がいない所でも、心の中はやはりとても晴れやかで楽しい。 |
| 5 | 待つ人などのある夜、雨の音、風の吹きゆるがすも、ふとおどろかる。 | 待っている人などがいる夜は、雨の音や、風が(戸などを)吹きゆらすのにも、はっと胸がどきっとしてしまう。 |


