この記事の結論

  • ドラゴン桜の韓国版は、2010年1月4日〜2月23日に韓国のKBS2で放送されたドラマ「勉強の神」(공부의 신)(全16話)です。目指す大学はソウル大学ではなく、架空の名門国立大学「天下大学」でした
  • 韓国の大学入試の中心は大学修学能力試験(修能・スヌン)で、2027学年度は2026年11月19日(木)の1日で行われます。日本の大学入学共通テスト(2027年1月16日・17日の2日間)より約2か月早いのが大きなちがいです

この記事は、2011年7月に書いた「ドラゴン桜韓国版」の記事を、2026年10月に書き直したものです。下の囲みが元の記事です。そのあとに、韓国版ドラマ「勉強の神」について確かめられたことと、ドラマの背景にある韓国の大学入試(修能)と日本の大学入試(共通テスト・2次試験)のちがいを、図で足しました。

元の記事(2011年7月):ドラゴン桜韓国版

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落ちこぼれ高校である私立龍山高等学校の生徒を東京大学へ合格させ、経営状態の悪い高校を再建させるという内容で日本でも人気を博したTVドラマ「ドラゴン桜」。

このドラマの韓国版が存在したのだ。(2010年初めに韓国で放送)

韓国版の題名は「勉強の神」。ソウル大学ではなく架空の名門国立大「天下大学」を目指すというストーリーだ。

ソウル大学にしなかったのは「ソウル大が登場しなくなったのはなぜ?」にもあるようにKBSが学歴主義を助長するという批判をかわすためといわれている。

KBSの「勉強の神」第1話・2話はMBCの「パスタ」、SBSの「済衆院」を押さえ視聴率競争で1位を記録したそうだ。

時間のあるときにじっくりと韓国ドラマに挑戦してみたいと思います。

それにしても最近の韓流ドラマや韓流歌手の勢いはすごいですね。

(私の周りでは「パスタ」が流行っています。)

――ここまでが2011年7月の元の記事です。元の記事のリンク(中央日報 日本語版、2010年1月9日の記事)は、2026年10月に開けることを確かめ、今のURLに直しました。

ドラゴン桜の韓国版「勉強の神」とは

ドラゴン桜と韓国版「勉強の神」 2003年 漫画『ドラゴン桜』の連載が始まる 2005年 日本でドラマになる(TBS系) 2010年1〜2月 韓国版「勉強の神」を放送(KBS2) 2011年7月 この記事(元の記事)を書く 2018年 続編『ドラゴン桜2』の連載が始まる 2021年 日本で2回目のドラマ(TBS系)
図1 ドラゴン桜と韓国版「勉強の神」の歩み。韓国版は日本の1回目のドラマ(2005年)のあと、2010年に放送されました

ドラゴン桜の韓国版は、韓国の公共放送KBSのチャンネルKBS2で、2010年1月4日から2月23日まで放送されたドラマ「勉強の神」(韓国語の題名は「공부의 신」、読みは「コンブエ・シン」)です。月曜日と火曜日の夜に放送され、全部で16話でした。原作は、三田紀房(みた・のりふさ)さんの漫画『ドラゴン桜』です。

物語の形は日本のドラゴン桜とよく似ています。つぶれかけた高校(ドラマでは「ビョンムン高校」)に弁護士がやって来て、学校を立て直すために「特別クラス」を作り、成績の低い生徒たちを国でいちばんの名門大学に合格させようとします。主人公の弁護士をキム・スロさん、先生役をペ・ドゥナさんが演じ、生徒役にはユ・スンホさん、コ・アソンさんなどが出演しました。

目指す大学は「天下大学」:なぜソウル大学ではないのか

韓国版で変わった2つのこと はじめ ドラマでは 題名(漫画の韓国語訳) びりっけつ、ソウル大に行く ドラマの題名 勉強の神 目指す大学(実在) ソウル大学 ドラマの大学(架空) 天下大学 理由:公共放送が実在の大学名を使うと 「学歴主義をあおる」と批判されるおそれ(報道)
図2 韓国版で変わった2つのこと。題名は「勉強の神」に、目指す大学は架空の「天下大学」に

日本のドラゴン桜は、実在する東京大学(東大)を目指す話です。韓国でいえば、それにあたるのは国立のソウル大学でしょう。ところが「勉強の神」で生徒たちが目指すのは、天下大学(천하대、チョナデ)という架空の名門国立大学です。

元の記事でリンクした中央日報(日本語版)の2010年1月9日の記事によると、ドラマの題名は、はじめは原作の漫画が韓国で翻訳されたときの題に合わせて「びりっけつ、ソウル大に行く」でした。それが「勉強の神」に変わり、ソウル大も天下大学に変わりました。これはKBSの意見が反映されたもので、芸能関係者は「公営放送のKBSがソウル大をドラマのタイトルに使う場合、学歴主義を助長するという批判を受けることもありえるため、慎重に検討した」と話した、と記事は伝えています。

一方で、ドラマの制作陣は、架空の大学にしても実際の入試の現実をできるだけ反映するので問題はない、と説明していたそうです。大学の名前は架空でも、受験勉強の中身は本物に近づける、という考え方です。

第1話・第2話の視聴率

同じ記事によると、2010年1月4日・5日に放送された第1話・第2話は、MBCの「パスタ」、SBSの「済衆院」をおさえて、月火ドラマの視聴率競争で1位を記録しました。元の記事に書いた「第1話・2話は視聴率競争で1位」は、この報道をもとにしています。韓国では同じ曜日・同じ時間帯のドラマが局どうしで競い合うことが多く、「月火ドラマ」「水木ドラマ」のような呼び方をします。

もとになった日本の『ドラゴン桜』

原作の漫画『ドラゴン桜』は、2003年から2007年まで講談社の『モーニング』で連載され、全21巻で完結しました。日本ではTBS系で2005年と2021年の2回ドラマになり、どちらも阿部寛さんが主人公の弁護士・桜木建二を演じました。作品の全体と、受験に生かせる考え方は「ドラゴン桜を徹底的に活用してみる」、作中の勉強法を教科別に「今も使える/今は古い」に分けた話は「ドラゴン桜の勉強法を教科別に【其の2】」にまとめています。

「落ちこぼれでも、正しいやり方で努力すれば逆転できる」という考え方は、ドラゴン桜にかぎらず、多くの作品に出てきます。漫画の名言から逆転合格を考えた記事には「孫悟空の名言「落ちこぼれだって必死に努力すりゃ…」」もあります。

日本と韓国の大学入試のちがい【一覧】

「勉強の神」の生徒たちが挑むのは、韓国の大学入試です。日本の受験生から見ると、似ているところもちがうところもあります。まず、2027年度入試(2027年春に大学に入る人の入試)で比べた一覧です。

くらべること韓国:大学修学能力試験(修能)日本:大学入学共通テスト
正式な名前大学修学能力試験(대학수학능력시험)。ふだんは「修能(スヌン)」大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)
2027年度入試の試験日2026年11月19日(木)の1日2027年1月16日(土)・17日(日)の2日
始まりと終わり8:40〜17:459:30〜(2日目の情報は18:00まで)
出願2026年8月24日〜9月4日2026年9月15日〜10月2日
教科・領域国語・数学・英語・韓国史(必須)・探究(社会・科学・職業)・第2外国語/漢文国語・地理歴史・公民・数学・理科・外国語・情報
英語絶対評価(決まった基準で等級が決まる)。45問のうち聞き取り17問・25分以内英語リーディングと英語リスニング(1日目の最後)
結果の使われ方定時募集では修能の成績が中心国公立大学は共通テスト+大学ごとの2次試験
運営韓国教育課程評価院大学入試センター

表を見ると、いちばん大きなちがいは時期と日数です。韓国の修能は11月に1日で全教科を終えます。日本の共通テストは1月に2日間で行い、そのあと2月下旬から国公立大学の2次試験(個別学力検査)が続きます。同じ「2027年春に入学する人の試験」でも、修能(2026年11月19日)は共通テスト(2027年1月16日)より58日早いのです。

韓国の大学修学能力試験(修能・スヌン)とは

大学修学能力試験(だいがくしゅうがくのうりょくしけん)は、韓国の大学入試で使われる全国共通の試験です。韓国語では「대학수학능력시험」、略して「修能(수능、スヌン)」と呼ばれます。日本でいう共通テストにあたる試験で、作っているのは国の研究機関の韓国教育課程評価院です。

修能の始まり:1993年、学力考査に代わって

修能が始まったのは1993年(1994学年度の入試)です。それまでの「学力考査」が、知識の暗記にかたよっているという批判を受けて、考える力を見る試験として作られました。最初の年だけは8月と11月の2回行い、よいほうの成績を使えるしくみでしたが、2回の難しさをそろえるのが難しく、次の年(1995学年度)から年1回になりました。

日本では、1990年から2020年まで大学入試センター試験(センター試験)が行われ、2021年から大学入学共通テストに変わりました。日本でも韓国でも、「全国共通の試験で、知識だけでなく考える力を見よう」という方向で、何度も形が変わってきたことがわかります。センター試験の過去問を今どう使うかは「センター試験の過去問は共通テスト対策に使える?」にまとめています。

2027学年度の修能:2026年11月19日(木)

韓国の修能は「1日」で全部(2026年11月19日) 8:40 開始 1時限 国語 2時限 数学 3時限 英語 4時限 韓国史・探究 5時限 第2外国語・漢文 17:45 終わり リスニング中は 離着陸を調整 13:10〜13:35
図3 韓国の修能の1日(2027学年度)。8:40に始まり、5つの時限を17:45までの1日で終えます

2027学年度の修能は、2026年11月19日(木)に行われます。韓国の教育部が2026年10月20日に発表した資料によると、試験は午前8時40分から午後5時45分まで、全国85の試験地区・1,312の試験場で行われ、受験予定者は551,864人(前の年より2,310人少ない)です。

韓国教育課程評価院の「施行基本計画」(2026年3月発表、韓国の報道による)では、ほかに次のことが決まっています。

  • 出願の受付:2026年8月24日〜9月4日
  • 模擬評価(評価院が行う本番の練習の試験):6月4日と9月2日の2回
  • 成績の通知:12月11日(金)
  • 領域:国語・数学・英語・韓国史(必須)・探究(社会・科学・職業)・第2外国語/漢文
  • 英語・韓国史・第2外国語/漢文は絶対評価
  • 英語は全45問で、そのうち聞き取り(リスニング)が17問、25分以内
  • 社会探究・科学探究は17科目の中から最大2科目を選ぶ

「絶対評価」とは、ほかの受験生との比べ合い(順位)ではなく、決まった基準の点数を取れば決まった等級になる評価のしかたです。日本の共通テストは、どの科目も点数そのもので示されます。

「2027学年度」と「令和9年度」:年度の呼び方

韓国の学校の1年は3月に始まります。そのため、2026年11月に行う修能は、2027年3月に大学に入る人のための試験なので「2027学年度」の修能と呼ばれます。日本の共通テストも、2027年1月に行う試験を「令和9年度(2027年度)」の共通テストと呼びます。どちらも「入学する年度」で呼ぶので、試験をする年と名前の年が1年ずれる点は同じです。ニュースを読むときは、試験の日付と年度の名前を取りちがえないようにしましょう。

修能の日、韓国の社会はどうなる?

修能の日は、社会全体で受験生を支えることで知られています。韓国の教育部が2026年10月に発表した2027学年度の修能の対策には、次のようなものがあります。

  • 役所や会社に、出勤の時刻を午前10時以降にしてもらうよう協力を求める(朝の道路や電車の混雑を減らすため)
  • 受験生が試験場に向かう午前6時〜8時10分に、首都圏の地下鉄の本数を増やす
  • 試験場の200m手前から車の出入りを規制する
  • 3時限の英語の聞き取り(13時10分〜13時35分)の間は、音が出ないように飛行機やヘリコプターの離着陸の時刻を調整し、砲の射撃などの軍事訓練も止める

1日で全部の教科を受けるので、朝の遅刻はそのまま大きなつまずきになります。国が出勤時刻や交通まで調整するのは、それだけ修能が「人生を左右する1日」と受け止められているからでしょう。「勉強の神」で、生徒たちがたった1回の試験に向けて必死になるのも、この空気の中の話です。

うかるくん

うかるくん

英語のリスニングの25分のために、飛行機の離着陸まで調整するんですか!?

合格先生

合格先生

そうなんです。修能は1日で全部の教科を受けるので、その日の1回にかかる重みがとても大きい。だから社会全体で静かな環境を作ろうとするんですね。日本の共通テストでも、リスニングは決まった時間にいっせいに行います。どちらの国でも「本番の時間割に体を合わせる」ことが大事なのは同じですよ。

うかるくん

うかるくん

本番の時間割に体を合わせる……。ぼくも朝型にしないと!

2028学年度から修能はどう変わる?

韓国の教育部は2023年12月27日に「2028大学入試制度改編」の確定案を出しました。韓国の報道によると、2028学年度の修能からは、国語・数学・探究などで選択科目をなくし、受験生がみんな同じ内容の試験を受ける形にします。社会・科学の探究は、高校の「統合社会」「統合科学」をもとにした試験になる予定です。今の修能は、選んだ科目によって有利・不利が出るという議論があり、それをなくすのがねらいとされています。

日本の共通テストも、2025年の入試から新しい学習指導要領(教育課程)にもとづく形になり、「情報Ⅰ」が加わりました。日本でも韓国でも、高校で学ぶ中身が変わると、入試も合わせて変わります。

日本の大学入学共通テストとは:2027年は1月16日・17日

大学入学共通テスト(共通テスト、旧センター試験)は、大学入試センターが行う全国共通の試験です。2027年(令和9年度)は1月16日(土)・17日(日)の2日間で、病気やけがなどで受けられなかった人のための追試験は1月23日(土)・24日(日)です。

  • 1日目:地理歴史・公民 → 国語 → 外国語(英語リーディング)→ 英語リスニング
  • 2日目:理科 → 数学①(数学Ⅰ・A)→ 数学②(数学Ⅱ・B・C)→ 情報(情報Ⅰ)

くわしい時間割は「【2027年】共通テストの時間割・日程」、あと何日かは「2027年 共通テストのカウントダウン」で確かめられます。修能の「8:40開始」に対して、共通テストは9:30開始(1科目だけ受ける人は10:40)です。

共通テストのあとに2次試験がある

韓国との大きなちがいは、日本の国公立大学では、共通テストのあとに大学ごとの2次試験(個別学力検査)があることです。前期日程は2月25日から始まり、合否は共通テストと2次試験の合計で決まるのがふつうです。どちらをどれだけ重く見るかは大学・学部ごとにちがいます。

たとえば東京大学は、共通テスト110点+2次試験440点の550点満点で、2次試験の重みがとても大きい大学です(「東大合格大作戦|東京大学の入試の仕組み」)。京都大学も学部ごとに配点が決まっていて、作戦の立て方は「京大合格作戦の立て方」にまとめています。共通テストのあとの流れと日程は「国公立大学の2次試験の日程と追試験【2027年】」で図にしています。

旧帝大(七帝大)のように、日本にも「名門」と呼ばれる国立大学のグループがあります。ドラマの天下大学のような「国でいちばんの大学」を目指す気持ちは、日本でも韓国でも同じです。日本の旧帝大の歴史は「旧帝大(七帝大)の設置された順番」へどうぞ。

修能と共通テストの5つのちがい

2027年度入試のカレンダー 6月7月8月9月10月11月12月1月2月3月 2027年 2026年 韓国 修能 出願 修能 11/19 成績 12/11 日本 共通テスト 出願 共通テスト 1/16・17 2次 前期 2/25〜
図4 2027年度入試のカレンダー。韓国の修能は11月、日本の共通テストは1月。日本はそのあと2月に2次試験がある
修能と共通テスト 5つのちがい 韓国・修能 日本・共通テスト いつ 11月(2026/11/19) 1月(2027/1/16・17) 何日 1日 2日 始まり 8:40 9:30 英語の聞き取り 英語の時間の中で25分以内 1日目の最後(リスニング) 年度の呼び方 2027学年度 令和9年度(2027年度)
図5 修能と共通テストの5つのちがい(2027年度入試)

ちがい1:時期(11月と1月)

修能は11月、共通テストは1月です。韓国では12月11日に修能の成績が届き、その成績を使って定時募集の出願をします。日本では、共通テストのあとに自己採点をもとに国公立大学へ出願し、2月25日からの2次試験に向かいます。日本の受験生にとっては、共通テストのあとにもう1つ山があるのが特徴です。

ちがい2:日数(1日と2日)

修能は1日で全部を終えます。朝8時40分から夕方5時45分まで、集中力と体力を保ち続けなければなりません。日本の共通テストは2日に分かれますが、1日目は英語リスニングが18:20まで、2日目は情報が18:00まで続き、こちらも長い2日間です。どちらにしても、本番と同じ時間割で過去問を解く練習が欠かせません。

ちがい3:始まりの時刻(8:40と9:30)

修能は8時40分、共通テストは9時30分に始まります。朝いちばんの教科で頭が働くように、本番の何週間も前から起きる時刻をそろえておくのは、どちらの国の受験生にも共通のコツです。当日の朝の動き方や会場での注意は「共通テスト当日の注意22」、持ち物は「共通テストの持ち物リスト」で確かめましょう。

ちがい4:英語の聞き取り

修能の英語は、45問のうち17問が聞き取りで、英語の時間の中で25分以内に行います。日本の共通テストは、英語リーディングと英語リスニングが別の時間に分かれ、リスニングは1日目の最後です。どちらも聞き取りの力が点数に直結する点は同じです。英語を耳から学ぶ方法として、海外ドラマを使う勉強法を「海外ドラマで英語の勉強法|FRIENDS(フレンズ)」で紹介しています。なお、京大の個別試験の英語にはリスニングがありません(「京大入試の英語にリスニングはある?」)。

ちがい5:年度の呼び方と、結果の使われ方

年度の呼び方は、上で見たように「2027学年度」と「令和9年度」です。結果の使われ方では、韓国は修能の成績が定時募集の中心になり、日本は国公立大学なら共通テスト+2次試験の合計で決まります。日本の受験生は、共通テストで終わりではなく、2次試験の記述式の答案まで見すえて勉強する必要があります。

韓国の随時募集・定時募集と、日本の入試の種類

大学に入る道すじ(おおまかな形) 韓国 日本 随時募集(スシ) 学校の成績・書類・面接 などが中心 定時募集(チョンシ) 修能の成績が中心 総合型・学校推薦型 書類・面接・小論文など (共通テストを使う大学も) 一般選抜 国公立は 共通テスト + 大学ごとの2次試験 どちらの国も、募集要項で選考の中身を確かめることが大切
図6 大学に入る道すじ(おおまかな形)。韓国は随時募集と定時募集、日本は総合型・学校推薦型と一般選抜

韓国の大学入試には、大きく分けて随時募集(수시、スシ)と定時募集(정시、チョンシ)があります。随時募集は、高校の成績や活動の記録、書類、面接などをもとに選ぶ入試で、修能より前から始まります。定時募集は、修能の成績を中心に選ぶ入試です。試験の点数が選考の中心になるのが定時募集です。

日本にも、書類や面接・小論文などで選ぶ総合型選抜・学校推薦型選抜と、学力試験で選ぶ一般選抜があります。国公立大学の一般選抜では、共通テストと2次試験の両方が必要です。どの道を選ぶにしても、まず志望校の募集要項で「何が・いつ・どれだけの配点で」見られるのかを確かめることから始めましょう。

人差し指を立てて説明する合格先生

合格先生

国がちがっても、入試の作戦の基本は同じです。試験の日・時間割・配点を公式の資料で確かめ、そこから逆算して勉強の計画を立てましょう。

ドラマ「勉強の神」とドラゴン桜から受験生が学べること

ドラゴン桜も「勉強の神」も、「落ちこぼれの生徒たちが、正しいやり方と強い気持ちで名門大学を目指す」物語です。国がちがっても同じ形の物語が人気になるのは、受験という高い壁に向かう気持ちが、どこの国の受験生にも共通しているからでしょう。ドラマを見るだけで終わらせず、自分の勉強に生かすためのポイントを整理します。

1.試験の日から逆算する

修能は11月の1日、共通テストは1月の2日間。日付が決まっている試験は、そこから逆算して計画を立てられます。年→月→週→日と分けて計画を立て、ずれたら直す方法は「勉強計画の立て方」で図にしています。共通テストに向けて高1〜高3でいつ何をするかは「共通テストの勉強法|高1・高2・高3でいつ何をするか」が参考になります。

2.本番の時間割で練習する

韓国では、修能の日に合わせて国全体の朝の動きまで変わります。受験生のほうも、本番の時間割に合わせて生活のリズムを整えておくことが大切です。本番1か月前からの総仕上げは「共通テストまで1か月でやること10」、試験中の時間配分やわからない問題の飛ばし方は「共通テストの解き方」にまとめています。

3.1回の試験にすべてをかけすぎない

1日の試験で大きく結果が決まる修能は、プレッシャーも大きくなります。日本の受験生も、共通テストで思うように点が取れないことがあります。そのときは、2次試験の配点が大きい大学や、私立大学の一般選抜など、次の山で取り返す考え方を持っておきましょう。共通テストのあとに2次試験がある日本の入試は、その意味では「もう一度チャンスがある」しくみともいえます。

4.韓国語を学んでみたい人へ

韓国のドラマや音楽をきっかけに韓国語に興味をもつ人もいるでしょう。大学によっては、第二外国語の一つとして韓国語(朝鮮語)を学ぶことができます。第二外国語の選び方は「大学の第二外国語の選び方」で、言語ごとの特徴を紹介しています。ただし受験生のうちは、ドラマは息抜きの時間を決めて楽しみ、勉強時間を削りすぎないようにしましょう。

サクラちゃん

サクラちゃん

韓国の受験生は11月に修能が終わるんですね。日本の受験生は、そこからまだ2か月以上あるんだ……。

合格先生

合格先生

そのとおり。日本の受験生にとって11月〜1月は、共通テストの仕上げと2次試験の準備を同時に進める大事な時期です。「まだ間に合う時間がある」と前向きに考えて、1日1日を大切に使いましょう。

サクラちゃん

サクラちゃん

修能の日の韓国の受験生に負けないように、わたしも本番の時間割で過去問を解いてみます!

「勉強の神」と日韓の入試 よく調べられること

「勉強の神」と「ドラゴン桜」はどこがちがう?

いちばんのちがいは、目指す大学です。日本のドラゴン桜は実在の東京大学を目指しますが、「勉強の神」は架空の名門国立大学「天下大学」を目指します。学校も、日本の「龍山高校」に対して韓国版は「ビョンムン高校」という架空の学校です。物語の骨組み(つぶれかけた高校・弁護士・特別クラス)は原作をもとにしています。

修能(スヌン)の「修能」とはどういう意味?

正式な名前の「大学修学能力試験」は、「大学で学ぶ(修学する)力があるかどうかを見る試験」という意味です。日本の共通テストと同じように、高校で学んだことをもとに、大学での学びに必要な力を見る試験とされています。

日本の受験生が修能の話から学べることは?

「試験の日・時間割は公式の資料で確かめる」「本番と同じ時間割で練習する」「1日を通して集中力を保つ体力をつける」の3つです。どれも日本の共通テストや2次試験の準備にそのまま使えます。大学受験の勉強法の全体は「大学受験の勉強法まとめ」から目的別に探せます。

まとめ:ドラゴン桜の韓国版と日韓の大学入試

  • ドラゴン桜の韓国版は、KBS2で2010年1月4日〜2月23日に放送された「勉強の神」(全16話)。目指す大学は架空の名門国立大学「天下大学」。
  • ソウル大学にしなかったのは、公共放送のKBSが「学歴主義を助長する」と批判されるのを避けるためといわれる(中央日報の報道)。第1・2話は月火ドラマの視聴率で1位。
  • 韓国の大学修学能力試験(修能)は、2027学年度は2026年11月19日(木)、8:40〜17:45の1日。受験予定者は551,864人。
  • 日本の共通テストは2027年1月16日・17日の2日。国公立大学はそのあと2月25日から2次試験。
  • 修能の日は、出勤時刻を遅らせ、英語の聞き取りの間は飛行機の離着陸を調整するなど、社会全体で受験生を支える。
  • どちらの国でも、試験の日・時間割・配点を公式で確かめ、逆算して計画を立てるのが合格への近道。

共通テストや大学ごとの情報交換は、受験掲示板「100点BBS」の「共通テスト掲示板」や「東京大学受験掲示板」「京都大学受験掲示板」でどうぞ。勉強の悩みは「受験の質問・相談」でも受け付けています。

指さして説明するサクラちゃん

サクラちゃん

ドラマの生徒たちみたいに、わたしも「逆転合格」を目指します!まずは本番の時間割を手帳に書いておこうっと。

よくある質問

ドラゴン桜の韓国版のドラマの題名は何ですか?

「勉強の神」(韓国語で공부의 신)です。韓国のKBS2で2010年1月4日から2月23日まで、全16話が放送されました。原作は三田紀房さんの漫画『ドラゴン桜』です。

「勉強の神」に出てくる天下大学は実在しますか?

実在しません。架空の名門国立大学です。中央日報の報道によると、公共放送のKBSが実在のソウル大学の名前を使うと学歴主義を助長すると批判されるおそれがあるため、架空の大学にしたといわれています。

韓国の修能(スヌン)とは何ですか?

韓国の大学入試で使われる全国共通の試験「大学修学能力試験」の略です。韓国教育課程評価院が作り、1993年に始まりました。日本の大学入学共通テストにあたる試験です。

2027学年度の修能はいつですか?

2026年11月19日(木)です。午前8時40分から午後5時45分までの1日で行われ、成績は12月11日に通知されます。

韓国の修能と日本の共通テストのちがいは何ですか?

修能は11月に1日で行い、共通テストは1月に2日間で行います(2027年度入試は2027年1月16日・17日)。日本の国公立大学では、共通テストのあとに大学ごとの2次試験があります。

あわせて読みたい

出典・参考

  • 元の本文:2011年7月の元の記事(大学受験合格大作戦)
  • ドラマ「勉強の神」の題名・天下大学・ソウル大を使わなかった理由・第1話と第2話の視聴率:中央日報 日本語版「ドラマ『勉強の神』、ソウル大が登場しなくなったのはなぜ?」2010年1月9日(https://japanese.joins.com/JArticle/124907)
  • ドラマ「勉強の神」の放送局・放送期間(2010年1月4日〜2月23日)・話数(16話)・原作・舞台・出演:Wikipedia(英語版)「Master of Study」
  • 2027学年度修能の日時(2026年11月19日 8:40〜17:45)・試験地区と試験場の数・受験予定者数・当日の対策:韓国 政策ブリーフィング(korea.kr)教育部の発表(2026年10月20日)
  • 2027学年度修能の出願期間・模擬評価・成績通知・領域・絶対評価・英語の問題数:韓国教育課程評価院の施行基本計画(2026年3月31日発表)を伝えた韓国の報道(newsis など)
  • 修能の始まり(1993年、最初の年は8月と11月の2回)と2028学年度の改編(2023年12月27日の教育部の確定案):韓国の報道(etoday・アジュ経済・ソウル新聞など)
  • 2027年(令和9年度)大学入学共通テストの日程・時間割:大学入試センター「令和9年度大学入学者選抜に係る大学入学共通テスト実施要項」
  • 漫画『ドラゴン桜』とドラマの事実:「ドラゴン桜を徹底的に活用してみる」(合格大作戦)で確かめた範囲

最終更新:2026年10月23日/作成:大学受験合格大作戦

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